介護におけるいい塩梅のコーチング~介護現場でコーチング研究③~
コーチングに興味を持っています。
コーチングを勉強しています。
大企業を経て介護業界に飛び込んだわたしは、アカデミック(社会学・心理学・経済学・法学・政治学等)文献・情報、日頃の経験を整理し体系化していこうとしています。
そもそも利用者様が、介護サービス提供者に求めることは何だろう?
様々な書籍や論文などの文献やインターネット情報を探しても、介護サービス提供者に求められることはいまいち釈然としない。
おそらく、
「利用者の自立支援」や「権利擁護」
といった言葉に収斂されているのが現状だと思う。
一般的に、介護サービスに求められていることは、
「専門的知識に基づく、よりよくなるための方法論の教示と実践」
つまり、
「体が弱ってきたんだけど、どうやったらよりよく生活できるか教えて!」
という「受け身」な姿勢が大半なんだと思います。
介護サービスの建前と現実の乖離
上でも記載した通り、「自立支援」「権利擁護」を「自己決定の原則」に基づき、介護サービスは計画・実践されるという前提に立っています。
しかし、これは、「能動的」利用者像を前提としている。大半の利用者様は「受け身」であることが多いと感じます。
もちろん、介護サービスは様々な哲学や歴史的背景を基に確立されており、「この社会は受け身の利用者ばかり」を前提とするとこれまた様々な問題が噴出するリスクがある。
ここに、現代介護サービスの課題があるのだと思います。
介護サービスを提供する上でコーチングをどうとらえるか?
コーチングは以下のような“人間観”を前提にしているそうです。
介護サービスを「受け身」として見ている人からすると、少々介護においてコーチング的対応は「やっかい」に映るかもしれません。
「頑張ればもっとできるよ!」とか、「あなたは才能にあふれているんだ!だから頑張れ!」みたいな熱血教師的介護サービス提供者は一歩間違えれば、「そういうのいらない」となりそうに感じます。
介護における「いい塩梅のコーチング」とは?
結論、「感情によりそい、特にポジティブな感情を大切にする」という観点が重要に思います。
なぜ感情、特にポジティブな感情を大切にするなのか?
理由は以下です。
■ 感情面を受け入れてもらえたという感覚は、人間関係の構築に有効
■ ポジティブな感情で心を満たすと人は安心する
■ 安心すると主体的になりやすい
あくまで介護サービス提供者は、「待つ」ことがコーチングにおいては重要なのだと思います。
そして、完全受け身な利用者様には、コーチングではなくティーチングで「やったほうがいいこと」をお伝えし、「選んでいただく」というスタンスでよいのだと思います。
以上、現在のコーチング研究途中報告でした。
介護現場からは以上です。
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