D'yer wanna Be A Spaceman?





君の顔を見るのは

子どもの時以来だね。

思い出すよ。

僕たちがしていたことを。

君は気によじ登って

飛んでゆくフリをしていたね。

宇宙飛行士にでも、なるつもり?

君は大空で

暮らすつもりなのかな?







今はお金が必要で

子どももたくさんいるんだね。

君は、忘れちゃったんだね。

僕たちのしていたことを。

僕たちが暮らすこの町は

君を一人前の男にした。

そして、君の夢はすべて

砂に埋もれちゃったんだね。








ああ、いいんだよ。

それで、いい。

何が正しいとか間違ってるとか

そんなこと言えるほど

僕たちはできた人間じゃないんだから。

どう思う?

ここに座っていれば

いずれ、分かる日が来る。

話していれば

僕たちは似た者同士って

わかるから。

忘れてしまおう。

落ち込んだことも。

この町での人生も

忘れてしまおう。






可笑しいよね。

歳をとるにつれ

夢が変わってしまうのは。

君が今求めているものは

宇宙飛行士じゃなく

お金だもんね。

夢はひっそりと消え去ってゆく。

けど、君が宇宙飛行士になりたいのなら、

まだ、遅くはないのかも。








ああ、いいんだよ。

それで、いいんだ。

何が正しいとか間違ってるとか

そんなこと言えるほど

僕たちは偉くないから。

どう思う?

ここに座っていれば

いずれ、分かるから。

話していれば

僕たちは似た者同士って

わかるから。

忘れてしまおう。

落ち込んだことも。

この町での人生も

忘れてしまおう。











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