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石のまくらに/村上春樹

短篇小説集「一人称単数」の始まりの話。

人は誰かと出会うことで成長するのではなく、その人と交わした会話、残した言葉によって成長する。

僕が迷っまたときに思い出すのは、大切な人の声とその言葉。実際には手紙に書かれた文句で本人の口から発せられたものでは無い言葉も本人の声と共に頭に浮かぶことがある。

そしてその言葉は僕の体内を巡る血となり体中に音もなく行き渡っている。

石のまくらに耳をあてると そんな音のない言葉が 自分の体中を巡っているのを感じることができる。

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