見出し画像

退院後に装具は適切に使用出来ているか。

退院後に装具が適切に使用出来ておらずトラブルが生じているということをよく聞きます。回復期としては他人事ではありません。

回復期での装具作製やアドバイスが不十分だったかもしれないからです。うちはどうなんだろう?と思い研究計画を立てています。

そのためには、全国ではどの程度なのか?気になって調べてみました。

意外に論文化されているものは少ないんですね。リサーチが足りないかもですが。


•在宅復帰した脳卒中片麻痺患者の退院後の下肢装具の 使用状況と移動能力の変化について ─回復期リハビリテーション病棟での家族指導の効果─
2014
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jspo/30/1/30_31/_pdf
装具を処方された脳卒中患者30名。18名は常時使用群(60%)。12名は非常時使用群(40%)。常時使用群は家族指導が多かった。


•脳卒中片麻痺患者の下肢装具 一退院後のフォローアップー 出野津与志 1985

https://www.jstage.jst.go.jp/article/rigaku/12/3/12_KJ00001305616/_pdf/-char/ja


退院後平均2年1ヶ月。65.7%が退院後も使用。1985年と古いですが、、、、論文になってる貴重なものです。

•在宅での装具の使用状況とその違いによる満足度の比較
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2016/0/2016_0840/_pdf/-char/ja
退院後平均10.6ヶ月に調査。33名中26名(78.8%)が使用している。満足度は使用、非使用群に差は無かった。

•自宅退院患者の短下肢装具使用状況とセラピストの対応における一考察
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cjpt/2005/0/2005_0_E1082/_pdf/-char/ja
装具を作製して後自宅退院した46名に対してアンケートを行ってます。回答は32名からありました。退院後も継続して装具を使用していた者は78.1%でした。理由としては現在の必要性と答える者が一番多かったです。不使用理由は不要が44.4%、痛みが22.2%だったとしています。

•脳卒中者に対する下肢装具フォローアップの 現状についての多施設調査 2015
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jptpr/24/0/24_3/_pdf/-char/ja
生活期への説明3割ほどで不十分。連携が取れていない。

•脳卒中患者の生活期における下肢装具フォローアップの取り組み
https://kmcb.or.jp/archive/training/pdf/case/kango7/2503_12.pdf
下肢装具を作製した多くの患者が退院後再調整が必要。



こう見ると調査の年数も、退院からの日数もバラバラ(書いてないものもあり)ですね。古いものは論文でありますが、まだ調査が必要かもしれません。病院によっても使用率は異なりそうです。

研究を進めていく意味はありそうです。どうして使用しているのか?どうして使用をやめたのかなど理由も併せて調査をしていく必要がありそうです。

回復期での作製日数などで比較してみてたいです。もしかしたらギリギリで作った群は使用率が悪いかも、、、

退院後の調査になるので、わかりやすくアンケートを作る必要がありそうです。電話か手紙かでも迷いそうですね。

長期的な調査が必要になりそうですので世に出せるのは少し時間がかかるかもですが、頑張りたいですね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?