おすすめのSF小説(主に古典的名作)13作品を紹介する
ぼくは本が好きだ。ビジネス書、自己啓発書、エッセイ、小説、歴史小説、古典、いろいろ読む。
昨年の最も忘れられない読書体験は『三体』である。以前noteにも書いたが、このSF小説との出会いは衝撃だった。
『三体』は全3部作になっていて、昨年ⅠとⅡを読んだ。そして今年発売された最終巻Ⅲを、先月読み終えた。やはり素晴らしかった。
ゾッとするくらいの宇宙の壮大さ、深淵さを感じ、日常のことなどどうでもよくなってしまいそうになる。圧倒的な想像力、しかしリアリティのある世界。物語に没入する幸せを味わえた。騙されたと思ってぜひ読んでほしい作品だ。
ぼくは三体をきっかけに、SF小説というものがすっかり好きになり、名作と呼ばれる作品をたくさん読みたいと思った。そしてこれは、と思える作品を買い漁り、読み漁っている。
SFは、1970年代〜80年代あたりに多くの名作が生まれたようだ。なかでもロバート・A・ハインライン、アーサー・C・クラーク、 アイザック・アシモフは「ビッグスリー」と呼ばれ、古典的名著を多数生み出している。
少し詳しくなったので、代表的な作品を紹介したい。
『夏への扉』 ロバート・A・ハインライン
ぼくの飼い猫のピートは、冬になるときまって「夏への扉」を探しはじめる。家にあるドアのどれかひとつが、夏に通じていると固く信じているのだ。そして1970年12月、ぼくもまた「夏への扉」を探していた。親友と恋人に裏切られ、技術者の命である発明までだましとられてしまったからだ。さらに、冷凍睡眠で30年後の2000年へと送りこまれたぼくは、失ったものを取り戻すことができるのか──。
『幼年期の終り』 アーサー・C・クラーク
異星人の宇宙船が地球の主要都市上空に停滞してから五十年。その間、異星人は人類にその姿を見せることなく、見事に地球管理を行なった。だが、多くの謎があった。宇宙人の真の目的は? 人類の未来は?――巨匠が異星人とのファースト・コンタクトによって新たな道を歩みはじめる人類の姿を描きあげた傑作!
上の2冊は先週から今週にかけて読み終えたもの。やはり名作と言われるだけあり、完成度が高い。想像力も見事だ。
今はこの本を読んでいる。
『星を継ぐもの』 ジェイムズ・P・ホーガン
月面調査隊が真紅の宇宙服をまとった死体を発見した。すぐさま地球の研究室で綿密な調査が行なわれた結果、驚くべき事実が明らかになった。死体はどの月面基地の所属でもなく、世界のいかなる人間でもない。ほとんど現代人と同じ生物であるにもかかわらず、5万年以上も前に死んでいたのだ。謎は謎を呼び、一つの疑問が解決すると、何倍もの疑問が生まれてくる。やがて木星の衛星ガニメデで地球のものではない宇宙船の残骸が発見されたが……。
そしてまだ買えていないが、アイザック・アシモフの特に読みたい作品が、「ファウンデーション」シリーズで知られる長編である。
『ファウンデーション 銀河帝国興亡史』 アイザック・アシモフ
第一銀河帝国は崩壊しつつあった。だが、その事実を完全に理解している人間は、帝国の生んだ最後の天才科学者のハリ・セルダンただ一人であった! 彼は来たるべき暗黒時代にそなえ、第二帝国樹立のためのファウンデーションを設立したのだが……巨匠が壮大なスケールで描く宇宙叙事詩!
調べるほどに読みたい本が出てくるのでキリがないが、まずはこれらの代表的な作品から消化していきたい。
そういえば数年前、ジョージ・オーウェルの『一九八四年』を読んで「なんと素晴らしい作品だ」と思ったが、これもSFのひとつに数えられるようだ。非常に考えさせられるので、未読の方はぜひとも読んでみてほしい。
日本のSF作家にも「御三家」がいて、それが筒井康隆、小松左京、星新一。
筒井康隆の『旅のラゴス』だけ読んだことがあるが、もうかなり昔で忘れてしまっているので再読したい。ただ、「この人はやばい」という印象を持ったことだけは覚えている。想像力が半端ではなかった。
昨年、再注目されたのが小松左京だ。
未知のウイルスが世界中に広がっていき、人類滅亡の危機にさらされる物語を描いた『復活の日』は、「コロナ予言の書」と騒がれ売れに売れた。
生物化学兵器を積んだ小型機が、真冬のアルプス山中に墜落。感染後5時間でハツカネズミの98%を死滅させる新種の細菌は、雪解けと共に各地で猛威を振るう。世界人口はわずか1万人にまで減ってしまい――
そのほか、読みたい作品をいくつか。いくつかは購入済み。
『華氏451度』 レイ・ブラッドベリ
『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』 フィリップ・K・ディック
『鳥の歌いまは絶え』 ケイト・ウィルヘルム
『ハイペリオン』 ダン・シモンズ
『火星の人』 アンディ・ウィアー
などなど。レビューなども参考に、気になる作品があれば夏休みに読んでみてほしい。