Yosyan

趣味で小説を書いています。基本はシリーズ物なので順次公開していく予定です。

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マガジン

  • ツーリング日和4

    奇妙な生い立ちを持つ大学生のユリは、これまた訳の分からないトラブルに出くわし突然の逃避行を余儀なくされます。途方に暮れるユリの前に現れたのが謎の二人組のコトリとユッキー。この二人とのマスツーは、さらなるトンデモ冒険にユリを導くのでした。

  • ツーリング日和3

    鈴鹿スカイラインで出会った和彦に魅かれるコトリとユッキー。ですが和彦は傷心旅行の真っ最中。和彦が振られた理由はともかく、和彦が振られる原因の一つとなった福井の料亭の話が気になります。これはマイの実家の料亭に関わるので報告だけはしておこうとなりますが、連絡を受けたマイは翌日には清次を連れて乗り込んで来ます。ツーリングの迷惑にしかならないとボヤくコトリでしたが、そこからマイの異能の真価を知る事になります。

  • ツーリング日和2

    歴女のコトリ、温泉小娘のユッキーの二人の趣味を満たしながらのツーリングは、四国に、さらに山陰へ。旅先で出会った人との心温まる交流を描くツーリング日和第2弾です。

  • ツーリング日和

    コトリとユッキーが突然始めたバイク・ツーリング。そのために買ったバイクがなんと125CCの原付二種。非力ですし、高速を走れないデメリットをミサキは心配します。  それとあの二人ならいきなりのロング・ツーリングをやりかねないとミサキは見ていましたが、慎重にステップ・アップするのに逆に感心します。  あれこれとツーリングを重ねてた末に二人が目指したのが、しまなみ海道。楽しいツーリングを続ける二入の前にタチの悪い走り屋集団が現れます。  その場にたまたま居合わせたモトブロガーの杉田は、その走りを見て驚きを越えて呆れてしまいます。あまりにも常識外れの走りの謎をモトブロガー仲間の加藤と共に追いかけます。  ついにたどり着いたバイクの秘密は・・・

  • 運命の恋

    転勤族の一人っ子として育ち、余所者イジメの辛酸を舐め尽くし、さらには両親がW不倫で離婚し、親にも事実上見捨てられた氷室の恋と青春の物語です。

最近の記事

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天使と女神シリーズ 登場人物紹介

 このシリーズは延々と長いので、主要登場人物だけ紹介しておきます。まず女神は不死ではありませんが、人としての寿命が尽きると他の人に意識と記憶を持って移り代わり、その記憶は5000年を遡ります。  主女神:シオリ  首座の女神:ユッキー  次座の女神:コトリ  三座の女神:ミサキ  四座の女神:シノブ  五人の女神のうち首座と次座の女神のみが5000年前からの記憶を持っています。女神の普段の生活は人と変わらず、ただ女神を宿すことにより、人としての能力は非常に高くなり、神々し

    • ツーリング日和4(第11話)犬山散歩

       翌朝は朝風呂から始まり、お食事処で朝食を七時半から取って八時過ぎには出発。飛騨に向かうのなら関が原からだよね。まずは国道三六五号で関が原を目指す。インカムも調整したから、 「あそこじゃない。伊吹山ドライブウェイって書いてある」  伊吹山に寄り道するヒマなんてないから、反対側に右折して国道二十一号に入った。国道二十一号は関が原からは関が原バイパス、大垣からは岐大バイパスになって、岐阜市の南側を抜ける四車線の道になってた。十時も過ぎた頃に 「ここ曲がるで」 「あいよ」

      • ツーリング日和4(第10話)不思議な道連れ

         ユリはツーリングで前に来たことがあるから、多賀大社の駐車場は知ってたんだ。ここを目指した理由は他にもあるけど、周囲が森になっているのと、平日のこの時間帯なら殆ど止まっていないはずだから。そう、とにかく人の目に付きにくいところに停めたかったんだ。  予想通り、数台のクルマとバイクが二台だけだった。バイクを降りたら、疲れがドット押し寄せてきた。なんとかしないと行けないのはわかっていたけど、頭が回らない。こういう時にはまず現状確認だけど財布は寂しい。  こんな事になるとは思わ

        • ツーリング日和4(第9話)出会い

           彦根城は初めてやなかったけど久しぶりで楽しめた。下御殿を再現した彦根城博物館とか、復元された表門は興味深かったもんな。 「西の丸三重櫓も初めて行ったよ」  佐和口多聞櫓もな。昔は天守閣しか入れへんかったけど、最近では他の櫓とかにも入れるのは嬉しいんよ。もっとも、 「倉庫ね」  戦闘用の施設やからそうなっているのは当たり前やし、普段は屋敷で暮らしているのは知ってはいるものの、 「あんみつ姫の世界をどうしても思い浮かべちゃって」  櫓イコール御殿のイメージやな。そん

        • 固定された記事

        天使と女神シリーズ 登場人物紹介

        マガジン

        • ツーリング日和4
          11本
        • ツーリング日和3
          35本
        • ツーリング日和2
          34本
        • ツーリング日和
          36本
        • 運命の恋
          43本
        • 恵梨香の幸せ
          38本

        記事

          ツーリング日和4(第8話)歴史の闇

          「ウィーニスと直弼って似てない?」 「シチュエーションやったら吉宗の方が似てるやろ」  吉宗は紀州藩主光貞の四男として生まれとるけど、次男が夭折しとるから実質は三男や。庶子やけど正室に子がおらへんかったから、そこだけはマシぐらいかもな。もっとも庶子でも母の家の格は低いぐらいや。  いくら御三家でも三男ともなると家督とはかなり遠いねん。そりゃ、長男も次男も成人しとるからな。そやけど長男の綱教は三十九歳で子どもを残さずに死んでまうんよ。そやから家督は次男の頼職に移るんよな。

          ツーリング日和4(第8話)歴史の闇

          ツーリング日和4(第7話)埋木舎

           佐和口まで中濠を回ってお散歩。まず橋まで続いているのがいろは松。かつては松並木が四十七本あったから、そう名付けられたそうや。 「江戸時代の彦根城と言うか、彦根の街は今とは随分違うのよね」  これはまず三成が佐和山になぜ城を築いたかになる。佐和山の西側には松原内湖が広がっとってん。これは北側の入江内湖にもつながってるし、松原内湖は松原湊にも通じとる。松原湊は米原、長浜と並ぶ湖東の大きな湊やってんよ。  佐和山の西側に松原内湖、入江内湖が頑張っとたから、中山道のルートも醒

          ツーリング日和4(第7話)埋木舎

          ツーリング日和4(第6話)旅立ち

           今度のロング・ツーリングのための休みの許可だけど、コトリが社長、ユッキーが副社長やから誰の許可も要らんねんけど、ミサキちゃんとシノブちゃんの承認は必要やねん。親しき仲にも礼儀ありや。 「へぇ、こんどは飛騨なんですか」 「だったらまず赤かぶ漬け」 「朴の葉味噌も」 「高山ラーメンと飛騨ラーメン」  即答で出るか。トドメに、 「なんてったって飛騨牛。クール宅急便でよろしく」  へぇ~い。食い物以外に出えへんのか。 「他は放っておいても買って来るじゃないですか」  読

          ツーリング日和4(第6話)旅立ち

          ツーリング日和4(第5話)東への旅

           話は遡るけど次のロング・ツーリングの計画を考えてた時や。 「ユッキー、なに見てるんや」 「国道一六三号」  国道一六三号は梅田新道を起点に津まで続く道や。道としては悪うないが、 「そうなのよね国道一六三号までの道中が一苦労なのよ」  その辺は早朝出発で回避したとして、津からどうするねん。 「津から鳥羽まで行ってフェリーで伊良湖はどうかと思ったけど、津から鳥羽も遠いし、伊良湖岬に渡っても次の展開につながらない」  ユッキーが行きたいのは信州。クルマ、いや中型バイク

          ツーリング日和4(第5話)東への旅

          ツーリング日和4(第4話)ウィーニス伯爵

           公爵家でも後継問題が起こってるけど、その前に一騒ぎあったのがデューゼンブルグ家なんだよ。まず先々代のデューゼンブルグ家のルドルフ伯爵だけど、娘が三人だったんだ。この娘の誰かに継がせるのが順当になるのだけど、先々代伯爵は男系を重視して弟のフリードリッヒに継がせることにしたんだよ。  だけど弟と言っても三つ違い。この歳の差じゃ、どっちが先に死ぬかわかったもんじゃない。だからだと思うけど、さらに一代下ろしてフリードリッヒの息子を跡継ぎにする話になったぐらいだよ。この辺は日本の皇

          ツーリング日和4(第4話)ウィーニス伯爵

          ツーリング日和4(第3話)ヨーロッパの小国

           ここはクレイエール・ビル三十階。 「シノブちゃん、あの国はどうなってる?」  ユッキー副社長が尋ねたあの国とはエッセンドルフ公国のこと。オーストリアとスイスに挟まれたヨーローッパの小国なんだ。オーストリアもスイスも小国と言えば小国だけど、エッセンドルフ公国となるマイクロ国家になり、世界で六番目ぐらいに小さな国になる。 「うちはそんなに深く関わっていないけど、あの国も小さい割には影響力はあるからね」  エッセンドルフ公国は人口が五万人足らずしかいないけど、とにかく豊か

          ツーリング日和4(第3話)ヨーロッパの小国

          ツーリング日和4(第2話)ユリ

           お母ちゃんも変わった人だけど、お母ちゃんが愛した男も絶対に普通じゃない。その男が父親になるのだけど、お母ちゃんは殆どなにも話してくれない。けど容貌ぐらいは想像できる。写真すら見たことないのにどうして想像できるかだけど、ユリは間違いなく父親似のはずなんだ。  理由はね、なんと、なんと碧眼金髪なんだよ。そう誰がどう見たってユリはハーフで、それも白人とのハーフは確実だってこと。見た目もガチの白人そのもの。違うのは肌で、あれはお母ちゃんの血を受け継いでいるはず。  白いのは白い

          ツーリング日和4(第2話)ユリ

          ツーリング日和4(第1話)お母ちゃん

           ユリはどこにでもいそうな平凡な女子大生と言いたいところだけど、そうじゃないところがある。とりあえず母子家庭だ。そう片親ってやつ。今どき片親ぐらいと言いたいし、片親なのは別にユリの責任じゃないけどあれこれ言うのはいる。  ただユリの家はタダの片親じゃない。離婚でも、死別でもなくシングル・マザーの私生児なんだよな。お母ちゃんはユリを産んでるけど、相手の男と結婚どころか認知もされてなく、 「たぶん生きてるんじゃないかなぁ」  言うまでもないけど養育費ももらってない。この辺は

          ツーリング日和4(第1話)お母ちゃん

          次はツーリング日和4

           紹介文としては、 「奇妙な生い立ちを持つ大学生のユリは、これまた訳の分からないトラブルに出くわし突然の逃避行を余儀なくされます。途方に暮れるユリの前に現れたのが謎の二人組のコトリとユッキー。この二人とのマスツーは、さらなるトンデモ冒険にユリを導くのでした」  奇妙な生い立ちのヒロインの設定をあれこれ考えたのですが、結局のところありきたりになってしまったのは遺憾とさせて頂きます。この辺に才能の無さを痛感しています。  作中のヒロインの愛車は漠然と250ccにしているので

          次はツーリング日和4

          ツーリング日和3 あとがき

           原付ツーリングの設定の上に秘湯趣味の温泉小娘まで登場させているもので、ツーリング先にはまさに四苦八苦させられています。これも最初の目論見では但馬か丹波あたりに適当な温泉が転がっているだろうの目論見でしたが、これが見つからないのです。  大阪もまたそうで、京都も丹後の方にチラホラぐらい。滋賀もまたそうです。奈良も十津川下るぐらいになればありそうですが、神戸から十津川までがウンザリするほどあります。三重もまたそう。  そもそもって話になりますが、奈良に行くにしても大阪を通過

          ツーリング日和3 あとがき

          ツーリング日和3(第34話)神戸の夜

           小浜で時間食うてもたから、後は神戸に向かってひた走りや。最初の予定は舞鶴から綾部を走る予定やってんけど、時間と距離の短縮のために国道一六二号に変更や。 「周山街道を走りたかっただけでしょ」  それはある。国道一六二号は初日も走ったけど別名周山街道、鯖街道とも呼ばれるところや。小浜から京都に鯖を運び込んでいたルートに一つで、一番西寄りのルートやねんよ。そやから小浜の鯖も京都の鯖にもなるってことや。  もちろん京都までは行かずに美山で府道十二号に入るねん。この府道はチイと

          ツーリング日和3(第34話)神戸の夜

          ツーリング日和3(第33話)審査発表

           最後に出てきたのが海潮苑や。後が無くなったと判断したのか豪田は渾身の絶賛をしやがった。 「・・・これこそ日本の宝です」  会場には白けたムードが流れとった。マイの順番が来たんやけど、 「審査委員長、このままディスカッションにしてくれへん」  審査も公開やねん。審査員は特設ステージの上で観客に聞かれながらフリーのディスカッションやってから投票になる段取りや。 「海潮苑の感想を先に述べてください」 「言うてもかまへんけど、そこからディスカッションになるから同じやん」

          ツーリング日和3(第33話)審査発表