装具使用に及ぼす心理的な影響

装具使用に及ぼす心理的な影響

http://aichi-npopt.jp/dl/info_paper_back/29_01_05.pdf

回復期等で装具を作製して退院しても、退院後は装具を使わなくなってしまう方もいます。

こちらの論文では使用群と非使用群を分けて心理面を比較してくれています。

2つの群において、身体機能の差は見られなかったとしています。

しかし、身体の機能の差がないにもかかわらず、使用している人と、使用していない人がいるわけです。

精神面では[効力感]と[積極的適応性]が2群間にて差がありました。

[効力感]
装具使用により、自己の能力やADL自立が促進されると認識されていること。

[積極的適応性]
装具使用により、ADLや社会生活に積極的に取り組む傾向が生じていること。

つまり、使用している人は装具によりADLや歩きやすさなどなにかしら改善するこを感じており、社会参加などに積極的に取り組めていると言うことになります。

これを回復期目線で考えると、装具を使用しなくなり(必ずしも悪いわけではないとは思いますがが、、、)、能力や転倒リスク等が悪化してしまう可能性がある人には入院中から装具の効果を感じ取ってもらうことが必要だと思います。

十分な説明をして、退院後、セラピストが関わらなくなった後でも継続して使用してもらうようにしていかなければならないと思います。

入院中はなかなか在宅での生活が見れません。退院後の生活を少しでもイメージして対応していく必要がありそうですね。

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