天才ですから

我が息子は天才です。いきなりいつものように自慢です。

一つ目は、遊びの天才。水溜まりでも10分でも20分でも遊べるし、大きめな段ボールが登場すると”城”になります。ファミレスで手に入れた原価5円くらいの薄っぺらい車や飛行機の”プラスチック”を華麗に主役に変身させて戦わせます。

二つ目は、好奇心の天才。とにもかくにも、「なんで?」が多い。これは好奇心の塊以外なにものでもありません。父「今日は中央線乗るぞ」子「なんで?」父「立川に行くんだよ」子「なんで?なんで~立川に行くの?」父「ららぽーと覚えてる?そこに行って、おいしいもの食べようよ」子「なんで~ららぽーと行って…なに食べるの?」父「なんでもいいけど、何食べたい?」子「わかんない、なんで立川で食べるの?」父「(これは哲学なのか。私はなぜ立川に行くのか、私はなぜそれをいま考えているのか、いや考えているのではなく、無意識に生まれた疑問に自答しているに過ぎないのか、そもそも立川ってなんだ、美味しいのか?)」…

三つめは、記憶力の天才。とにもかくにも覚えています。私や妻が放った言葉(家帰ったらいいもの食べようか、など)、口癖(これ食べないと、ゼリーないよ、など)、習慣(風呂でやるスクワット、リビングでふと始める腕立て伏せに対して、眠気に負けそうになってやっていないと「なんで、今日はやらないの?」と最善最強のプレッシャーが)。一方で私はニワトリ並みの記憶力ということが妻からは悪評であり、息子の方が頼りにされることもしばしば。ごみ捨てに出し忘れた生ごみを「これ忘れてたから持って行ってね」と言われて、「わかったよ」と言いながら先に風呂掃除終らせようとしたのが終わりの始まりで、そのまま朝食の席について「いただきます!」とか言って元気よく食べだす始末。『えっ』という表情を受けて、『えっ』と0.3秒感じるや否や、ヤバい!と”いまやるところでした感”を見せてしまうので、さらに逆上される始末Ⅱ。まさに耳から耳とはこのことです。

記憶力でいうと、息子の仮面ライダー、戦隊シリーズ、ウルトラマンの『キャラ』と『変身ポーズ』の覚える早さと正確さには、本当に舌を巻きます。昭和から令和まで網羅しています。ジャッカル電撃隊とかライブマンとか言われてピンとくる方がいたら、ぜひ息子とトークセッションしましょう。

ひとつ例を。皆さんも大好きな『仮面ライダー 龍騎(2002.02.03~2003.01.19)』は13人のライダーが登場するのですが、ふとyoutube画面上に写った13人が並んでいた姿に、すかさず前から順番に名前を読み上げ始めたのです。見事に合っている(はず)。しかも息子のなかでのブーム全盛期ではなく、少し熱がおさまってそれほど集中して見ていなかったにもかかわらずです。

理屈ではなくて、ビジュアルで捉えているんでしょう。

よくこどもは、まずは形や色彩でモノを覚える、とも言われております。言葉もしかりで、『仮面ライダー』って漢字とカタカナですけど、すぐ読めるようになります。正確には、図として捉えて、言葉に変換できる(意味はわからない)ということだと思います。

この能力ってものすごく大切ですよね。

大人になると、知らないうちに”意味”で物事をとらえがちになってしまい、『これは自分にとって意味があるかないか』『知っているか知らないか』『覚えておく必要があるかないか』そんな風に損得を即効で考えてしまうのでしょう。これは多大なる情報量を日々捌かないといけない状況が、効率性を高めるために蓄積されている知恵とも言えます。つまりいちいち「なんで?」とか「これは赤く丸いものだよな」とか考えていられないって話です。


息子の日常を事例として出していましたが、実は『こどもは全員天才』なのです。

(そう、だから皆さん子ども自慢しましょう!)


かの昔、ジョージ・ランドとベス・ジャーマンという方々が「創造的試験」なるものをこどもたちに行ったようです。NASAでも行われているような「様々な問題解決策を考え出す能力があるか否か」というテストです。

結果として、
3~5歳 98% 天才的レベル
その後その子たちが15歳になった時点 10%程度まで天才的レベルが下がった
さらに大人は…わずか2%

これが意味するところはなんなのか、考えてみました。

私なりの答えは2つ
「息子の好奇心の種を潰すようなことを避ける」
「息子の好奇心を掻き立てるような、楽しそうな姿を見せておく」
おおまかに言うと、この2点です。

こちらの言動をかなり細かく観察していることは明らかで、それを考えると私ができることはおのずと見えてきます。してはいけないこと、言ってはいけないことも鮮明になってきます。

言うは易し、行うは難し、とはよくいったもので一筋縄にはいきませんけどね。

始めにお話した3つの天才も、原点は好奇心なのだと思います。本人はそれが好奇心とは思っていない状況でしょう。それこそが天才と言われる所以ですね。

こどもから学んで、ちゃんと大人になります。
先は長いが楽しそうです。

#ただの日記
#天才
#現実は 「大切なことはすべてYouTubeが教えてくれた」状態