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自己肯定感なんてどこにもない

最近本屋を歩いていても、教育に関する記事を読んでいても目に入ってくる「自己肯定感」。どうやればこれを高められるのか、そういった本がとても増えてきたように感じます。

もちろん、これを持つことで人生が変わりますし、生きやすくなります。
私も以前は自分大嫌い人間だったのですが、今ではすっかり自分大好き人間になりました。笑

でも、これって誰かに言われた救いの言葉があったわけでも、大きな成功体験があったわけでもないんです。むしろ、失敗して失敗して「なんで自分こんなに成長しないんだろう、本当嫌いだなぁ」と考え続けた先に見つけた感覚でした。


同じ失敗を繰り返す自分が嫌い

小さい頃から自分のことを「それなりにできる奴」と思っていました。小学生の頃は学級委員長、中学では部活のキャプテンや生徒会長などリーダーポジションをよく任されましたし、成績も上位グループに入っていたので、将来もそこそこ、というか悠々自適に暮らしていけるんだろうと高を括っていました。

しかし、高校・大学に上がり、自分よりも勉強ができ、任された役割をこなしている周りの友達を見て「あ、自分の能力って、平均かそれ以下くらいなんだな…」と自分を卑下するようになりました。

もちろん自分なりに勉強したり努力したりはするのですが、それが長続きせずに大した結果を残せなかったり、反省してまた走り出すもまた途中でサボったり諦めてしまったりする始末。同じ失敗を繰り返す自分に、どんどん嫌気が差していきました。

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自分のことばかり考えていた

自信とは、周りと比較しても負けないものを持つことだと思っていました。
だから、いつも周りといろんなことを比べては「自分は、自分は…」と内へ内へと思考が引き篭もるようになりました。

「なんで自分はこんなに成長しないんだろう」
「どうしたら苦手な努力を続けて、誰かに勝てるようになるのだろう」
「すぐサボりたい、怠けたい自分は、誰も好きになってくれないだろうな」
「ああ、いい年してこんなことでいつまでもウジウジ悩んでいる自分、嫌いだなぁ」

気がつくと私は大嫌いなはずの自分のことばかり考えていました。

そして、ある日、ふと気がついたんです。

「こんなに自分のことばっかり考えて、なんか恋愛してるみたいだ」


いつも考えているのは誰のこと?

恋愛にはてんで疎いのですが、好きな人ができるという感覚くらいはわかります。

気がつくとその人のことを考えてしまう。

何をしているのか、何を思っているのか、自分をどう思っているのか、
わかるはずのない疑問が悶々と脳内を支配するほどにな…りますよね?笑

もしかして、それと同じことなんではないかと思うのです。

人生で一番長く、その人の内面に触れ、考えている人物。
それは自分です。

自分という人間のことを一切考えずに生きられる人はいません。

地球の裏側で苦しんでいる誰かよりも、喧嘩してしまったクラスメイトよりも、いつもそばにいてくれる家族や兄弟よりも、人生において毎分毎秒のように考えているのは自分のことではないでしょうか。

もしこれを恋愛に置き換えるなら、そんな人のことを嫌いなはずがないんです。

そのことに気がついた時から、自分の恋心に気づいてしまった少女漫画の主人公のように、私の中の自分嫌いは、自分好きかも、好き?…好き、好き!
大好きー!と変貌を遂げました。ちょろいもんです。笑


大切なのは、認める勇気

それでも、やはり周りと比較すればダメダメな自分であることに変わりはありません。でも、まずは「まぁ一生付き合っていく自分がそういう人なんだし、そんな自分を自分は好きなんだよな」と、認めてあげることにしました。しかしその結果、以前はあんなに苦しかった努力が苦ではなくなり、「今日も一歩前進じゃん、偉い偉い」と自分を密かに褒められるようになり、努力することがゲームのように思えてくるようにもなりました。

マンガ『スラムダンク』の安西先生も言っています。

下手糞の上級者への道のりは
己が下手さを知りて一歩目

自分を信じるのが下手な人は、その下手さを知り、そのまま受け止めることが大切なんだと思います。受け止めたら、あとはちょっとでも前進した自分を褒めて、また前を向かせる。その繰り返しが自信につながるのです。

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