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まだなにもやっちゃいない。「リスク」という言葉を考える。

ビジネスの先輩や仲間たちと話す度、自分の考えや想いがより明確に形作られていく。 

その中で、なかなか定まらず、最近僕の頭を悩ませるのが「リスクを取る」という言葉。
聴感上は、非常にネガティブな印象。
しかし、ビジネスも芸能も「リスク」をいかに取りながら、成功を得るかを誰もがトライしている。

いうなれば、もう一つ上のステージに行く為に必要な「トライ」…それこそが「リスクを取る」ということ。

でも、「リスクを取る=無謀」ではいけない。
ちゃんと情報を集め、仲間を集め、計算をして、やっとBETでき、やっと成功率が上がる。
それ以外は、ただの「無謀」というものだ。
ただ、どこまで備えたらそれは「無謀」ではなく「トライ」になるのだろうか・・・。

ありがたいことに、このコロナ禍で失ったものもあるが、新しく舞い込んでくるビジネスの話もある。

それは我々だけでなく、いろいろな業種が今回の事態に危機感を覚え、新たな施策に打って出ているという裏付けだ。
が、話を聞いているとコロナがきっかけではありつつも、いずれやってくる各業界の危機感に対し、策を講じている…そんな印象だ。
だからコロナが時代の流れを加速させたとも言える。

その中で、声優・芸能の世界にいる我々には何ができるのか?

・・・僕にとっての勝利の鍵は2つだ。

①地方である

②過去に囚われない

である。

まず・・・①「地方である」に関して。

やはり自分が「名古屋」という大きな田舎にいるという優位性をもっと考える…ということ。

地方が全てにおいて「首都:東京」に劣っているのか?いや、そうではない。
名古屋に関して言えば、トヨタや三菱など、世界的大企業が多数拠点としているおかげで「豊かな地方自治体」といえる。
だから、名古屋は住む場所であって、遊びに来る場所ではないということ。
それが結果的に「魅力がない街ナンバー1」の称号を得ることになる。
そもそも「観光」を一生懸命やらずとも、名古屋市や愛知県は豊かなんだから、そりゃ他の地方の如く血眼になってまで観光客を呼ぶ必要がない・・・これが魅力がない街ナンバー1の所以だと僕は思う。

それに「魅力」は感じていなくとも「大好き」な人は多いと思う。
とにかくココは、自分の生活に不自由がない街なのだ。
東京ほど人で溢れて息苦しくもないし、田舎ほど何もなくもない。
とってもちょうどいいのだ。

だからなのか、名古屋人は「欲が少ない」と思う。
芸能を目指す人間も、他の地方に比べれば「なりたい人が少ない」と思う。
もちろん人口は日本3位なので、いなくはない。でも、多くはない…と思う。
もしくは、なりたい!と本気の人は、近くて主戦場の「東京」に出て行ってしまう。
だから「名古屋・愛知出身の・・・」っていう著名人がとにかく多い。

あと、なれる土壌が少ないのもある。
名古屋は各ジャンル1コミュニテイしかないのでは?というくらい「界隈の人は、だいたいみんな友達」現象が起こる。

「あ〜、◯◯の△△△さん、知ってますよ!仲良くしてもらってます。」のオンパレード。

ところが、東京は各ジャンルごとのコミュニティが何個もある印象。また、それのどれもが規模がでかい。
ただ上の上はやはり「だいたい友達現象」は起こっている。

名古屋は本当に「パイ」がないのだ。この話は前回のブログで話したので割愛する。(イス取りゲームの回)

だからこそ、ここ名古屋にいて「リスクを取る」ことがとんでもなく恐ろしいのだ。
名古屋は「堅実・着実・誠実」にやっていけば、それなりに「芸能」を生業にはしていけるエリアと思っている。
もちろん「惜しみない努力」が大前提の話ではある。

ただ、それでは「バカ売れ」はしない。
「リスクを取る」という行為は、いい意味でも、悪い意味でも注目を集めてしまい、みんながその動向を静観している。
なぜなら業界が狭いため、だいたい情報は耳に入ってくるからだ。

だからなのか、「失敗」した時の「ほれみたことか感」は尋常じゃない。
もしかすると本人たちよりも「あそこはもう失敗した」と後ろ指が止まらないかもしれない。

一旦、この「烙印」を押されると、なかなか這い上がるのが難しい。
事実上「マイナスからのリスタート」になるからだ。これが、日本のビジネスの怖いところだ。

タレントなんて「イメージ」が99%。
僕も名古屋時代仲良くさせていただいていたW氏。
とても頭が切れて、当時から風格をもっていて、「やっぱり全国区で戦っている人だな〜」と大いに憧れた。
だが、そんな人も1つの大きなスキャンダルで地の底まで失墜してしまった。
あれだけ今まで称賛されていたのに、それがなかったかのように、全員が掌を返したように袋叩きだ。

もちろんいけないことはいけないことだ。その罪を償うべきだが・・・ここまでの罪人扱いは、過剰すぎる。
本質を知らない者の「野次馬感」がSNSの台頭により肥大化してしまっている。

そんな世の中で「失敗しないようリスクを取る」というのは、どれだけ難題であるか。

最近はYoutubeなどSNSからヒットした著名人が多くメディアに登場している。
これも上記の流れを汲んだ方程式な気がする。

SNSヒーロー、ヒロインは・・・「元々ただの素人」であるということ。
これが最強の武器だったりする。
正直、素人なら何やってもいい・・・という捻じ曲がった免罪符が存在しているからだ。

でもいつかこれも終焉を迎えるときが必ずくる。
著作権、肖像権、モラルなど、当然尊重されるべき正義が人が集まり、市民権を得ていけば執行されていくはず。

だから僕らのようなすでに業界入りしてしまっている人間は「ルールを守りながら、網目を探す、新しい芝生を探す」ことが至上命題となる。

その中での「トライ」が絶対的に必要だという話。
その時にこの「地方であること」の優位性をどれだけ探せるか・・・がカギなのだ。

僕の仲の良いベンチャー企業で名古屋にいながら全国、世界規模の事業を展開し成功しているメンバーがいる。

彼らに共通の質問をすると、同じ答えが返ってくる。

Q:なんで東京じゃなくて名古屋で起業したの?
A:生まれが名古屋だっただけ。

面白いほど、この答えが返ってくる。
最高じゃないか。

僕もそのスタンスでいようと思う。
名古屋がすきだから名古屋にいるのであって、

「名古屋に依存してはいけない。」

ということなのだ。

名古屋での活動は今まで通り・・・「堅実・着実・誠実」に重きを置き、活動する。
そこに加えて「地方の優位性」を活かすには、まずは我々が全国区、世界規模になることが絶対的最優先事項だ。

となると、おのずと視野は全国・世界となるし、手段としては、やはりSNS。
その上で「リスクを取る」ことを見定め、BETしていく。

これが①の答えとなる。

そう考えると、僕らが気にしなければならないのは、名古屋だけの世情ではなく、全国、世界規模の世情を意識しないといけないし、そこができていない「リスクをとったトライ」はいわゆる「無謀」に認定されるのかなと。

とにもかくにも、視野を広く、そして、常に新しいことを模索し、新たなワクワクを感じることをやめてはならない。

その考えを踏まえて・・・②「過去に囚われない」を次回話していきたいと思う。

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