Yosyan

趣味で小説を書いています。基本はシリーズ物なので順次公開していく予定です。

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マガジン

  • ツーリング日和6

    厳つすぎる風貌のために女性に忌み嫌われる人生を送っていた直樹がツーリングに出かけた時に巡り合ったのが香凜。香凜の事情を知った直樹は守ろうとしますが、その相手が厄介至極。そこにユッキーとコトリが絡んでしまい、事を煽り立てたものだから・・・東北ツーリング編です。

  • ツーリング日和5

    鹿児島へのロングツーリングに出かけたコトリとユッキーは、フェリーで出会ったカケルに興味を持ちマスツーに持ち込む事に成功。カケルから聞いた話は、女の夢であるスウィートを冒涜するものと判断した二人が繰り広げた作戦とは。

  • ツーリング日和4

    奇妙な生い立ちを持つ大学生のユリは、これまた訳の分からないトラブルに出くわし突然の逃避行を余儀なくされます。途方に暮れるユリの前に現れたのが謎の二人組のコトリとユッキー。この二人とのマスツーは、さらなるトンデモ冒険にユリを導くのでした。

  • ツーリング日和3

    鈴鹿スカイラインで出会った和彦に魅かれるコトリとユッキー。ですが和彦は傷心旅行の真っ最中。和彦が振られた理由はともかく、和彦が振られる原因の一つとなった福井の料亭の話が気になります。これはマイの実家の料亭に関わるので報告だけはしておこうとなりますが、連絡を受けたマイは翌日には清次を連れて乗り込んで来ます。ツーリングの迷惑にしかならないとボヤくコトリでしたが、そこからマイの異能の真価を知る事になります。

  • ツーリング日和2

    歴女のコトリ、温泉小娘のユッキーの二人の趣味を満たしながらのツーリングは、四国に、さらに山陰へ。旅先で出会った人との心温まる交流を描くツーリング日和第2弾です。

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天使と女神シリーズ 登場人物紹介

 このシリーズは延々と長いので、主要登場人物だけ紹介しておきます。まず女神は不死ではありませんが、人としての寿命が尽きると他の人に意識と記憶を持って移り代わり、その記憶は5000年を遡ります。  主女神:シオリ  首座の女神:ユッキー  次座の女神:コトリ  三座の女神:ミサキ  四座の女神:シノブ  五人の女神のうち首座と次座の女神のみが5000年前からの記憶を持っています。女神の普段の生活は人と変わらず、ただ女神を宿すことにより、人としての能力は非常に高くなり、神々し

    • ツーリング日和6(第2話)苦難の人生

       ボクは竹野直樹。生まれは埼玉で、県立だがそれなりの進学校から、それなりに名の知れた都内の私立大に進み、ある程度は名の知れた会社に就職できた。社会人になってからも三十歳前に主任の肩書を貰えたから、同期の出世頭とは言えなくても順調ぐらいは言っても良いと思う。  この経歴だけならエリートは言い過ぎとしても、堅実とか、せめて平凡な人生を歩んで来たと言われるはずだ。経歴だけならな。だがそんなに平坦なものじゃなかった。どうにも女運が悪いと言うか、女と関わるとロクなことにならない。

      • ツーリング日和6(第1話)北へ

        「行くで」 「らじゃ」  草木も眠る丑三つ時って言うけど、あれはいつやと思う。時刻の概念は古代からあって、日本も中国流の時刻概念は早くからあってん。一日を十二等分して、それに十二支をあてはめたやっちゃ。  今でも名残りはあって、正午つうのは、午の刻が昼の十二時のことからやねん。ほいでな、一刻をさらに四等分して、午の刻やったら午の一刻、午の二刻、午の三刻としとってんけど、このうちの二の刻を正刻っていうねん。午の刻の真ん中やからや。そやから正午やねん。  一の刻、二の刻、三

        • 次はツーリング日和6

           紹介文は、  出会わせたのは女と男ですが、美女と野獣の組み合わせにしてみました。美女の方はステレオタイプですが、野獣のキャラ作りは楽しめました。  それと美女の小道具に華道と茶道を使ったのですが、これが知見の乏しい世界で話をまとめるのに往生させられたぐらいでしょうか。この辺は女神はウソを吐くのに良心の呵責をまったく感じていないをフル活用させてもらったぐらいです。  本来はツーリング小説なのですが、今回は東北です。東北はクルマで回ったことがあるので、それなりぐらいにイメ

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        天使と女神シリーズ 登場人物紹介

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        • ツーリング日和6
          2本
        • ツーリング日和5
          35本
        • ツーリング日和4
          35本
        • ツーリング日和3
          35本
        • ツーリング日和2
          34本
        • ツーリング日和
          36本

        記事

          ツーリング日和5 あとがき

           ツーリング日和シリーズも五作目になり、さすがに行き先のネタが尽きてしまいした。最後まで残しておいた鹿児島に行かせたのですが、ここでツーリング話を作るのに難儀させられました。  鹿児島には子どもの頃に一度だけ行ったことがあるのですが、さすがに大昔過ぎてあまり覚えていません。あの時は宮崎からレンタカーで霧島を抜けて鹿児島に行ったはずですが、桜島の記憶さえあやふやなのです。  それとツーリングとなるとグルメもさせたかったのですが、薩摩料理と言われてもピンと来ませんし、鹿児島ラ

          ツーリング日和5 あとがき

          ツーリング日和5(第34話)マスツー

           淡路のツーリングは、明石までの往復がウンザリさせられるけど、淡路島の中のツーリング自体は快適なのよね。九割ぐらいは余裕でシーサイド・ツーリングになるし、信号も少ない。ついでに交通量もクルマは高速走ってくれるから多くないもの。ジェノバ・ラインも久しぶりだな。 「日帰りやけどフェリーを使うのも乙やろ」  ちょっとした特別感かな。十五分ほどの船旅だけど、明石海峡も潜るし、淡路についに上陸したって言えば大げさかな。乗り場は明石だけど、ここまで来るのが我慢みたいなところもあるから

          ツーリング日和5(第34話)マスツー

          ツーリング日和5(第33話)メーテルごっこ

          「それよりユッキー、あれで良かったんか」  良かったよ。 「見栄張るな」  そう張ってる。張ってるけど後悔していない。ミチルはイイ女だし、カケルに足りないものをすべて補える女だ。だから選んだ。選んだ時点でああなるのは織り込み済み。コトリにもそう見えるでしょうが、 「そりゃ、そうやねんけど。御執心やったやんか」  だからここまでしてあげた。カケルを再びパティシエにし、店も持たせてあげた。チョロチョロとうるさいナガトも排除した。これはすべてカケルのため、カケルの幸せのた

          ツーリング日和5(第33話)メーテルごっこ

          ツーリング日和5(第32話)鹿児島ラーメン

          「コトリ、今日のお昼はラーメンよ」 「お土産のやつか」  焼豚も鹿児島のにしたかったけど、今日のは和記の焼き豚。 「あってるんちゃう」 「甘いものね」  鹿児島ラーメンは有名だけど、特徴をあえて挙げれば甘いことかな。他はストレート麺で、柔らかめぐらいと言われてる。スープは豚骨だから濃厚になるじゃない。だからスープが絡みにくい麺ぐらいに考えてる。 「ほいでもそれぐらいしか、あらへんで」  そうなのよね。豚骨スープは半濁が多いとされてるけど、白濁もあるし、醤油ラーメンが

          ツーリング日和5(第32話)鹿児島ラーメン

          ツーリング日和5(第31話)アフタヌーン・ティー

           やって来ましたリッツ・カールトン。ケーキは従業員に運び込ませて、ミチルと二人でクラブラウンジに。これは三十四階にあり、受付で名前を言うと案内されました。こりゃ、リッチだよ。  広々としたところに見るからに品が良さそうなソファや椅子、さらにテーブルが配置され、照明はシャンデリアだよあれ。大きな窓からの景色は良さそうだし、あそこはバーカウンターだ。それもラウンジ専用のバーカウンターだよ。それとだけどピアノも置いてあって、なんと生演奏。  さて待ち受けていたのは四人の初老のお

          ツーリング日和5(第31話)アフタヌーン・ティー

          ツーリング日和5(第30話)献上ケーキ

          「ミチル、このなんたら公爵へのケーキ提供依頼ってなんなんだ」 「なに言ってるのよ、カケルは経営センスが無能すぎる」  ミチルには地獄の経営講義を受けたのですが、 「あれだけやったのに右から左じゃない。やりながら馬の耳に念仏って言葉しか思い浮かばなかったんだから」  申し訳ない、その通り。 「絵に描いたような職人バカじゃない。出張と出向と派遣の違いさえ理解できないなんて信じられない」  耳が痛い。高校の数学や物理より難解でした。だからこそボクにはミチルが必要です。それ

          ツーリング日和5(第30話)献上ケーキ

          ツーリング日和5(第29話)エッセンドルフ公国秘宝展

          「結果は大成功ね。加藤さんまで動員してたのね」 「ああ、甘いものは大好きやそうや」  それでわざわざ愛媛から大阪までツーリングしてきたのか。ま、 『カトちゃんと行く、スウィート聖地巡りツーリング』  てな企画で番組作ってたから、ちゃっかりしてるよ。さすがは大阪人だ。次なる仕掛けだけど、 「エッセンドルフや」  エッセンドルフと日本の関係はずっと薄い薄いものだったけど、ユリの事件で関係を深める方向になってるのよ。 「あれも大変やった」  乗り気でない両国の尻を叩き

          ツーリング日和5(第29話)エッセンドルフ公国秘宝展

          ツーリング日和5(第28話)テレビ取材

           ドゥーブル・フロマージュには喫茶部もあります。そこで亜衣と知り合ったのも今となっては懐かしい思い出です。いつものように厨房で忙しく働いていると、事務職員がやって来て。 「シェフ、・・・テレビの取材の許可なんですが」  そんな小さな声じゃ厨房じゃ聞こえないぞ思いましたが、相手は事務員ですから仕方ありません。テレビ局名はわかりませんがテレビ取材の許可の話であるのはわかります。そんなものはミチルに任せろと一瞬思ったのですが、今日は取引先回りで不在でした。  テレビ局の取材も

          ツーリング日和5(第28話)テレビ取材

          ツーリング日和5(第27話)ティー・タイム

           さてお茶の時間だけど、今日の紅茶はダージリンにしよう。グラグラに沸騰したお湯をまずポットとカップに入れて温めておく。ポットのお湯を捨て茶葉を入れて、そこに熱湯を注ぎ、さらにティーコジーで醒めないようにする。このひと手間だけでもお茶の味が変わるのよね。  お茶には昔から名水が付き物だけど、神戸で有名な名水と言えば宮水。清酒作りに有名だけど使わない。宮水は清酒を作るのには良いかもしれないけど、あれは硬水、お茶には合わないの。  お茶には軟水が最適。それがどこで手に入るかって

          ツーリング日和5(第27話)ティー・タイム

          ツーリング日和5(第26話)直感の恋

           佐伯さんはしばらく物思いに耽ってるようでしたが、 「副社長は帰って来ても良いとまで言ってくれた」  与えられた使命を果たしたらそうなるはず。 「でもね、副社長にはお世話になったけど、辞めようと思ってる」  どうして、戻るのはあのエレギオンHDではありませんか。 「だから、私にはあそこは向いていない。それだけは良く分かった」  そんなもったいない。ボクだってエレギオンHDに勤務できることが、どれだけ価値があるか知っているぐらいなのに。 「そう価値はある。でもそれ

          ツーリング日和5(第26話)直感の恋

          ツーリング日和5(第25話)いつもと違う夜

          「今日は飲みに行きます」  ああまたか、地獄の講義宣言だ。ここのところなかったから油断していました。前の講義内容は・・・やばい、ウロ覚えになってるじゃないか。こりゃ、煉獄の一夜になりそうだ。 「シェフ、ご愁傷様」 「生きて帰って来ると信じてます」  誰が死ぬか! 死にたいと思うほど辛いだけです。あれっ、いつもの居酒屋じゃいのか。これは個室で責め上げられるとか。どうにもロクな想像が思い浮かびません。予想通り個室に通されて、 「今日は飲も」  今、なんて言った。いつもな

          ツーリング日和5(第25話)いつもと違う夜

          ツーリング日和5(第24話)講義

           店が軌道に乗り始めた頃から佐伯さんに飲みに誘われるようになっています。まさかデートの誘いかとビビった部分はありましたが、行ったらエライ目に遭いました。形としては夕食を頂きながらお酒を飲むなのですが、実態は甘いものではありません。 「経営とは・・・」  そうなのです。経営哲学、経営理論、経営のための具体的なノウハウなどなど、ひたすら実践経営学みたいなものの講義です。これが会っている間にひたすら続きます。合間の雑談すらほとんどありません。  これも一回限りじゃなく、次もあ

          ツーリング日和5(第24話)講義