発音にこだわりすぎる罠

日本人は「ペラペラになりたい」とかすごく高いハードルを掲げて英語を勉強することがあるのだけど、海外に出ると「英語もどき」的な英語を喋る人はたくさんいる。

少ない単語で的確に伝える年配者

どこだったか、確かタイとラオスの国境らへんだったか、英語があまりうまくない年配の人に出会った。おそらく、ヨーロッパのどこかの国出身だったと思うのだけど、単語単語で喋るような人だった。でも、不思議と、言いたいことはすごくわかった。

高校を卒業した日本人なら、全然喋れそうなレベルのつたなさだった。でも、しっかり言いたいことはわかった。

「日本語力<英語力」はありえない

よっぽどの環境にいない限り、母国語の言語レベルを第2言語が超えることはない。ということは、日本語で言えないことを英語で言えるはずがないということ。

だから逆に、伝えたいことを母国語でちゃんと言えれば、英語でも努力すれば言えるはずだと思う。文法よりも"単語選び"がすごく重要なのだなと。

最終的には考えなくてもさらっと英語がしゃべれるようになることだけど、それってかなりハードルが高いから、最初はやっぱり喋りたい内容を頭で練習して、それをしっかり相手に伝える経験が大事なんだなと。

妄想練習

ここでぼくは「シチュエーションを妄想するの!」と叫びたいくらいなのだけど、これが万人にフィットする方式なのかは謎だ。

でも、自分がそんなふうに習得してきた経験から話すと、あるシチュエーションを妄想して、伝えたいことを日本語でまとめて、それを英語でも完璧に伝えられるように練習。結果的にリアルでそれができると、けっこうな自信になる。それを言いたいがために誰かに話し相手になることをお願いしてもいいくらい、この経験は大事だと思う。

例えば、「自己紹介」「ある映画が好きな理由」「大好きな趣味について」みたいにシチュエーションを決めて、妄想練習を繰り返す。そうすると、不思議と「このシチュエーションは安心」という気持ちになって、それがどんどん増えていくと、なんとなく自分で会話も組み立てられるようになる。「あ、このフレーズ、このときも使えるな」みたいに。

これは、最初にいったように、完璧な文法でなくてもいい。自分の言いたいことを正確に伝えることができる単語を選定して、それで妄想トークすればいい。

発音も大事だけど、「伝える」ことはもっと大事だし、それが英語というもの。グルーバル言語。


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