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HSPの性質と、「心地よい場所の磁力」の相関関係

おそらく自分はそうなんだろう、と思いつつも、知ることを避けているものがあった。

HSPだ。「Highly Sensitive Person」の頭文字をとった言葉で、文字通り「とても敏感な人」という意味らしい↓

HSP(Highly Sensitive Person:非常に敏感な人)とは、外界の刺激や体内の刺激にきわめて敏感に反応してしまう気質を指します。特になじみのない環境では、他の人が感じないほどの些細な刺激でも神経がたかぶる傾向があり、神経系の興奮が長引き、疲れやすくなります。HSPと想定される人は、全人口の15~20%と推定されています。

Social Welfare Organization Saiseikai Imperial Gift Foundation, Inc.


精神疾患には分類されないものの、敏感すぎるゆえ、何かと日常に支障をきたしやすい。

刺激を全て情報に置き換えると、普通の人よりも多くの情報を読み取ってしまい、その分疲れやすいのがHSPということなのだろう。刺激に対して普通の人よりもエネルギーを多く使ってしまう。

僕も音や寒さが普通以上に苦手だし、スーツのような締め付ける服が着られない。他人と同じ部屋だと眠れない、パーティのような社交の場はすぐに疲れる、などなど、挙げればキリがない。

この体質には子どもの頃から苦労させられてきたので、今さらHSPなどと言われても「だからなに?」的な感想であった。しかしながら、HSP研究の第一人者が書いた良い本があるという話を聞き、いい機会だから読んでみることにした。

内容は経験上わかっていることが多かったが、意外にもメリットが多く書かれていることは意外だった。

特に印象的だったのは、「場所」に対するHSPの特性の話だった。HSPは「良い情報」も強く読み取れるので、心地いい環境にいると、普通の人以上の力が発揮できる、とのこと。これは強く頷きつつも、気づいていない特性であった。

思えば、自分は「心地いい場所」を見つけるのが得意だ。それは静かとか、自然が多いとか、そういう表面的な事象だけでは収まらない、自分にとって快適な「磁場」のようなものを感じとることができる。そういう場所が発見できれば、もうそこにいるだけで満たされて、何をやっていても楽しいのだ。当然作業もはかどる。

「心地がいい」とはよくいったもので、本当に心が喜ぶ「地」というものはあるのだろう。

人は何をするにも、まずは適切な「場」を選ぶべき。その場が自分にとって適切であれば、幸せになるのに大したコストはかからない。というような考えを僕は持っているんだけど、それはまさに「心地」とつながっている話で、HSPゆえの経験則からきていることに今さらながら気づいてしまった。

心地いい場所は、公園や自然などに限らない。都会の真ん中でも良い「磁場」を感じる場所はたくさんあって、そんな場所に砂鉄のように引き寄せられてしまう自分がいる。おそらくHSPはそんな「磁力」に対する感度が高く、心地悪い場所には5分といられないが、心地いい場所には何時間でもいることができるのだろう。

悪くはない能力である。HSPによって苦労は多かったけど、意外にそれを補って余りあるくらいのメリットを享受していたのかもしれないと思うようになった。食わず嫌いをしないでこの本はもっと早く読んでおけばよかった。

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