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僕の音楽体験 Vol.8 サバイバー Eye Of The Tiger

僕の音楽体験 Vol.8 サバイバー Eye Of The Tiger

インストルメンタル、フュージョン街道を走りながら、ブラックコンテンポラリー(R&Bのことです。)も聴きながらの高校生活、3年生になって、クラスでは当然、話題の合う人もいなくなり、この頃は則竹君とともに、ギターの古川昌義さんの紹介で大阪有線放送のスタジオミュージシャンとして働き出していたので、放課後はスタジオに直行という日々を過ごしていた頃。

音楽の勉強をもっと本格的に、深く勉強したい、ということで音大の作曲科の受験をする事も決まっていて、こちらは完全に遅れをとっていたので猛特訓の日々でした。クラシックは好きで聴いていましたが、ロックに夢中になった頃から、あまり聞かなくなっていたので、改めて勉強です。それにピアノも先生が駆け落ちしたために少ししかやっていなかったので、猛特訓。ピアノ科の次に難しい作曲科のピアノの試験だったのです。それを2年で!無謀すぎました。その話は別の機会に。

そんな中、またバンド仲間であった悪友のK・SとE・E君からの悪魔の誘いが。今度はヘビメタバンド(ヘビーメタルバンドの事です。ハードロックがさらに激しくなった感じ?)をやろうという誘い。実はこの二人のバンドも2年生の頃から一緒にやっていたのですが、その時僕はドラマーだったのです。文化祭もドラマーとして参加。どうだったかですって?聞かないでください。(2バス踏んでました。)

そして、3年生の最後の文化祭にロックバンドの一員として出ることに。そうです。またまたロック魂がムクムクと蘇ってきたのです。
ちょうど、当時、アイアンメイデンと言う超絶ベーシスト、スティーブ・ハリスが率いるヘビメタバンドが話題となっていました。当然、アイアンメイデンの曲もレパートリーに入っていました。ベーシストが縁の下の力持ちのようだったロック界も変化が起こっていたことも、このバンドをやる気になった要因の一つかもしれません。

さて、3年生になったので、これまでの下っ端から出世して最上級生に。
せっかくの最後の文化祭なので今までよりも派手に演奏したいなあ。なんて思いを抱いていたら、実行委員長に任命されてしまいました。確か文化祭の出し物として視聴覚室をバンドの部屋そしてもらうために、「軽音楽サークル」とか適当な名前をつけて届出を出して、軽音楽とは無縁の古典の先生に顧問になってもらった記憶があります。

例によって出たいバンドが出演枠よりも多かったので、各バンドがデモテープを撮って、それを皆でテープ審査をすると言う、どう考えても不公平な条件が付きました。委員長の自分がバンマスを務めるフュージョンバンドは絶対に出たいバンドだったので、これは力技で当選。一人1バンドのみの出演、と言う暗黙の掟があったのですが、僕だけ特別にもう一つのヘビメタバンドの2バンド出演と言う特例。ああ、職権乱用。忖度、解釈の変更?

そもそも当時デモテープを高校生が撮るのは、練習スタジオでカセットレコーダーを回して撮るだけだったのですが、そこはすでに仕事でレコーディングしていたので、自分が参加するバンドだけレコーディングスタジオを調達して、プロのクオリティで撮ってもらったのです。もう費用をどうやって捻出したのか忘れてしまいました。

明らかに良い音を撮ったものをみんなに聴かせるあたりは、姑息としか言いようがありませんですが、もはや権力を握ったものを止めることはできません。

そして出演バンドも出揃ったところで、今度は借りる機材などの調達を任されました。前年までの機材などに不満があったので独断で10倍ぐらいの出力のPAとカシオペアもしようしていた最新のキーボードをレンタルしました。まだDX7が販売される前の事です。ああ、レンタル費用が!これもどうやって捻出したのか記憶が曖昧で定かではありませんが、みんなを説得して、各バンドから幾らかずつを出し合ったと思います。もう、迷惑以外の何物でもありませんね。

あまりに独裁が過ぎたのか、毎年1バンドだけが与えられる栄光、文化祭の後夜祭での野外演奏は自分のバンドではなく、ヘビメタバンドに譲ったあたりも姑息です。結局自分が出ることに変わりないのですから。

後夜祭当日、大出力の余裕の大音量で野外の演奏で盛り上がったヘビメタバンドで演奏したのが、当時映画のロッキー3のテーマ音楽で使われていたサバイバーというバンドの「Eye Of The Tigar」でした。

と言うわけで僕の栄光の文化祭が終わったのですが、それまでの悪行が災いしたのか、機材を返しにいく段取りをちゃんとしていなくて、友達のお父さんに運転まで頼んで借りたトラックに一人で(おそらくもう一人いた気がする→その後の証言によりEEくんがいたと判明。)大量のレンタル機材を返しに行く事になり、寂しくスタジオに行く事になりました。トラックの荷台に機材と共に揺られて走る中、北摂の秋風が頬を優しく撫でてくれたのでした。ちゃんちゃん。


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