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三体で語られている4次元の概念に唸った

三体という小説をご存知だろうか?

この三体という小説は第一部、第二部、第三部と三部構成で上下巻があるので5冊からなるSFの超大作である。

で、今この3部の上巻を読み進めているところなんですけど

タイトルの通り、4次元の概念に唸った。

4次元ってどんなかイメージつきます?

1次元は、直線の世界だと言われています。

棒線であるため、線の先に物が置かれているともう先には進めない。

それが2次元になると、面の世界となる。

長さだけの世界から、幅が加わるのですね。

だから線の先に物を置かれていたとしても、左右に避けて進むことができる。

ただどこまでも長い物を置かれてしまうと、1次元の時と同様に先に進めなくなる。

これが3次元になると、高さの概念が加わる。

立体の世界となり、面の上に置かれた物を登って乗り越えることができるようになる。

では4次元ではどうなるのだろうか?

ドラえもん的な概念だと4次元ポケットなる物がある。

あれはどんな世界なのか?

僕がこれまで見聞きしたもので言うと、時間の概念を加えたものだと言われていた。

ドラえもんでも、タイムマシンという乗り物がある。

これが4次元を表しているのか?

考え出すと謎が深まるばかりであるが

この三体では、今までよく分かってなかった4次元という概念が僕の納得するレベルで語られていた。

もちろん小説であり、フィクションである。

だからこの小説で語られる4次元の概念もあくまでフィクションである。

なんだけど、これまで見聞きしたどの4次元の説明よりも、僕に対してより4次元というものがどんなものなのかを想像させてくれて、頭の中ではあるが、体感までさせてくれた感覚がある。

ちなみに、低次元にあるものは高次元を理解できない。

直線の世界にあるものは、平面というものが理解できない。

平面の世界のものは、立体を理解できない。

ただ高次元から見ると、低次元の全てが見渡せる。

平面の世界からは直線の全てが見えるし

立体の世界からは平面の全てが見渡せる

つまり高次元の世界から見ると、低次元の世界に対して見えないものがないと言える。

つまり4次元の世界から3次元の世界を見ると、3次元に存在するものが全て見渡せるのである。

人間の表面に見える見た目だけでなく、体の中の筋肉や臓器も見えるし、ビルの中に何があるのかも見渡せるし、その全てに対して触ることさえできる。

こういう高次元から見た3次元の世界が、この三体の小説の中でありありと描かれていたのだ。


鳥肌がたった。

この小説思いっきり長くて、ところどころ面白い部分があるんだけど、退屈な部分も多々あった。

それでもここまで読み進めてきてよかった。

このために三体を読んできたと語ってもいいレベルで感動した。

本当は6冊全てを読んで感想を書こうかと思っていたのに、この4次元の話だけで1記事にしてしまいたいと思うほど、この三体で語られた4次元の概念に感動した。

世界が広がるとはまさにこのことだと思えた。

人が想像できることというのは実現する。

今までドラえもんなどで語られる4次元の概念は、明らかにフィクションだと頭で理解され、想像するという域に至らなかった。

だけど、三体は違う。

ありありと4次元の世界がリアルに体験できてしまったのだ。

これだから本は面白い。

また人生を豊かにしてくれる本に出会ってしまった。

すごく長くて地獄の苦しみも味わうかもしれないが、人生の内に一度は三体という小説を読んでみるのもいいんじゃないかと思う。

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