#書評
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書評 『勝者の科学 一流になる人とチームの法則』 マシュー・サイド著、永森鷹司訳、ディスカヴァー・トゥエンティワン、2024年
まず、あやゆる翻訳書については、その原題を調べなければならない(日本で売るために、かなり原題を超訳したものが多いからである。 本書の原題は、”The Greatest: The Quest for Sporting Perfection"、2017年にイギリスで出版されたものである。 本書の邦題は「勝者の科学」である。しかし、その内容はいわゆる「勝者になるためには?」といった本ではない。 「勝者のレシピ」のようなものを求めて本書を手に取ると肩透かしを食らうかもしれない。
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書評『ミケル・アルテタ アーセナルの革新と挑戦』、チャールズ・ワッツ著、結城康平、山中琢磨訳、2024年、平凡社 後編2
前回、ヨーロッパのサッカー・クラブにおける「マネージャー」と「ヘッドコーチ」の違いについて、簡単に紹介させていただいた。 もう一度確認すると、「ヘッドコーチ」とは、主に戦術等ピッチ上の事象について責任を持つ仕事である。それに対して、「マネージャー」とはピッチ上の事象はもちろんピッチ外の人事、予算管理まで責任を持つ仕事である。 例えば、有名な話ではサー・アレックス・ファーガソンは、そのキャリア中・後期においては、練習には週1度しか顔を出さなかったという。その代わりに、副官に試