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イケア効果とは 好きなカバンの愛着を高める20分

職場への通勤用に、家族とのお出かけ用に、お気に入りのバッグはありますか?

そしてそのカバン、最後にクリーニングしたのはいつでしょうか?

服のように、毎日使っているカバンもキレイにする。これが今日のテーマです。

正直、私もバッグのメンテナンスをほとんどしていませんでした。

ちなみに昔は違ったのです。革鞄=かっこいい!という価値観でしたので、定期的に乾拭きをしてオイルを塗る生活を送っていました。靴箱の中に、革靴のメンテンナス用品といっしょにバッグ用のツールがわんさかと。懐かしい思い出です。

しかし、それも20代まで。

軽さと手軽さで好きなナイロンバッグを1つ見つけてからは、10年来同じシリーズを使い続けています。しかし、同時にこまめにメンテナンスの習慣を失ってしまいました。3〜4年使い続けて、汚れたり、ほつれたりしたら買い換えようにしていました。

その考え方が再び変わったのは、今年靴下の穴を自分で修繕したことからです。5本指ソックスの親指にあいてしまった穴を、中学時代の家庭科の知識総動員で繕いました。その最中「自分で直すと、思いの外熱中できる!」と気づいたのです。

それに、これまで以上に愛着がわきます。

このような、自分の手が加わった品の価値が高まる(ような)感覚をイケア効果と呼ぶそうです。

北欧家具大手のイケア。使ったことがある方なら、この心理学用語は直感的にわかると思います。

イケア効果:通常の売買に比べて、自分が手を加えたDIY製品のようなものに高い価値を与える。一種の認知バイアス(心の偏り)

休みの日。自分の庭で自家用車を自分でキレイにしている方いるじゃありませんか?

昔は、それを傍目で見ながら「ガソリンスタンドに持っていきゃ、時間かけずにすぐキレイにしてくれるのに。」と思っていたものです。

すみませんでした。それ自体が楽しいのですね。そして、さらに自分の車が好きになる。手を出してみて初めてわかりました。

さて、そういったわけで、今日は自分の愛用品、PORTER(ポーター)のタンカーシリーズのバッグをクリーニングしました。

やり方はカンタン。この3ステップだけでした。

1・・・30度のぬるま湯におしゃれ着用洗剤を入れる
2・・・そのお湯にバッグを漬け込む
3・・・汚れが気になるところは古い歯ブラシでブラッシングする。優しく!

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洗剤に長く漬け込んでいるだけで、お湯の色が少し変わってきました。数年来の汚れがまとめて浮かんできた?と思うと嬉しくもあり、恐ろしくもあります。

特に念入りにブラッシングしたのは、持ち手の部分です。クリーニングの踏ん切りつけた場所。明らかに色が変わっているのです。経年劣化なのか、手指汚れなのかわかりません。感謝を込めて念入りにキレイにします。

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最後は水で洗剤を流します。普段パソコンや手帳を入れているバッグが今や濡れ鼠状態。あまりの変貌に、「これ元に戻るんだよね?」と不安を覚えます。

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そしてこれが現在。お風呂場で陰干ししています。時間にして20分程度でです。

ほぼノーコストで、愛用品をキレイにして、しかも(心の誤解とは思いつつ)イケア効果でよりカバンを好きになる。メンテナンスの利点を体感した1日でした。

ここまで、いいとこだらけの話しでしたが、誰でもできるわけではありません。もちろん時間が必要です。

私にはそんな時間が無い!とかプロに任せた方がキレイになるよという意見もあるでしょう(奥さんがまさにその立場です)

確かにそのとおり、結果を厳密に求めたいならば、お金を支払って、専門家に任せるべきです。ただ、今回はそういったビジネスライクよりも、自分の時間を使って楽しみたい、趣味の心が勝りました。

趣味とは、「結果以上に、その行為そのものを目的にすること」です。

今日はカバン1つの話題ですが、こうした生活の1つ1つをそれ自体楽しめる生活ができれば、こんな風に楽しい毎日を過ごせるかもしれませんね。

新しいモノ、新しい場所だけに依存しない楽しみ方をもっと広げてみたいものです。

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