ジャケットを着るなら知っておきたいゴージラインについて
こんにちは、トーキョースタイリストサービス代表の吉﨑です!
皆さんは「ゴージライン」って聞いた事ありますか?
アパレル関係とかでは無い限り、あまり耳にする事は無いんじゃないかなと思います。
今回は、意外と大事なゴージラインの高さについてご説明させて頂きたいと思います。
ゴージラインとは
スーツや、単品で売ってるテーラードジャケットを日頃見てる中で、最近あらためて気になるポイントでもある上襟の部分と下襟のラペルの間のラインがゴージラインです。
その、ゴージラインの高さをヴィンテージの物から最近の物まで色々見てみると流行があることが分かります。
ゆったりめのスーツが全盛期だった90年代は、ゴージラインが低い位置に設置されていましたが、最近のタイトフィットのスーツなんかでは、全般的に高めに設置されています。
ゴージラインの高さで変わる印象
実は、そのゴージラインの高さが変わる事でスーツやジャケットを着た時に、見た目に影響する効果を持っています。
ゴージラインを高めに設定すると、見る人の視線を上にすることができますので、身長を高く見せ、スラッとした印象をつくることができます。↓
逆に低めに設定すると、落ち着いた印象やクラシックな雰囲気を出す事ができます。↓
もちろんその人に合った、雰囲気というのがありますので、あまりに視線が上に集中することによって窮屈でアンバランスな見え方になる人もいますので、その人に合ったゴージラインが大切です。
僕はゴージラインの高さは高すぎるのは自分の顔を主張し過ぎている感じがして落ち着かないですし、かといって低過ぎてもクラシック過ぎて浮いちゃったりもするので、適度な高さを意識しています。
オーダーメイドなら既製服には出せない職人ワザの微妙な調整もできたりするのでおもしろいかもしれませんね。
ゴージラインの歴史と由来
そもそも、このゴージラインとは、襟縫い線とも呼ばれているもので、スーツの襟を立てていた時代からの由来です。
スーツの襟が軍服の立襟から変化したと言われており、第1ボタンを外して外側に折り返したのが下襟のラペルになっているのです。
上襟と下襟の境目のラインが立襟スーツのときの喉の部分に当たるのでゴージ(喉)ラインとなったわけです。
ラペルにフラワーホールという穴がありますが、それは、立襟時代の第1ボタンのボタンホールの名残りなんです。
今では、社章を入れる穴として使う人もいますが、元々はボタンホールだったのです。
最後に
ゴージラインは、高い位置に取った場合の角度は、緩やかで、低い位置につけた場合は、比較的急な角度になるのが一般的です。
近年は、全体的にタイトフィットで縦にストレートなスーツシルエットを好む傾向にありますので、ゴージ位置だけでなく、ポケット位置も上気味に付けられることが多いです。
視点の中心を少しでも上に持っていくことで、シルエットの縦ラインが強調され、スッキリとした雰囲気が出せます。
着る人の顔や体型はさまざまですので、前述のように調整が必要になってきますが、なかなか自分で見てもなかなか分からないと思うので、プロの目で判断してもらって全体のバランスを考えながら購入したり、オーダーするのがベストです。
例えば映画なんかでカッコいいなと思う俳優のスーツや着こなしなんかを参考にしてみながら選んで見るのも良いですし、プロに相談しながらご自分にしっくりくる高さを見つけ出してみて下さいね。
みなさんの応援を有益な価値にできるよう、これからもたくさんの情報を発信していきます!