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Netflix 極悪女王を観たら、31のおっさんが子供のように泣いた話

5年ぐらい前に、病院の待合室で、週刊誌を手に取り、読んだ。

唐田えりかのスクープが出ていた。

"唐田えりか、ドラマの為、激太り"

みたいな内容だった。

kirinjiのPVを観て、好きな女優さんだったので、読み始めた。

クラッシュギャルズのドラマをやる事になったという内容だったと思う。

その当時、唐田えりかは、セルフパロディのドラマをテレ東で、やろうとして、会社側からストップされてた記憶がある。


その記事を読んで、クラッシュギャルズをやるのかーと思って、ワクワクしていた。

記事の内容とか、どうでもよかった。

炎のバイブルは、個人的に好きで、よく聞いていた。

しかし、クラッシュギャルズがどういう人達とか、プロレスとか、あんまり、興味がなかった。


それから、数年たっても、音沙汰なし。

度々、思い立ったら、どうなったか。頓挫していないか。

進捗を確認していた。


数年前に、友人と旅行に行った際に、友人が言った。

"アントニオ猪木が死んだな。一つの時代の終わりを感じるよ。"

それが頭に残っていて、アントニオ猪木氏について、調べていると、くりーむしちゅー 有田哲平の"お前、有田だろ!!"というyoutubeチャンネルにはまる。

マサ斎藤との巌流島、猪木問答、アントンハイセルというマニアックな部分だけを吸収する。

ちなみに、その友人とは、上田馬之助の話を自分がして、向こうが訳わからん話ばかりするなという事で、揉めて、仲たがいをした。

皮肉なもんだ。


そこで、出会ったのが、女子プロレスリング スターダム。

ちょうど、桜井まいがコズエンからDDMに移籍して、なつぽいがDDMからコズエンに移籍した頃ぐらい。

金もないんで、youtubeで、ちょこちょこ見てた。

めちゃめちゃライトユーザ。

キャラクターも立っていて、初心者でも、わかりやすかった。

ロッシー小川さんがマリーゴールドを作ってから、全然、追えていないのだが。。。


昨年末ぐらいに、ダンプ松本が主役の話で、極悪女王というタイトルだと知った。

楽しみなのは、変わらなかった。


その間に、ロッシー小川さんがブシロードを解雇され、新しい団体を立ち上げる。

そこの記者会見で、乱入してきた元アクトレスガールズとの三文芝居が下手すぎて、爆笑したのを記憶している。

また、ブル中野さんがwweの殿堂入りをして、アメリカで、スピーチをした。

カクテルドレスにカーディガンのブル中野氏は、美しく、可憐で、優しさが滲み出ており、特徴的なメイクが浮いていた。

そして、楽しみにしていた極悪女王が配信された。


モラトニアムで、ニートな自分。

親が旅行に行ったので、ゆったり、一人で、全話観ることにした。


斎藤工の松永俊国がすごくよかった。

斎藤工が出てくる度に、ワクワクした。

あと、クラッシュギャルズもすごく練習したのが、伺えてよかった。

リング上で、ブリッジから起き上がるのを見て、思わず、画面に拍手した。


エピソード5で、ボロ泣き。

家に誰もいないのをいい事に、この際、泣いてやろうと思った。

そしたら、二十歳を越えてから?もっとか?

こんな泣いた事ないぐらい泣いてみた。

声も出したくなり、出してみたら、透き通るハイトーンボイスの

"えーんえーん”


が出て、思わず、自分で、ビックリした。


松本香という女性が人生で、犠牲にしてきたものが多すぎて、それが最後の最後で、報われた時に、無性に泣きたくなった。

スターダムで、女子プロレスを知り、いたいげな女性がお金の為なら、まず、選ばない職業。

本当にプロレスがしたいと思うから、ジュリアのように丸坊主になっても、白川美奈のように顎が割れても、リングに立ち続ける。

それを知っていると、エピソードの所々、涙がこぼれそうになったが、泣くまでは、なかった。

最後は、松本香選手の人柄に涙が溢れた。


泣いた後、タバコを吸いに外に出ようとして、ドアを開けると、玄関の前にいた迷い猫が驚いて、ドアの前に飛び出した。

そして、こっちをじっと丸い目で、見てきた。

泣き腫らした目を擦りながら、タバコ片手に、

"なんだよ"

というと、その場で、スフィンクスのように、ゴテンと座った。

自分のわめき泣く声が外まで、聞こえてて、この猫も心配して、聞き耳を立てていたのかなとタバコを吸いながら思った。

近所に聞こえていたのかなと思い、すごく恥ずかしくなった。

"人様の心配する前に、自分の心配しろ。この野郎"

と心の中で、毒づいた。