Yosyan
奇妙な生い立ちを持つ大学生のユリは、これまた訳の分からないトラブルに出くわし突然の逃避行を余儀なくされます。途方に暮れるユリの前に現れたのが謎の二人組のコトリとユッキー。この二人とのマスツーは、さらなるトンデモ冒険にユリを導くのでした。
鈴鹿スカイラインで出会った和彦に魅かれるコトリとユッキー。ですが和彦は傷心旅行の真っ最中。和彦が振られた理由はともかく、和彦が振られる原因の一つとなった福井の料亭の話が気になります。これはマイの実家の料亭に関わるので報告だけはしておこうとなりますが、連絡を受けたマイは翌日には清次を連れて乗り込んで来ます。ツーリングの迷惑にしかならないとボヤくコトリでしたが、そこからマイの異能の真価を知る事になります。
歴女のコトリ、温泉小娘のユッキーの二人の趣味を満たしながらのツーリングは、四国に、さらに山陰へ。旅先で出会った人との心温まる交流を描くツーリング日和第2弾です。
コトリとユッキーが突然始めたバイク・ツーリング。そのために買ったバイクがなんと125CCの原付二種。非力ですし、高速を走れないデメリットをミサキは心配します。 それとあの二人ならいきなりのロング・ツーリングをやりかねないとミサキは見ていましたが、慎重にステップ・アップするのに逆に感心します。 あれこれとツーリングを重ねてた末に二人が目指したのが、しまなみ海道。楽しいツーリングを続ける二入の前にタチの悪い走り屋集団が現れます。 その場にたまたま居合わせたモトブロガーの杉田は、その走りを見て驚きを越えて呆れてしまいます。あまりにも常識外れの走りの謎をモトブロガー仲間の加藤と共に追いかけます。 ついにたどり着いたバイクの秘密は・・・
転勤族の一人っ子として育ち、余所者イジメの辛酸を舐め尽くし、さらには両親がW不倫で離婚し、親にも事実上見捨てられた氷室の恋と青春の物語です。
歩きながら茅葺の里を見てまわっていたんだだけど、 「ユリ、ここも見ておくよ」 コトリさんたちが入ったのは民俗資料館。正直なところユリは気乗りしなかった。だっ…
朝は珍しくゆっくりしてた。朝食は八時からだったし出発は九時だもの。 「行くで」 棚橋川沿いを南に下り、今度は由良川沿いを東に走って行くと二十分ほどで到着。な…
小浜から宿まではさすがにきつかった。事故せずに良かったと思うもの。コトリさんが入って行くから今日の宿はここか。昨日もそうだったけど、今日も古民家民宿か。嫌いじ…
夜はこれからどうするかで悩みまくったユリだけど、疲れたんだね。途中から爆睡してた。この宿の朝食も素朴だけど美味しかったし、朝風呂も気持ちよかった。今日はどうす…
話が脱線したけど、本線はクソ親父の跡取り息子が亡くなり、エッセンドルフ公爵家の跡取りがいなくなったところになる。その後は子どもが出来ていないんだよな。 「やり…
それはともかく国際問題は、 「心配せんでもエエ、ここは日本や」 「そういうこと」 外交官には外交官特権があり、刑事裁判権、民事裁判権、行政裁判権が免除される…
ユリたちが連れて行かれたのは長崎温泉。長崎と言っても九州じゃないからね。高山から二時間以上かかってようやく到着。これも庄川峡を延々と走り、最後は橋を渡って、こ…
ユリたちの出番はコウさんの演奏の最後の曲に乱入して強引にセッションにしてしまうらしい。ホントにそんな事をやっても大丈夫かと念を押したんだけど。 「国際親善のた…
朝風呂浴びて、朝食だよ。さすが飛騨で朴葉味噌が付いてる。 「鮎の一夜干しをこうやって炙って食べるのは演出ね」 朝から鮎なんて贅沢だけど、美味しい。朝からテン…
「エライ目に遭ったな」 「ホントに」 ビールを片手に言うな。でも不思議なんだよ。あれだけの騒ぎがあったのにニュースにもなってないらしい。 「これはニュースにな…
食事中もコウさんとの会話は大盛り上がり。コトリさんたちはコウさんと単なる知り合いというより旧知の仲みたいで、完全にタメ口。逆にコウさんの方が慇懃になってる。 …
ここから宿に向かうはずだけど、温泉街をこのまま抜けて国道四十一号に戻り、二十分ぐらい走ったら、 「エッソのスタンドのとこの信号を左に入るで」 「らじゃ、やっと…
犬山から国道四十一号線に行って、これからいよいよ飛騨だ。コトリさんたちのバイクは高速走れないからね。国道四十一号線は飛騨川と高山本線と並行する道だけど、クルマ…
翌朝は朝風呂から始まり、お食事処で朝食を七時半から取って八時過ぎには出発。飛騨に向かうのなら関が原からだよね。まずは国道三六五号で関が原を目指す。インカムも調…
ユリはツーリングで前に来たことがあるから、多賀大社の駐車場は知ってたんだ。ここを目指した理由は他にもあるけど、周囲が森になっているのと、平日のこの時間帯なら殆…
彦根城は初めてやなかったけど久しぶりで楽しめた。下御殿を再現した彦根城博物館とか、復元された表門は興味深かったもんな。 「西の丸三重櫓も初めて行ったよ」 佐…
2024年10月2日 07:33
歩きながら茅葺の里を見てまわっていたんだだけど、「ユリ、ここも見ておくよ」 コトリさんたちが入ったのは民俗資料館。正直なところユリは気乗りしなかった。だって民俗資料館って、昔の道具とか展示してあるけど、あれってガラクタの展示に見えちゃうのよね。「そう言うな」「意外な掘り出し物があるかもしれないでしょ」 ここも立派な茅葺屋根の家だけど、これって、「ここはな、古民家を移築したも
2024年10月1日 07:14
朝は珍しくゆっくりしてた。朝食は八時からだったし出発は九時だもの。「行くで」 棚橋川沿いを南に下り、今度は由良川沿いを東に走って行くと二十分ほどで到着。なるほど、ゆっくり宿を出るわけだ。川沿いの駐車場にバイクを駐めると。「歩きや」 バイクでも行けそうと思ったけど。「こういうところは歩いてこそよ」 でも見事に茅葺きが残されてる。それも一軒だけじゃなくて、集落全部がほぼそうだ
2024年9月30日 07:07
小浜から宿まではさすがにきつかった。事故せずに良かったと思うもの。コトリさんが入って行くから今日の宿はここか。昨日もそうだったけど、今日も古民家民宿か。嫌いじゃないよ、むしろ好き、と言うより憧れかな。 なかなか学生じゃ、こういうところに泊まれないものね。理由は単純だけど高いのよ。だってここだって、ネットでちょっとググったら下手したら二万円越えるんだもの。二万円はスペシャルとしても一万五千円ぐ
2024年9月29日 06:26
夜はこれからどうするかで悩みまくったユリだけど、疲れたんだね。途中から爆睡してた。この宿の朝食も素朴だけど美味しかったし、朝風呂も気持ちよかった。今日はどうするかだけど、「そんなもんツーリングしかあらへんやん」「今日は西に走るよ」 やっぱりか。でもユリにはバイクはないし、「あるで、トラックで運んでもうてた」 いつの間に。でもお母ちゃんもいるものね。「レンタルで借りてきてある
2024年9月28日 06:53
話が脱線したけど、本線はクソ親父の跡取り息子が亡くなり、エッセンドルフ公爵家の跡取りがいなくなったところになる。その後は子どもが出来ていないんだよな。「やり過ぎたんちゃうか」「若いころからあまりにやり過ぎるとインポになるって言うんじゃない」 それはもうイイ。そうなると公爵家の分家の伯爵家から跡継ぎを迎える事になるそうだけど、「見たでしょ、ウィーニスよ」 今は摂政でもあるそうな。
2024年9月27日 07:15
それはともかく国際問題は、「心配せんでもエエ、ここは日本や」「そういうこと」 外交官には外交官特権があり、刑事裁判権、民事裁判権、行政裁判権が免除されるそうだけど、「逮捕はされへんけど、犯罪者が大手を振って歩けるわけやない。そりゃ、国の同意があれば引き渡されて逮捕だって裁判だって出来るからな」「証拠を握っているから、ウィーニスも事を荒立てられないってこと。拉致誘拐監禁は日本でも重
2024年9月26日 07:09
ユリたちが連れて行かれたのは長崎温泉。長崎と言っても九州じゃないからね。高山から二時間以上かかってようやく到着。これも庄川峡を延々と走り、最後は橋を渡って、こんなところにそもそも家があるのかと思うところに宿があったんだ。「民宿みたいね」 そう書いてあるものね。話は通じていたみたいで女将さんは歓迎してくれた。「古民家だよね」「なんか立派だよ。この廊下なんて黒光りしてるもの」 部屋
2024年9月25日 07:09
ユリたちの出番はコウさんの演奏の最後の曲に乱入して強引にセッションにしてしまうらしい。ホントにそんな事をやっても大丈夫かと念を押したんだけど。「国際親善のためや」 どこがだ。やがてユッキーさんがワゴン車から先にホテルに向かい、「ユリ、そろそろ行くで」「何曲やるのですか」「最後の千本桜だけ」 はぁ! これだけ準備して、待たされてそれだけ。そもそも千本桜ってなんだ。三味線の曲か。
2024年9月24日 07:09
朝風呂浴びて、朝食だよ。さすが飛騨で朴葉味噌が付いてる。「鮎の一夜干しをこうやって炙って食べるのは演出ね」 朝から鮎なんて贅沢だけど、美味しい。朝からテンシュン上がる感じかな。朝の清々しい空気を吸い込んで出発。コウさんも一緒だけど、「小坂まで素直に戻るの?」「そやな今日は無難にしとく」 小坂ってどこかと思ったけど、昨日登った飛騨小坂ももはな街道を下って行くことになったんだ。それ
2024年9月23日 13:48
「エライ目に遭ったな」「ホントに」 ビールを片手に言うな。でも不思議なんだよ。あれだけの騒ぎがあったのにニュースにもなってないらしい。「これはニュースになってないのを不思議がるんやのうて、ニュースになってない意味を考えるんよ」「そういうこと」 どういうこと? 相手がヤーさんとかマフィアだからマスコミも報道できないとか。「ここは日本だよ。普通ならワイドショーとかで取り上げまくるし
2024年9月22日 07:26
食事中もコウさんとの会話は大盛り上がり。コトリさんたちはコウさんと単なる知り合いというより旧知の仲みたいで、完全にタメ口。逆にコウさんの方が慇懃になってる。「コウ、そんなに固くならんでも」「そうよ、世界のコウなんだから」 コウさんが飛騨に来たのは高山での仕事のためらしく、「へぇ、あそこで弾くのか」「ごくろうさん」 なんたら国際会議の昼食会でピアノを披露するんだって。高山で国際
2024年9月21日 06:54
ここから宿に向かうはずだけど、温泉街をこのまま抜けて国道四十一号に戻り、二十分ぐらい走ったら、「エッソのスタンドのとこの信号を左に入るで」「らじゃ、やっと歓迎って出て来たよ」 小坂川を渡って突き当りには、「まだ三十八キロもあるんだ」 ということは濁河温泉ってことになるけど、けっこう遠いな。どこにあるんだよ。さらに十分ほどで道の駅南飛騨小坂ももはな。「最後のトイレになるで」
2024年9月20日 07:26
犬山から国道四十一号線に行って、これからいよいよ飛騨だ。コトリさんたちのバイクは高速走れないからね。国道四十一号線は飛騨川と高山本線と並行する道だけど、クルマこそ多いけど信号が少ないから快適だ。 飛騨に向かうだけあって両側に山がある谷間みたいになっているけど、いかにも山国に向かっている感じが良いかな。もっともクルマの後ろを走ることが多いのがマイナス。これは仕方ないよね。 でもそういう走り
2024年9月19日 07:12
翌朝は朝風呂から始まり、お食事処で朝食を七時半から取って八時過ぎには出発。飛騨に向かうのなら関が原からだよね。まずは国道三六五号で関が原を目指す。インカムも調整したから、「あそこじゃない。伊吹山ドライブウェイって書いてある」 伊吹山に寄り道するヒマなんてないから、反対側に右折して国道二十一号に入った。国道二十一号は関が原からは関が原バイパス、大垣からは岐大バイパスになって、岐阜市の南側を
2024年9月18日 07:04
ユリはツーリングで前に来たことがあるから、多賀大社の駐車場は知ってたんだ。ここを目指した理由は他にもあるけど、周囲が森になっているのと、平日のこの時間帯なら殆ど止まっていないはずだから。そう、とにかく人の目に付きにくいところに停めたかったんだ。 予想通り、数台のクルマとバイクが二台だけだった。バイクを降りたら、疲れがドット押し寄せてきた。なんとかしないと行けないのはわかっていたけど、頭が回ら
2024年9月17日 07:05
彦根城は初めてやなかったけど久しぶりで楽しめた。下御殿を再現した彦根城博物館とか、復元された表門は興味深かったもんな。「西の丸三重櫓も初めて行ったよ」 佐和口多聞櫓もな。昔は天守閣しか入れへんかったけど、最近では他の櫓とかにも入れるのは嬉しいんよ。もっとも、「倉庫ね」 戦闘用の施設やからそうなっているのは当たり前やし、普段は屋敷で暮らしているのは知ってはいるものの、「あんみつ