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なぜマネーフォワードが、富裕層に向けたビジネスを始めるの?<後編>

前編では、マネーフォワードとして「家計管理から資産管理・形成」に繋がる現在の取り組み、そして、なぜ新NISA対応の投資一任サービス『SUSTEN for マネーフォワード』を提供開始したのか、その背景を書かせていただきました。

後編では「マネーフォワードとPrivateBANK、合弁会社となるマネーフォワードプライベートバンク株式会社を設立〜富裕層の資産管理・形成を支えるファミリーオフィス事業を展開〜」についてお話ししたいと思います。

詳細はこちらのプレスリリースをご覧いただければと思いますが、国内でファミリーオフィス事業を展開されているPrivateBANK社とマネーフォワードで合弁会社(ジョイントベンチャー)である「マネーフォワードプライベートバンク株式会社」を設立し、10億円以上の資産をお持ちの方(野村総合研究所の発表を参考に「超富裕層」と記載します)向けのファミリーオフィス事業にチャレンジします

このジョイントベンチャー設立にあたり、ファミリーオフィスと、PrivateBANK社についてご紹介させてください。

ファミリーオフィスについて

ファミリーオフィスは、日本ではまだあまり馴染みのない言葉ですが、資産100億円以上の、1つまたは複数の家族集団の資産管理をする専属組織のことを指します。1つのクライアント専属であればシングルファミリーオフィス、複数のクライアントを担当する場合はマルチファミリーオフィスと呼ばれます。
金融資産・不動産といったものから、相続や事業承継、教育や健康、社会貢献など…サポートする幅が広いのも特徴です。今回ご一緒させていただくPrivateBANK社は、後者のマルチファミリーオフィスの形式をとっており、今回設立するジョイントベンチャーも同様です。

PrivateBANK社について

PrivateBANK社は、三井住友信託銀行出身の佐藤社長が2014年に創業された会社です。「日本に 『本物』の富裕層向けコンサルティングを」というビジョンを掲げ、現在は資産総額100億円以上の方向けに、資産の管理やそのアドバイス、前述したようなコンシェルジェサービスなど、様々なサポートを展開されています。すでに約10年もサービスを提供しており、日本トップクラスのノウハウをお持ちだと思います。

僕が、PrivateBANK社と当社が似ているな、と感じた点は「あくまでユーザーサイドに立ち、情報格差をできるだけなくし、フェアにユーザーが判断でき、良いサービスを受けることができるようになることを目指している」ということでした。

現在でも、本当に多くの素晴らしい金融機関さまが、様々な金融サービス、商品を提供されています。一方で、その数が多かったり、商品が複雑だったりする為に、ユーザーとの情報格差がどうしても発生してしまいます。また、本業が忙しい超富裕層の方はご自身の資産管理に割く時間も限られているのが実情だと思います。

今回のジョイントベンチャーで実現したいこと

上記のような本業が忙しい超富裕層の方が抱えているであろうペインは、サービス検討段階でヒアリングを重ねた結果、下記のような内容だと考えています。

これらの課題を少しでも解決できる、あくまでユーザーサイドに立ったサービスを作ろうということが、今回設立するジョイントベンチャーでのチャレンジです。

サービスで提供したい価値は、主に下記の3点です。

要するに、「最先端の資産管理とコンシェルジェサービスの提供」を目指しています。

金融商品を販売する立場と、購入する立場では、時に利益相反が起こる場合があります。いわゆるエージェント問題です。

そこで、ユーザーサイドに立ったサービスを提供するために、金融商品の販売手数料が都度発生するという形式ではなく、基本の固定顧問料等をいただくようなビジネスモデルにしていて、これは大きなチャレンジだと思っています。

( ただし、マネーフォワードプライベートバンクとして、より幅広いサポートをお届けできるようになるために投資助言業や、不動産業に関わる認可を取得を予定しておりますが、それらのサポートをユーザー自身の意向に応じてご利用いただく際には別途費用が発生することを予定しています。)

また、「時間」という価値は非常に大きいと思っています。例えば、『マネーフォワード ME』に、月々500円お支払いくださっているユーザーさんにお聞きすると「今まで、週末に数時間かけてExcelで家計簿や収支表を作っていたのが、月500円で出来るのは、自分の時給と比較して考えると安いと思った」という、大変ありがたいお声をいただくことが多いです。

超富裕層の方は、より一層時間に追われる場面も多いと思うので、「金融機関から書類が沢山きて、処理できない。全ての金融機関の担当者に会う時間が無い。」「今の自分の資産や毎月の収支がどうなっているか、分からない。相談する相手もいない。」「各種会員制サービスへどうアクセスしたらいいかわからない」「会食や旅行などの手配が大変」といった課題を解決できるサービスにしていきたいと考えています。

どんな方にユーザーになっていただきたいのか

今回、当社とPrivateBANK社がご一緒させていただくことにより、デジタルを駆使しながら、できるだけ効率よく、低コストでサービスを提供したいと考えています。

想定している主なユーザーは、10億円以上の資産をお持ちの方々です。お客さまの守秘性が極めて高いこともあり、冒頭で書いたようなマネーフォワードプライベートバンク株式会社というジョイントベンチャーを設立して事業を展開していきます。

ご興味を持ってくださる方がいらっしゃいましたら、まずは、お話をさせていただければと思いますので、こちらからお申し込みいただけると幸いです。

どんなパートナーさんとご一緒したいのか

この事業は、あくまでもユーザーサイドに立つことを大事にしていくサービスです。そのため、ユーザーにとって価値のあるご提案や、サービスを一緒に提供いただける金融機関さまとは、ぜひご一緒にパートナーシップを築かせていただきたいと考えています。

また、顧問先に富裕層のお客さまをお持ちの税理士事務所さまとも、パートナーシップを築いていきたいと考えております。
税務や相続以外の税理士事務所さまではカバーし切れない部分について、連携してサービス提供をさせていただき、顧問先の方々の満足度の向上に貢献できればと考えています。

マネーフォワードのVisionは、「すべての人の、『お金のプラットフォーム』になる。」 です。今回のジョイントベンチャーでは「すべての人」のなかでも、「富裕層の方のお金のプラットフォーム」になることを目指しています。プラットフォーム上で、ユーザーとサービス提供者の皆さまとの良い出会い、機会創出を行なっていきたいと考えています

そのような意味で、同じ志を持つ金融機関さまや税理士事務所さまと強いパートナーシップを築いていきたいと思っておりますので、ご興味ある方はぜひお声がけいただけると嬉しいです。

将来的には…

今回の取り組みでは、ユーザーサイドに立って、より良い資産管理とは何か、アドバイスとは何か、どんな金融機関さまと提携させていただき、商品、サービスを提供させていただくのが良いか…ということを学びながら、日本のファミリーオフィス事業を、デジタルの力を駆使して、構築していきたいと考えています。

さらには、デジタルや生成AIといった技術を駆使することで、より多くの方に、より低コストで、ユーザーサイドに立ったサービスを提供することができる。よりお金の課題が少なくなり、本業に割ける時間が増え、資産運用でお金を増やすことができる方々を増やしていく。そんな世界を目指していきたいと思っています。

壮大な目標ですが、千里の道も一歩から。一歩ずつしっかり進んでいければと思いますので、何卒ご指導、ご協力のほど、どうぞよろしくお願いします!


(追伸)
今回の取り組みは、社長をPrivateBANK社の佐藤社長、副社長を僕が務めさせていただくという形で全力で取り組んでいきます。それにともない、本事業を引っ張っていってくれる経営陣の方や、富裕層向けのコンサルタントをされていた方、バックオフィスの方など、広く人材を募集中です。

もし、少しでもご興味をお持ちの方がいらっしゃいましたら、こちらからご連絡いただけますと嬉しいです。ユーザーサイドに立ち、日本で新たな富裕層に向けたビジネスを一緒に創っていきましょう!


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