営業されてなんぼ


私は営業マンです。実務で言っても肩書で言っても私のことで言えば間違いはないですが、実は誰もが『営業』なんだろうなって思ってます。企画者も開発者もスポーツ選手もアーティストも農業やってても漁業やってても。多かれ少なかれ、最終的には自分をどうやって『売り込むか』『アピール』できるかに落とし込まれることになりそうです。「私なんて」という控え目な人も、誰かの仕事で出来ている世の中の誰かですから。この本読みながら特にそう感じていました。

「プレジデント社『なぜハーバード・ビジネス・スクールでは営業を教えないのか?』(岩瀬大輔)」
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私の仕事は、営業やったり企画事やったり色々するのですが、すべて最終的には営業のためです。ここでの営業は『モノを上手く売ること』『モノをたくさん売ること』ではなくて、『関わる相手の課題解決を手助けする』ためになにができるか考えることです。結果的に、モノで解決することがわかれば(少なくともモノで解決できることも多い。知られていないこともたくさんある!)、自信を持って「買って、使うべし!」と言います(かなり誇大しています。もっと謙虚です)。

なんかまたカッコいいことを言いだしていますが、なんでこんなことを考えているかというと、最近『営業される機会』が増えたからです。リモートワークの時代が急にやってきて、それに適応しなければならない状況で、足りていない情報が多すぎました。知らないことが多すぎです。そこで、オンラインツール関係から新しいマーケティングの方向性なんかのウェビナーに参加し出したとたんに、怒涛の営業メールと電話ラッシュです。向こうからすれば当然の行動ですよね。こっちが「興味あります!」って寄って行ってるんですから。

でも、ここでの感覚は、ヨドバシカメラのカメラコーナーで、最近のカメラってどんなもんかなってことで、買い替える予定は全くない(いま持ってるので充分)、金銭的に買えるはずもない状況だけどモノを見ておきたいがために立ち寄っただけなのに、「どんなのお探しですか」「オリンパスですか」から入って来られる感じです。

この店員こそ、営業!って思うのはさすがにオールドスタイルな気がします。大事なんでしょうけど。少なくとも私には合わない。こっちも申し訳ない気持ちもありますし。買わないから時間取るの悪いよ!って。これを言っても「いえいえ全然いいんですよ」とか言い出すことも。これも大事か。でも、もしかしたらそう言っていても買うんじゃねえか、ってどこかで思っているんじゃないかなとか。

と、こんなことを考えていると堂々めぐりになります。

提案することは全く問題ないですし、むしろ『拒否されてから営業が始まる』くらい思っているのでそんな前傾姿勢はウェルカムです。ですが、上手く見極めてもらえると有難いなって思います。

話を戻しますと、営業されることが増えてから、一番感じたことは、『相手にしゃべらせろ』ということです。

ここが抑えられれば、前傾姿勢が有利に働くでしょう。
質問の内容と聞き方も大事ですね。
しょうもない質問は避けたい。避けてほしい。

”営業”は伝えたいことがいっぱいあるし、わかってもらいたいこともいっぱいあるのでついつい営業側の話す時間の方が多くなりがちですが、さっきのヨドバシカメラ状態の場合、「その情報いらん」「オレの財布事情わかってる?」「月々あーでこーで、だからカメラなんて絶対ムリで…しかもさぁ…」とかを語らしてくれて、こっちがなんとなくスッキリしたところで、「なるほど…であればいまお使いのボディに合うこちらのレンズはいかがですか。こちらの最新版で導入されているタイプにかなり近いんですが、価格はかなりお買い得です。この機能でこのお値段はなかなかないので、オリンパス好きのスタッフ一押しです。余裕ができましたら是非ちょっと頑張ってご検討ください!」「あ、ただちなみに今月ご購入ですともれなく3,000円キャッシュバックがありますので…」とか言われ出したら、少なくとも購入率0%から40%くらいまでは上がるかもしれません。そのあとの日常で普段のカメラ使いながらも、「そういやあのレンズ使ったらもっとこうやって撮れるんかな…いいな…二人目産まれたらやっぱグレードアップ必要かな」「財務省に出す事前申請書作成するか」とか思うんでしょう。

そう、このように『頭のなかに使うイメージをもたせる』ことが第一歩なんだと思います。

自分が使うイメージができない商品、サービスは、ほぼ間違いなく採用しないでしょう。

営業とは、という一般論は著名人に任せておいて、自分なりにまとめると『オレの話を聞けぇ~5分だけでもいい~』ということです。

ここ数か月で何名かのIT系の営業の方々とやりとりしました。
異業種の方々との交流は刺激になって素晴らしいです。
すぐに相手の期待に添えることはできなさそうですが、何かあったらこの人に聞いてみようって人は、やっぱその中でも話を聞いてくれてた人でした。

そんなあなたに私はなりたい。

#ただの日記
#話を聞かない男代表
#今日から俺は
#営業シリーズ (続けば)