CPGの賦活を行うにはどうするか?

CPGの賦活を行うにはどうするか?

昨日に引き続きCPGについて。

簡単におさらいします。
http://www.rehab.go.jp/kiyou/japanese/30th/30-03.pdf

脳卒中片麻痺患者では随意的な運動が難しいことがある。しかし、除脳ネコや脊損患者においてもリズムカルで周期的な運動を促せる。

CPGを使うことで、効果的なリハビリテーションを行うことが出来ると考える。

ではCPGを賦活するにはどうすればいいか?を考えたいと思います。

①荷重
②股関節伸展、足関節背屈
③歩行リズム
④歩行スピード

以上が大切であるとされています。

①荷重
足底圧刺激は足部の運動を誘発することがわかってきています。
当然ですが、歩行は足底に圧がかかりますのでこの点は歩行訓練をすることでクリアできると思われます。
BWSTTなどでは免荷されるため、足底への荷重量は減ります。しかし、部分荷重でも効果を発揮しているとの報告もあります。

②股関節伸展、足関節背屈
筋紡錘の伸張刺激により、反射的に短縮への収縮が生まれます。これにより屈筋と伸筋の切り替えを行なっているようです。そのため、立脚後期でしっかりと腸腰筋、下腿三頭筋を伸張させることが必要になります。

③歩行リズム
CPGは周期的な運動パターンをが生まれます。リズムを変えるときや方向転換などは大脳など高位のレベルでの調整が必要になりますので、効果的にCPGを働かせるためには一定のリズムで歩行を行うことが必要になります。

④歩行スピード
これは③とも関わってきます。倒立振り子運動を実現させるためにはHC時に運動エネルギーを位置エネルギーに変える力が必要になります。その力はHC時のスピードです。倒立振り子が実現することで、止まることなく一定のリズムで歩行が可能になります。

簡単にはまとめると、CPGを働かせるために立脚後期で伸展を出し(前型歩行)、なるべくリズムカルで(2動作)、ある程度のスピードで歩行練習をして下さい。

となります。

2動作前型歩行を推奨している文献を見たことがある方もいると思いますが、このような理由も推奨している理由の1つです。

だけど実際の麻痺の方ではそうはいかない事が多いわけです。

麻痺が強くて立位が保てない、内反尖足が強い、背屈がでない…などなど

その時に必要となるツールがロボット、BWSTT、装具などになってきます。

ロボットやBWSTTなどはない施設も多いので、装具が低予算で効果的に行える1つの方法になります。

歩行訓練をする際には以上を踏まえて行うと効果的なものになるかもしれません。

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