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凡人から抜け出す唯一の方法

2020年5月現在65万人以上のチャンネル登録者を持つ、マコなり社長をご存知だろうか。TECH CAMPというプログラミングスクールを運営する株式会社divの代表取締役である。彼は、Youtubeで仕事や人生に役立つ話を配信している。その中で、私が最も感銘を受けた話をピックアップしたいと思う。

学生時代に申し込んだ、あるビジネスプランコンテスト。絶対勝たなければいけない状況で、逆転を狙った一手。そこから導かれる気付き、学び。マコなり社長自身による、実際のエピソードになっている。


ビジネスプランコンテスト(OneNote)

大学4年、すでに何百人の応募の中から、急成長ITベンチャー企業に内定を決めていた。その内定先の社長と面談中、彼は口を滑らせた。「今度マイクロソフトのビジネスコンテストに出るんです」 このビジネスコンテストは、OneNoteと言うマイクロソフトのメモ帳ソフトを学生にいかに広めるかのプレゼン大会である。

内定先の社長自身も学生時代、ビジネスコンテストに出た事があり、こうマコなり社長へ言った。 「学生レベルで優勝できないなら、恥ずかしいよな。優勝出来なかったら、内定取り消しだな」通常ならこんな話にはならない。が、マコなり社長は圧倒的に成長します!と言って内定を勝ち取っていた。だから所詮、学生のやるビジネスコンテストなんかただのアイデア大会。それに負ける訳がないだろって事で言われたようだ。


実際OneNoteを広めた事実を持っていく

内定取り消しになることをどうしても避けたかったマコなり社長は、どうしたら勝てるか考えに考え抜いた。そんな中から1つのプランを思いつく。これができれば絶対勝てる。それは、OneNoteを学生に広めるプレゼン大会。アイデアではなく、実際OneNoteを広めた事実をプレゼンするというもの。

一応記載するが、大学生は入学当時パソコンを購入しており、すでにマイクロソフトのofficeを持っている。その中にOneNoteも持っていることを前提としている。

この方法は、めちゃくちゃ勇気のいる事で、本当はやりたくなかった。普通にやっても勝てない。勝てるかもしれないではダメで、確実に勝たなければいけない状況。だからこの方法を選択する他なかった。彼は腹を括った。


twitterアカウント

数百人は入るであろう大学の一番大きな教室。講義が始まる5分前の学生同士が喋っている状況。そこはほぼ全員知らない学生だらけ。

マコなり社長は、教室に入ると、静かに机の上に1枚のチラシを丁寧に置いていく。周りの冷たい視線。配り終えると、証拠の為、教室をバックに写真を1枚取ってもらう。そして、先生とすれ違いで教室を出る。これで完了。

マコなり社長は、何を配ったのか?

チラシには、ツイッターのアカウントと、「大学講義ノート」の文字。そして、最初のツイートは、あるOneNoteのブラウザのリンク。それをクリックすると、講義ノートの内容に遷移する。

もうお分かりだろうか。大学生に取って、講義ノートは命。多くの学生は、寝たり、サボったり、まともに講義ノートを取っている人なんてほぼいない。大学生にとって講義ノートの情報は超重要。その情報を配信すれば、必ず学生は見てくれる。そのノートを見る為には、OneNoteを使うしかなかった。自信はあった。

講義があった日に、OneNoteにリンクをツイッターで配信した。大人しそうな学生と交渉し、5,000円のクオカードでノートの写メをもらった。それを自ら文字起こしし、OneNoteにアップ。実に講義に出ていた60%以上の学生がこのノートを見ていたようだ。


プレゼン決勝

複数人のグループで参加している中に、マコなり社長だけが1人でビジネスコンテストに参加している。さすがに、決勝に進んだだけあって、よく練られたプランが多かった。ただそれらのプランは、あくまでアイデアであり、机上の空論。マコなり社長は、アイデアではなく、すでに実行していた。

おさらいになるが、このビジネスコンテストは、「OneNoteと言うマイクロソフトのメモ帳ソフトを学生にいかに広めるか」を競うプレゼン大会である。

マコなり社長のプレゼン内容は、ツイッターとノートを活用し、OneNoteを広めるマーケティングプランが有効であることをすでに実証しており、この方法を全ての講義で使えば、確実にOneNoteの認知は高まる、しかもコストはほぼかからない。後は、より広める為に、実行するという状態だった。

もう全く勝負にならなかった。比べられない、戦いにならないレベル。結果、最優秀賞、50万円の賞金+数百万相当の商品だった。これは彼の大いなる自信となった。


戦略的な勝負

この記事のタイトルを覚えているだろうか?そう、「凡人から抜け出す唯一の方法」である。それは、圧倒的な状況を作ること。そんな状況が簡単に作れれば苦労はしない。

では、どうすれば、そのような状況を作れるか?

『 戦術的な勝負ではなく、戦略的な勝負を仕掛ける 』

今回のビジネスコンテストで、いかに良いアイデアを出すかを考えては、すでに「戦術」になってしまっている。これだと頭の良さや、時間、運が大きく関係してしまう。=勝てないかもしれない可能性が出てくる。

そうではなく、いかに戦わないか。すなわち、実際に検証されたプランを発表すること。周りが良いアイデアを考えに考えプレゼンする。何度もいうようにそれはアイデアレベル。そうではなく、実際に試した実証結果を持っていく。これが戦術ではなく、戦略的な勝負。周りとは違うゴールを狙う。


違うゴールの思考法

これは、度肝を抜かれた!やられたーって唸る人もいるだろう。また「その手があったか」と納得する人もいるかもしれない。同じ土俵で真っ向から戦うのではなく、勝つ。例えば、単に電話やメールができる携帯電話が、スマホの登場と共に、価値が一変したかのように。

そんな非常識なやり方を見つける方法があると、マコなり社長は言う。

「もし数ヶ月後、圧倒的に勝たないと死ぬと分かったらどうするか?」

こう自らに問いかけることだと言う。日々の忙しさに忙殺され、考えることを後回しにし、戦術的な戦いをしていませんか?そんな時は一度立ち止まり、戦略的に考え直して見てはいかがだろうか。






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