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学会参加してのご報告と感想

日本産業衛生学会@高知に参加してきました。本当にびっくりするくらい参加者がいて、懇親会も多くの産業医や産業看護職の方々であふれかえっていました。コロナの影響で昨年の長野では、ハイブリッド形式をとっていたもののオンライン組の方が多い印象もありましたが、本来の学会らしくなっていました。

今回、登壇発表があったため、高知入りをしましたが、改めて学会というコミュニティの凄さを実感するとともにこれからの時代におけるメリットやデメリットについて考えさせられましたので、ここで紹介したいと思います。


第95回日本産業衛生学会

学会自体は、この働くひとの健康領域で最大級と言って良く、産業医や産業看護職、心理職、安全に関する役職などが参加するものとなります。
こちらが学会の抄録です。プログラムのみがこちら

今回のテーマは、「新しい働き方と産業保健」になります。
ポストコロナ社会において、働き方が多様化し、変化があるわけでこれらの変化は、働くひとの健康にどう影響するのか、私たち専門家は幅広く社会に起きている、企業に起きている、従業員に起きている現象を見逃さないためのインプットをする必要があります。

今回のテーマをあえて分類分けするとすれば、

  1.  デジタルとテクノロジー、健康経営

  2.  コロナと感染症

  3.  多様な働き方と女性活躍、両立支援

  4.  メンタルヘルスと困難事例

  5.  改正に向けて特殊健康診断

だったかなと振り返っています。
トピックスとしては、非常に勉強になるものばかりであり、働くひとの健康を創る専門家としては、重要になるものだと思います。

印象としては、「2」と「4」は比較的直近で困っていることが多いために興味はあるもののそれほど話の展開が広がらない印象をもっています。もちろん大事なテーマではあるのですが。

現地に行って学会に参加する意義

以前、さんぽラジオで「学会に行こう!」のテーマでお届けしたものでもありますが、今回改めて思ったところも共有しますね。

やっぱり現地に行って、学会に参加することはとてもメリットが大きいところです。私は、学会に行くメリットは2つしかないと思っています。

  1.  フルコミットで学会で新たな知識や技術をインプットすること

  2.  新規人脈ネットワークの広がりと他専門家と議論の深堀りができること

この2つは専門家にとって重要なものであり、オンラインのみでの参加は「2」が全く得ることができない状況にあります。特に、日本産業衛生学会は、コロナ前もそうでしたが、懇親会が必ずあります。この懇親会は比較的多くの方々が、参加してくれていますので、それこそ「お名刺交換して良いですか?」的な形でどんどんアタックしていくことをオススメ致します。ビビる必要はありません。日本産業衛生学会はまれに見るくらいに参加者が、非常に親身に、優しく接してくれる学会ですから。

ただし、今回は新たな気付きがあって、私は高知にいながらホテルからオンラインで参加するということも試してみましたが、これがとても良いのです。実は、学会会場は多くの場合2-3つに分散して開催されているために、興味あるテーマでその会場に入っても「ハズレ」のものもあり、そこから移動になるととても非効率的になります。

したがって、オンラインでワンクリックで興味あるものに参加できるという意味では、「現地ホテルからオンラインで参加する」というものが勉強するという意味では最強だと感じました。

ただ場の雰囲気は当然伝わりにくいところもあり、「聞き見入っている」状態だけになります。


iCAREの代表として思うこと

さて来年以降の学会テーマとして私が勝手に希望しているものを最後に、noteを終えたいと思います。

継続テーマとして

  • 両立支援や女性活躍

  • デジタル、健康アプリ、PHRの産業保健での活用

  • 自律型に向けた特殊健康診断

新規テーマとして

  • 多様化する働き方:ギグワーカー、フリーランスなどへの関わり方

  • 産業医や産業看護職の専門性を管理型から自律型へどうシフトさせるのか

是非ともお願いしたいテーマ

  • 法定健康診断の項目や実施頻度の見直しの議論

  • 産業医の職場巡視2ヶ月に1回を自律型への議論

  • オンラインのみでの産業医契約の実現への議論

  • 従業員体験EXやPeople Analytics関係の議論

  • 在宅勤務やテレワーク環境を企業が管理する必要があるのか議論

といったところが私の勝手なホットトピックスでしょうか。
※ こんなテーマもいいですよね的な感想もお待ちしています



日本産業衛生学会・全国協議会

次は2022年9月に開催される第32回日本産業衛生学会全国協議会@札幌、そして来年の5月に開催予定の第96回日本産業衛生学会@宇都宮と続けてありますので、またそこでお会いできればと思います。

感想だけですが、iCAREとして学会や研究、コミュニティへの支援をもっと加速させていきたいと思いますのでお知恵ある方、是非気軽にご連絡下さい。


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