温野菜半額事件の全貌②/②
②デイリーヤマザキ
2年生の頃、僕は週に2回以上のペースで東京に行っていた。
学生団体の活動が楽しくて必死にやっていた。
その頃は、急行が止まるし一駅歩けば健康になるという理由で最寄りの手前の駅で降りていた。
群馬なら考えられないことだ。
一駅歩く?1日暇でもそんなことしない。1時間以上かかるぞ。
その駅で、何か発表があったり本番があったり、頑張った時にだけデイリーヤマザキのソフトクリームを買うと僕は決めた。
ちょうど、モカもその駅すぐそばでバイトをしていたので、僕らはよく待ち合わせ、一緒にどちらかの家に帰った。
ある日、二人でデイリーヤマザキによりソフトクリームを頼んだ。
するとどうだ!
ソフトクリームは綺麗とは言い難い、あまりにも滑稽で、ギリギリ形を保っている姿でコーンの上に乗っていたのだ!!!
僕らは目を見合わせた。
そしてそのソフトクリームのような物体を持って店を出て、ひとしきり感想を述べた。
「よく保っていられる」
「逆にすごい」
「これをお金とって提供しているのがすごい」
「3歳児でももっとうまくやる」
僕らはすっかりこのソフトクリームのファンになった。
それから理由をつけてはデイリーヤマザキに寄った。
愛すべきソフトクリーム、まだあるかな?
③カップルの居そうな公園
モカは今まで彼女が居たことがなかった。
だから彼の恋愛トークは理想の話が多かったが僕はそれが好きだった。
駅から彼の家に帰る途中、小さな公園がある。
僕らは「高校生カップルだったら、絶対ここでキスするだろう」と予想した。
それからというもの、その公園でカップルを目撃することを目標に生きた。
19歳。これより残念な若さの費やし方を僕は知らない。
バカな二人はその公園を通っては「今日もいない」と繰り返していた。
しかし毎回、なぜか期待して公園を見ていた。
夜、もっと激しいエロをスマホで見ているのに、ゲオの二階のAVコーナーにも行っていたのに、なぜかその公園でのカップルが僕らは見たかった。
結局、僕らはその公園でカップルを目撃することはできなかった。
非常に残念だが、僕らに夢を見させてくれた公園、ありがとう。
どうも。 サッと読んでクスッと笑えるようなブログを目指して書いています。