山田洋太 Yota Yamada/iCARE 代表取締役CEO 健康管理システム「Carely」

産業医/労働衛生コンサルタント/心療内科/総合内科専門医/ 興味:戦略/組織論/キャリ…

山田洋太 Yota Yamada/iCARE 代表取締役CEO 健康管理システム「Carely」

産業医/労働衛生コンサルタント/心療内科/総合内科専門医/ 興味:戦略/組織論/キャリア/ 書籍:産業医、産業看護職向け「産業医はじめの一歩」 amazon.co.jp/dp/4758118647/ 出身:沖縄県立中部病院→久米島→KBS→東京ベイ経営企画室室長

最近の記事

働くひとの健康に関わって13年

今回のnoteは、なんとなくふと思ったこと、この13年を振り返ってみて気づいたことをダラっと書きますね。山田のことを知っている人も、知らない人もこんなこと考えていた13年なんだと思ってください。 最初に 皆さんの経験で、これまで10年以上同じことをやり続けた人っていますか?それは仕事でも習い事でも何でも良いのです。10年以上やり続ける間には、様々なことが起こっていたはずで、辞めずにやり続けられていることは奇跡としか言いようがないのです。 私も、これまでの人生で10年以上や

    • 「Mental wellbeing at work」 の面白さを知ってほしい

      はじめに イギリスにおける職場のメンタルヘルス対策は、幅広いエビデンスを重視した形でガイドライン化しているので、非常に参考になります。ただ英語なので、産業保健職にとってとっつきにくいかもしれませんので、全体を要約して重要なポイントを日本語で紹介します。 GLの概要と背景 NICE(National Institute for Health and Care Excellence)の「Mental wellbeing at work」ガイドライン(2022年)は、職場における

      • 株式会社iCAREの山田からの2023年締めくくりの言葉

        皆様、こんにちは。iCAREの山田です。2023年も終わりに近づき、一年があっという間に過ぎたことに驚いています。この機会に、2023年のiCAREの歩みを振り返り、今年最後のメッセージをお届けしたいと思います。 今年のiCAREは、大きな変革の年でした。多くの難題を乗り越え、ここまで来ました。特に重要だった3つの点を紹介します。 パーパス至上主義への転換 ビジネスモデルと組織体制の変革 深い価値を提供する顧客関係重視へ 2023年は、真の変革に挑んだ年と言えるでし

        • Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅳ. AI問診技術の現状とBabylon Healthの今

          iCAREの山田です。今回がBabylon Healthについての最後になります。「Ⅲ. 急激な事業成長を遂げるアメリカ市場での展開(VBC)【前回】」についてはじまりを話ししました。 今回は Ⅳ. AI問診技術の現状とBabylon Healthの今 について話をしていきます。 1.AI技術の時代の流れヘルスケアにおけるAI関心への高まり 皆様もご存知のようにヘルスケア、医療業界においてAIを活用する機運は様々なところで起こっています。特に, 米国を中心に2016年

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          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅲ. 急激な事業成長を遂げる米国市場での展開(VBC)

          iCAREの山田です。前回は、Babylon Healthの「Ⅱ. アフリカを中心に発展途上国へ事業を展開【前回】」についてはじまりを話ししました。医療体制が整っていない発展途上国において、医療システムの1つにテクノロジーを活用して効率よくリソースを活用して、医療の質を高めることを短期的に実現する話をしました。 今回は Ⅲ. 急激な事業成長を遂げる米国市場での展開(VBC) について話をしていきます。 残り1つとなりました。こちらもお待ち下さい。 Ⅳ. AI問診技術の現

          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅲ. 急激な事業成長を遂げる米国市場での展開(VBC)

          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅱ. アフリカを中心に発展途上国へ事業を展開

          iCAREの山田です。前回は、Babylon Healthの「Ⅰ. イギリスNHSとともに事業のゼロイチを作り、基盤を構築【前回】」についてはじまりを話ししました。当時のイギリスの時代背景や制度上のニーズ、NHSとともに歩んでしっかりと基盤をつくりました。 今回は Ⅱ. アフリカを中心に発展途上国へ事業を展開【今回】 について話をしていきます。 残り2つで完結です。 Ⅲ. 急激な事業成長を遂げるアメリカ市場での展開(VBC) Ⅳ. AI問診技術の現状とBabylon H

          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅱ. アフリカを中心に発展途上国へ事業を展開

          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅰ. イギリスNHSとともに事業のゼロイチを作り、基盤を構築

          iCAREの山田です。今回は、衝撃的なニュースがだいぶ遅いですが、、、入ってきたので一度、本腰でオンライン診療について調べて、山田なりの結論を出したいと思い「Babylon Health」をまとめます。 まず私の自己紹介としてiCAREの代表をしており、「働くひとの健康を世界中に創る」をパーパスに掲げ、10年以上この業界で挑戦をしてきました。本人の自己努力だけを追求する健康のあり方ではなく、働くひとが健康になれる環境や仕組みへ注目することで企業が、働くひとの健康をより効率的

          Babylon Healthとデジタルヘルスケア〜 Ⅰ. イギリスNHSとともに事業のゼロイチを作り、基盤を構築

          重要だが緊急ではない課題の取り組み方

          iCAREの山田です。今日は、CEOの役割やCEO室というチームを引っ張っている立場として、よく直面する課題について話します。CEOの役割は、様々なステージや規模で大きく変わりますが、社員数100-150名くらいだとより中長期的な目線であったり、重要だが緊急ではない課題に取り組む必要が出てきます。 みなさんも会議で発表する側としてよく経験されると思うのですが、前話ししたのになんで覚えていないのだろう、そもそもの話から始めないと目線があっていないなんてことありませんか? ※ 

          産業医が過剰になる世界

          iCAREの山田です。 第96回日本産業衛生学会「シンポジウム12:産業医の需要共有実態と偏りについて(座長:宮本俊明)」と題して、 産業医科大学から一瀬先生が「産業医需要供給実態調査から見えてきた諸課題」、日本医師会から神村先生が「認定産業医制度の現状と活動支援に向けた取組み」、堀江先生が「産業医に求められる技能と倫理」、守田先生が「地方製造業における産業医採用の苦労と工夫」、福島県立医科大学から各務先生が「地方における産業医需給ミスマッチの現状と課題」について話をされ

          iCAREの部長向け輪読会:視野を広げ、相互理解を深めるプロジェクト

          iCAREの人事施策で今回、CEO山田・COO石野が主導してやったプロジェクトを今回は紹介させてください。 2021年12月20日から2023年5月15日までの約1年半の間、私たちiCAREでは特異かつ革新的なプロジェクトを推進してきました。 「部長向け輪読会」 その名の通り、これは部長以上のスタッフたちが集まり、各自の視野を広げ、相互理解を深める目的を持った取り組みです。約10名前後の部長たちが対象となりましたが、当時転職組も多くいて組織的な課題として それぞれが独自

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          英ローベンス報告から日本の産業保健の未来を読み解く

          iCAREの山田です。重要だがボリュームが多くてなかなか読み込めていなかった産業保健の大作と言えるローベンス報告を斜め読みして報告の整理と感想、日本の未来について私見を述べます。 その前にiCAREの紹介も致します。 iCAREは「働くひとの健康を世界中に創る」パーパスを掲げ、10年以上この領域で挑戦してきました。働くひとの健康を創るためには、セルフケアを促進する以上に、もっと健康になれる環境や仕組みが大切だと思っています。その環境や仕組みをつくっている人事や産業医、産業保

          英ローベンス報告から日本の産業保健の未来を読み解く

          プロの仕事のあり方

          iCAREの山田です。 今日は「ことばの日」です。 他のひとにとっては、それほど重要じゃないって思ったひと言が、実は受け取った側にとってはとても嬉しかったり、逆に悲しかったりすることっていっぱいありますよね。 私がiCAREを起業した当時、大学院の先輩に相談したことがありました。彼は、働くひとの健康領域で挑戦することに対して、「絶対に成功しないからやめたほうがいいよ」と。おそらく、彼は「山田が成功しない」という意味ではなく、「この業界は難しい」という意味で話していたのだろう

          循環器部長が残した、忘れられない言葉

          こんにちは、iCAREの山田です。今回はいつもと違って、当社の産業保健師である立山が運営する「ことばの日」企画に参加して、私が忘れられない言葉を紹介したいと思います。 金沢大学医学部時代から、数々の優れた臨床医と共に過ごす中で、この人の言葉と風景は頭に残っているという名シーンがいくつかあります。その中のひとつを今回ご紹介します。 私は研修医時代、全国的に有名な沖縄県立中部病院でトレーニングを受けました。初期研修医1年目では、2週間単位でチームがローテーションし、診療科は月

          働くひとの健康ではこの10年何が起こるか

          iCAREの山田です。働くひとの健康の業界もこの30年で大きく構造が変わります。私はすでに引退していると思いますが、今20代の方々はまさにその大きな課題と向き合っているでしょう。何が変わるのか一緒にみていきましょう。 2050年の人口構造と企業数 この経済産業省の資料が秀逸なのでその資料から見てみましょう。 まず2050年までの人口推移予想です。 この表を見てわかると思いますが、この30年で労働者人口は、ざっくり7,000万人が5,000万人になります。25%も減少します

          働くひとの健康を創るために

          iCAREの山田です。 iCAREは、働くひとの健康を世界中に創るをパーパスに12年挑戦し続けてきました。もはやベテランの部類に入るのではないかと思われるくらいこの業界に長いこといます。 今回は、厚生労働省の「我が国における健康をめぐる施策の変遷」と「保健師活動の歴史的変遷から公衆衛生看護を考える」をたまたま読んだので感想も含めて私の考えも共有したいと思います。特に、保健師活動の歴史については大変参考になって面白いものでした。 働くひとの健康(産業保健)は、国の考え方とし

          2022年ご支援賜りましてありがとうございました。

          このエントリはiCARE Advent Calendar 2022の投稿です。 はじめに iCAREの山田です。2022年も残りわずかとなり、皆様も今年1年を振り返っているのではないでしょうか。iCAREはというと、2011年6月創業して、12年目に突入する年でした。12年前にこのiCAREが、働くひとの健康領域においてこれだけ多くの方々から支持されるとは夢にも思っていませんでした。 この数年の外部環境変化は著しいものがあります。日本国内においてESGや人的資本、健康経営

          2022年ご支援賜りましてありがとうございました。