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高知の旅(1)初ガツオを求めて

札幌から中2日で、高知にやってきた。

「初ガツオが食べたい」

ただそれだけの目的で航空券を予約した。一応、経緯はある。

10年ほど前の冬、ぼくは初めて高知を訪れ、「ひろめ市場」で名物のカツオのタタキを食べた。そのあまりのおいしさに感動した。今まで食べてきたカツオはなんだったんだ、とさえ思った。そのとき、春は「初ガツオ」、秋は「戻りガツオ」と2つの旬があることも知った。ぜひとも時期を変えてもう一度高知に来たいと、その頃からずっと思っていた。

それで3月末、「地方で旬のものを味わいたい」と考えたとき、真っ先に浮かんだのが「高知の初ガツオ」だった。浮かんだその日に航空券を取った。

そして本日、14時15分羽田発の飛行機(JAL)で高知へやってきた。到着は15時40分。多くの観光施設は17時で閉まるので、もう時間はない。空港でレンタカーを借りて、坂本龍馬ゆかりの桂浜だけ行くことにした。

さて、龍馬の故郷、土佐である。桂浜を見下ろすように、龍馬の大きな銅像が立っていた。

160年前にはまだ彼も生きていた。5年、10年なんてあっという間に過ぎるのだから、160年もそんなに昔のことじゃない。しかしたった160年で世の中は随分変わった。信じられないような変化だ。だって彼の時代には、土佐から江戸へ向かうのに、歩くしかなかったのだから。思えばぼくが東海道五十三次を歩いて旅したのも、龍馬の影響である。彼が歩いていたから、ぼくも歩いてみたいと思った。そしてまた、ぼくが中学時代を過ごした横須賀市の浦賀という町は、ペリー来航の地であり、そこに龍馬も黒船をひと目見にやってきた。だから何かと彼には縁を感じている。

桂浜を出て、高知市街地にあるドーミーインにチェックインした。そして徒歩5分の場所にある「ひろめ市場」を再訪。ひろめ市場は、(あくまでぼくの勝手な解釈だが、)高知のおいしいものが集まるフードコードである。特に、カツオのタタキ。これが名物。内部はすごい賑わいだった。

ほんの一ヶ月前、北海道の北見で一緒にカーリングをした内山さんは高知出身の方だった。ぼくがFacebookで「高知に行きます」と投稿すると、彼がおすすめの観光スポットを色々と教えてくださった。その際、「ひろめ市場は、いくつかのお店がありますよね。鰹のたたきは、どこもそんなに変わりませんか?」と尋ねると、「僕ならひろめの中ならやいろ亭ですかね」と貴重な情報を得られた。すべての経験が思わぬ形で繋がってくる。

それで今回は、「やいろ亭」でカツオの塩タタキ、アオサの天ぷら、イカの唐揚げを購入。別のお店で鯛めし、鯛汁も買い、テーブルに並べた。

どれもおいしかったが、やはりカツオのタタキは素晴らしい。たっぷり添えられた生ニンニクのスライス、それとワサビもつけていただく。塩で味がついているので、醤油やタレは不要。肉厚でひと口では食べられないほど。贅沢。うまい。初日から旅の目的を果たせて大満足である。もう明日帰っても後悔はない。が、せっかく3泊するのでまだまだ楽しみたい。

帰りがけ、文旦の生ジュースをいただいた。これがまたサッパリしていておいしい。果肉もたっぷり。

ホテル横の「PASSAGE 1141」で、外から目に止まったバスクチーズケーキとフロマージュを買って部屋で食べた。どちらもおいしい。ドーミーイン名物の夜鳴きそばも食べた。

食べ過ぎてお腹が苦しい。ランニングもしなくてはいけない。

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