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なぜマネーフォワードが、富裕層に向けたビジネスを始めるの?<前編>

今回、個人向けの事業において、二つの新しい取り組みを発表させていただきました。

(1)
『マネーフォワード ME』、新NISA対応の投資一任サービス『SUSTEN for マネーフォワード』を提供開始

(2)
〜富裕層の資産管理・形成を支えるファミリーオフィス事業を展開〜PrivateBANK社と共に、ジョイントベンチャーを設立。富裕層に向けたマルチファミリーオフィスを展開

このうち(2)に関しては、「なぜマネーフォワードが、富裕層に向けたビジネスを始めるの?」というお声もあるかと思い、背景をお話したいと思います。

その前提として、本noteでは(1)に関わる、「家計管理から資産管理、資産形成」の取り組みについて、まずお話しさせてください。

現状把握から、その先へ。

当社は、Missionに「お金を前へ。人生をもっと前へ。」を掲げ、ユーザーの人生を少しでも前に進めることができる、そんなご支援がしたいと考えて、2012年より事業を開始しました。

祖業である『マネーフォワード ME』は、おかげさまで利用者数1,530万人、課金ユーザー52万人の方に使っていただけるようなプロダクトに成長しています。多くのユーザーの皆さま、ご愛顧いただき本当にありがとうございます!

現在の『マネーフォワード ME』は、様々な銀行や証券口座、クレジットカードなどを紐付けし、収入や支出などの家計や資産を一括管理し、お金を見える化することができます。いわば、健康をチェックするために毎日乗る体重計のように、お金の健康をチェックするツールとしてお使いいただける、そんな家計簿・資産管理アプリを11年間コツコツと開発してきました。

お金の現状把握が簡単にできるようになった次に、ユーザーの方々に提供したい価値は、現状を把握したからこそわかる「課題の発見と、解決方法の提供」の部分です。

堅く書いてしまいましたが、つまりは「『マネーフォワード ME』を使っていたら、お金についてどうなっているか分かるし、楽にお金も貯まるんだよね」と感じられる世界を作りたい、そういった想いです。

では、その世界をどうやって実現するか。
お金を貯めるには、大きく分けて3つの方法があると思います。

1:収入を増やす
2:支出を減らす
3:資産を運用して増やす

1は、スキルアップによる昇給、より給料の良い会社への転職や副業などの手段があると思うのですが、これらに関連するサービスは、すでに他の多くの会社が提供しておられます。

2は、『マネーフォワード ME』でサポートしています。
「思うように支出を減らせない」という方は多いと思いますが、そういった方に使っていただきたいのは、サービス内で提供している「家計改善チェックリスト」です

家計を把握し、目標を立て、支出を見直す…というシンプルな流れに沿って家計の現状を把握でき、『マネーフォワード ME』を使っていただくと、自然と家計改善が進んでいく、というようなサービスを目指しています。

そして、支出に占める割合が大きいであろう固定費を削減するために『マネーフォワード 固定費の見直し』シリーズを提供しています

固定費削減のシミュレーション機能で、電気代、インターネット代、スマホ代、保険料がいくら削減できるか試算可能です。さらに、固定費削減の選択肢として、「マネーフォワード でんき」、「マネーフォワードの生命保険」などのサービスや商品にもお申し込みいただけます。
特に保険の見直しの診断については総計67,000件を超え、多くのユーザーの固定費削減のお役に立てるようになってきました。

また、「どうしてもお金のことはリアルでプロに相談したい」という方も多くいらっしゃることから、無料FP相談(『マネーフォワード お金の相談』)を提携会社と連携し、提供しています

ライフプランシミュレーションの策定や生命保険の見直し、資産運用の相談などをお受けしています。相談後の家計改善金額が月 2.1万円になったという実績も多くでてきています。

「リアルで会うのはちょっと…」という方に向けては、人を介さずにお金の現在地を確認ができるサービスもあります。

マネーフォワード おかねせんせい』では、ユーザーのデータを分析し、家計の状況をもとに「総合評価とコメント」でアドバイスします「使える」「貯める」「増やす」「未来の資産」の4つの項目について、お金の状態がひと目でわかります。

なかでも「未来の資産シミュレーター」という機能では、『マネーフォワード ME』のデータをもとに、未来の資産状況をシミュレーションすることが可能です。将来に必要なお金の目処が立つと、不安も和らぎます。こちらのサービスは、テストリリースから累計29万アクセスとなり、ありがたいことに多くの皆さまにご利用いただいています。

こうまとめてみると、様々なお金の課題に対して試行錯誤しながらも、コツコツと11年よくやり続けているなあ、というのが、正直な感想です。ユーザーの皆さまに支えていただいていることを改めて感じます。厚く御礼申し上げます。

「資産を運用して増やす」については??

お金を貯める方法の3つ目「資産を運用して増やす」については、マネーフォワードとしてどういう取り組みができるのか…これは大きな課題であり、難しい問題でした。

というのも、お金を増やす方法は個人によって最適なアプローチが異なりますし、その方法は多種多様です。資産額、リスク許容度、毎月の収入と支出のバランス、年齢、目標、お金に対する知識など、変数が多いことから、一概に「これが正解!」と言い切るのは非常に難しいなと感じています。

また、我々は金融機関ではないので、商品、サービスを作ることはできません。そこで、まずはシンプルに「お金を増やすために、一番ベーシックと思われるサービスを提供しよう」と考えました。

それが、今回の新NISA対応の投資一任サービス『SUSTEN for マネーフォワード』です。(詳細は『マネーフォワード ME』アプリの「設定」からご確認ください。)

資産運用の基本コンセプトは「積立、分散、グローバル」です。投資初心者の方に向けたこちらの記事もぜひご覧ください。

日々忙しいユーザーの皆さまが、毎月無理ない金額の積立で、日本を含む世界の先進国と新興国に幅広く投資可能な「マネーフォワード全世界株式インデックスファンド(旧グローバル株式インデックス・ポートフォリオ(M)※susten社が提供する商品)」を運用商品としておすすめするのが、まずは良いのでは、と考えました。

投資を行うにあたり、手数料を安くすることも大事なので、『マネーフォワード ME』プレミアムサービス「資産形成アドバンスコース」利用者は、『SUSTEN for マネーフォワード』での運用手数料が、運用額最大60万円まで実質無料となるように設定しました。

また、投資の基礎知識をインプットできる「投資のまなび」や、自分の資産情報から月いくら投資すべきかなどを診断できる「かんたん投資診断」といった機能も提供しています。

投資に「絶対」は無いことから、将来の運用成績を保証することは残念ながらできないのですが、このサービスをきっかけに、資産運用の一歩目を踏み出すきっかけをご提供できれば、と考えています。

sustenキャピタル・マネジメント社について
sustenキャピタル・マネジメント社は、2019年に、元ゴールドマン・サックスで素晴らしい機関投資家向けの資産運用を行ってきた岡野さん、山口さんを中心に創業された会社です。「誰もが安心して暮らせるsustainableな社会の実現」というビジョンを掲げられており、そのビジョンと実績に共感して、当社も2021年に出資させていただいております。

すでに、2024年から始まった新しいNISAにも完全対応しており、独自の「NISA利用の最適化機能」で、ユーザーが理想の資産運用を実現できるよう、日々開発・改善を重ねられています。

次の<後編>では新たな挑戦となる、PrivateBANK社と共に、ジョイントベンチャーを設立し、超富裕層に向けたマルチファミリーオフィスを展開する取り組みについてお話ししたいと思います。


最後に、話が変わって恐縮ですが、マネーフォワードでは、このような個人の資産運用、家計のパートナーになれるような新しいサービスの開発を推進する方々(ビジネスサイド、エンジニアサイドともに)を広く募集しております。ご興味ある方は、ぜひ一度お話だけでもきいていただければ幸いです。

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