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おじさんの家に来ないか?と誘われた話

今思うとゾッとする話を書いていく。

あれはいつの頃だっただろうか。

僕が小学生で低学年のころだったと思う。

僕は物心ついたときからゲームの類が好きでした。


まだ時代はスーパーマリオも発売されていないころ。

ファミコンの聡明期であり、家にファミコンがあるのはスネ夫の家くらいで、ゲームをするといったらアーケードゲームが当たり前の時代でした。

ゲームセンターは不良の溜まり場だったりするので、僕が行くのは駄菓子屋とかに置いてあるようなところに行くんですね。


でも、とうぜんお金がないので、ただ人がやっているのを見ているだけ。

その頃は10円でできるゲームもあったので、たまには小銭を握りしめてプレイしてたりもしたんですけどね。


とはいえ、だいたいは見てるだけ。


で、僕がよく行っていたのは
酒屋さんの裏にビデオゲームが5、6台置いている店でした。

ベースボールとか、ムーンクレスタとか、フロッガーとか

そんなゲームがあったのかな。

ゲーム機は椅子に座るタイプではなくて
立ってプレイするタイプでした。


そのお店の配置としては、ゲーム機が背中合わせに配置されていて

店側の面に置かれているゲーム機は、外側からは死角になっていて見えない。


そんなゲームを見ているとね


とあるスエットのおじさんが、ときどき僕に50円をくれるようになったんです。


でね、もらったお金でゲームをしていると

死角側にいるときなんですけどね

あの頃は何をされているのかよく分かってなかったんですけど

よくないことをされているという実感はあったんですけど

何というか

おじさんの息子さんを僕のお尻の部分にあてているのです。


何だか近いし、気持ちわるいとは思っていたんですけどね。

それでもゲームの方がしたい。

お金をくれるなら、そんなことは別にどうでもいい。

そのぐらいに思ってたから

ときどき50円をもらっては

おじさんに背後につかれるということをしていたんです。


はぁーー


僕の手をズボンの上からあてられたりもしたな。


それでもゲームがやりたかったのさ。


それでね、おじさんもエスカレートしてきたのか

「おじさんの家、近くだから来ない?」

って誘ってくるようになりました。


僕はね、ただただゲームが好きだったから

そのゲーム機たちから離れたくなくて

断っていたんですけどね。

もちろん、気持ちわるいなと思っていたし

知らない人の家に行くなんてダメだというのは
その当時の僕でも分かっていた。


だから、その話はずっと聞き流していたんだけど


そのうち、おじさんは来なくなったんですよね。


こんな話、誰にもしたことなかったんだけど

今から思うと、本当に怖い話ですよね。


僕はヤンキーが来そうなゲーセンに行ってたこともあるし
実際に絡まれたこともある。


よくぞ無事で過ごせたなと、今から考えるとヒヤヒヤです。

なんだかんだ昔はまだいい時代だったんでしょうね。


そんなゾッとするお話でした。

読んでくださるだけで幸せです。 サポートいただけるほど、何か心に残るものが書けていたのだとしたのならこんなに嬉しいことはありません。