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【GPTs】 ChatGPTのメンション機能を使用し、複数のGPTの連続技で小説を出力してみる


はじめに - 使ってなかったChatGPTのメンション機能

ChatGPTに実装された、1つのスレッドで複数のGPTを切り替えて、呼び出して使える「メンション機能」。
皆さんは使っていますか?

私はこの機能が発表されたタイミング依頼、ほとんど使っておらず、効果を実感していませんでした。

しかし、例えば「小説を書く」という、舞台設定、キャラクター設定やプロットの作成、本文の執筆といった一連の複数の作業を重ねていくプロジェクトをChatGPTでこなす場合には、かなり便利な機能であることを実感しました。

具体的には、以下の5つのGPTを開発し、順に稼働させ、その出力結果を次のGPTに受け渡す形でデータを引き継いでいくことにより、GPTを切り替える際の面倒なコピペ作業が無くなります。

1.世界観設定

2.舞台設定

3.10人のキャラクター設定

4.詳細なキャラクター設定と設定画像の作成

5.ストーリー設定と本文出力

なお、これら5つはGPTsストアに公開していますので、個別にご利用いただくことができます(ChatGPT Plusのサブスクリプション契約が必要です)。

1.世界観設定

まずは世界観を設定します。最初に使う世界観設定用のGPTを呼び出します。

今回は「2025年、日本の川崎市の武蔵小杉。第3時世界大戦中。」と入力してみます。

あなたが使ってみる際には、「日本の幕末時代」とか「仏教的世界観の地獄」とか「異星人と共存する火星」とか、何でもでも良いです。

プロンプト入力欄で「@」を入力して、過去に使用歴のあるGPTの中から目的のGPTを選択
GPTを選択したら、そのGPTに向かってプロンプトを入力

世界観設定: 武蔵小杉、川崎市、2025年の第三次世界大戦中

時代:
2025年、世界は第三次世界大戦の最中にあります。国際的な緊張が最高潮に達し、大国間の戦争が地球全体に影響を与えています。

場所:
日本、神奈川県川崎市の武蔵小杉地区。かつては再開発された住宅と商業地区であったが、戦時中は戦略的な要塞化が進められ、軍事基地と民間シェルターが混在する状態になっています。

文化:
戦争により日常生活は大きく変容しており、市民は非常事態に対応するための厳しい訓練と規律が求められています。食料や資源の配給制が敷かれ、地域コミュニティは密接な協力関係を保ちながら生活しています。文化イベントや祭事は戦争努力を支えるプロパガンダとして利用されています。

社会制度:
民主主義は形骸化し、軍事政権による統制が強化されています。治安維持のための特別法が設けられ、市民の自由は大幅に制限されています。また、諜報活動が市民レベルにも浸透し、互いの監視が常態化しています。

技術レベル:
科学技術は主に軍事的な発展を遂げており、ドローン技術やサイバーセキュリティが進化しています。一方で、エネルギー危機に直面し、再生可能エネルギーの開発も急ピッチで進められています。

自然環境:
戦争による環境破壊が進んでおり、空気汚染と水質汚染が深刻です。地域によっては放射能汚染も問題となっており、安全な居住地域と危険地域に明確な区分が存在します。

種族:
人間のみが居住するエリアであり、種族的な多様性は見られませんが、国際的な難民問題が地域社会に新たな文化的、人種的緊張をもたらしています。

物理法則:
現実世界の物理法則に従い、超自然的な現象は存在しません。しかし、先端技術が生み出す未知の科学現象が時折、超常現象と誤解されることがあります。

その他:
戦時中の情報統制が厳しく、宣伝とプロパガンダが日常の一部となっています。都市伝説や陰謀論が流布しやすい土壌があり、市民の間では不安と猜疑心が渦巻いています。

2.舞台設定

次に舞台を設定しましょう。舞台設定用のGPTに切り替えて、一行程度の簡単な設定を入力します。

「舞台は武蔵小杉のサライ通りにある席数10席の喫茶店です。」と物語の舞台を簡単に設定すると、詳細な設定をGPTが書き出します。

同じく、@でリストからGPTを呼び出して、選んで
簡単な設定のプロンプトを入力

舞台設定: 2025年の第三次世界大戦中の武蔵小杉、サライ通りの小さな喫茶店

地名:
武蔵小杉、サライ通り。戦時中の厳しい現実から逃れる場所として、地元の人々に愛されている。この通りは、かつての商業地域の名残を色濃く残しており、小規模な店舗が並ぶ。

時間帯:
常に変わる戦時下の日々の中で、喫茶店は朝早くから夜遅くまで開店しています。特に、朝の開店時と夕方の閉店時には、地元の住民や近くの軍施設で働く人々で賑わいます。

天候:
戦争の影響で環境が不安定になりがちですが、この地域は比較的穏やかな天気が続いています。しかし、時折、不意の空襲警報で店内が緊張に包まれることがあります。

建造物:
この喫茶店は、古い木造建築を活かした10席の小さな空間です。外観は戦時中の保護のために薄暗い色で塗られ、厚い防音・防爆カーテンが窓に備え付けられています。内部は温かみのある照明と古木の家具で、落ち着いた雰囲気を醸し出しています。

事件や出来事:
喫茶店では、地元のニュースを共有する場としても機能しており、情報の交換や小さなコミュニティイベントが頻繁に行われます。また、時折、戦時下の困難を乗り越えるための支援グループがここで集まります。

その他の重要な要素:

  • コミュニティの拠点: 店内には壁一面の掲示板があり、失われた家族や友人の情報、配給品の交換、ボランティア活動の募集などが掲示されています。

  • カフェ文化の継承: 戦時中でも、この喫茶店は良質なコーヒーを提供し続けており、希少な輸入豆を使った特別なブレンドで、訪れる人々に少しの安らぎを提供しています。

  • 戦時下の隠れ家: 喫茶店はまた、戦争の傷跡から心を癒やす場所として、心理カウンセラーや地域の老人たちによる話し合いの場所としても使われています。

この設定は、戦時という厳しい状況の中でも人々が日常の小さな幸せを見つけ、互いに支え合う様子を描くのに適しています。

3.10人のキャラクター設定

次にキャラクター設定です。10人分のキャラクターを一度の出力で設定するGPTを呼び出して、設定を出力します。10人分で足りなければ、必要な人数分追加で出力させます。

当然なんがら、先に出力した世界観や舞台設定を前提にしたキャラクター設定になっています。これがChatGPTのメンション機能の便利なところ。すなわちその前に行った別のGPTの出力内容を引き継げる点が便利。

喫茶店「カフェ・ミネルヴァ」の登場人物設定

  1. 名前: 佐藤美希 (さとう みき)
    年齢: 38歳
    職業: 喫茶店店長
    性格: 穏やかで慎重、共感力が高く、地域住民からの信頼が厚い
    背景: 武蔵小杉で生まれ育ち、戦争が始まる前にカフェをオープン。戦争が激化する中、地域のコミュニティセンターとしての役割も果たしている。
    特技: コーヒーのブレンドと焙煎

  2. 名前: 高橋一郎 (たかはし いちろう)
    年齢: 45歳
    職業: 自衛官
    性格: 厳格だが公平、時に柔軟な対応も見せる
    背景: 地元出身であり、戦争中は地域の安全確保に尽力。店を頻繁に訪れ、情報共有の場としても利用している。
    特技: 戦略的思考と危機管理

  3. 名前: 中村葉子 (なかむら ようこ)
    年齢: 29歳
    職業: 教師
    性格: 知的で話しやすく、子供たちに非常に人気がある
    背景: 地元の小学校で教鞭をとりながら、喫茶店で週末にボランティア活動を行っている。
    特技: 教育方法の革新と子供たちの心のケア

  4. 名前: 山本龍之介 (やまもと りゅうのすけ)
    年齢: 32歳
    職業: フリージャーナリスト
    性格: 好奇心旺盛で果敢、真実を追求する姿勢が強い
    背景: 戦争の真実を伝えるため、しばしば危険な場所へも足を運ぶ。カフェを情報収集の拠点として利用。
    特技: 情報収集と記事の迅速な執筆

  5. 名前: 小林純子 (こばやし じゅんこ)
    年齢: 53歳
    職業: 看護師
    性格: 母性的で慈悲深い、どんな時でも冷静
    背景: 地域の病院で働きながら、戦時下の医療支援にも積極的に関わる。カフェで休息と癒しの時間を過ごす。
    特技: 緊急医療対応と心理支援

  6. 名前: 伊藤悟 (いとう さとる)
    年齢: 60歳
    職業: 元大学教授、現在は退職
    性格: 知識豊かで話が長いが、温和で親しみやすい
    背景: 物理学者で、退職後は科学の普及活動に尽力。

(以下省略)

4.詳細なキャラクター設定と設定画像の作成

次に主人公となる人物の詳細なキャラクター設定を出力します。

GPTが架空の設定を考えてくれます

1. 佐藤美希 (さとう みき) - 喫茶店「カフェ・ミネルヴァ」の店長

基本情報

  • 年齢: 38歳

  • 職業: 喫茶店店長

  • 性格: 穏やかで包容力があり、誰とでもすぐに打ち解けることができる。しかし、困難な状況にはしっかりと対処する強さも持つ。

  • 出身: 武蔵小杉

外見

  • 身長・体型: 165cm、普通体型

  • 服装: シンプルながらも洗練されたカフェエプロンを着用。戦時中の制約にもかかわらず、細部にこだわった服装を心がけている。

  • その他の特徴: 長い黒髪をいつもきれいにまとめており、その落ち着いた雰囲気が多くの常連客を引き寄せる。

背景

  • 家族: 父はかつて小杉地区で小規模な製造業を営んでいたが、戦争が始まってからはそのビジネスも縮小。母と共にカフェを手伝うことが多くなった。

  • 教育: 地元の大学で経済学を学び、その後、飲食業に興味を持ちカフェ経営を始める。

  • 過去の重要な出来事: 独立してカフェを開業したことは彼女の人生において大きな転機であり、自身の強さと独立心を確立させた。

現在の状況

  • 住居: カフェの二階に小さな住居を持ち、そこで母と二人で生活している。

  • 経済状況: カフェは戦時中でも安定した収入を保っている。地元のコミュニティからの支持が厚い。

  • 人間関係: 地域の人々やカフェのスタッフとの関係が良好で、多くの人から尊敬されている。

性格・行動パターン

  • 基本的な性格: 思いやりがあり、困った人を見過ごせない性質。

  • 長所: コミュニケーション能力が高く、多様な人々と良好な関係を築ける。

  • 短所: 時に過保護になりすぎることがあり、自己犠牲が過ぎることも。

  • 特定状況下での性格の変化: 緊急事態には冷静に対処するが、戦争に対しては内心深い憂慮と不安を抱えている。

戦争に対する考え方
美希は戦争を深く憂慮しており、その影響が地域社会や個人に及ぼす負の側面を痛感している。彼女はカフェを通じて、戦時下でも人々が安心して集える場所を提供することで、少しでも社会に貢献しようと努めています。美希は戦争の終結を願いつつも、現実の状況を受け入れ、彼女のできる範囲での支援と安定を提供し続けることに専念しています。彼女は戦争を「無意味な破壊」と見なし、その終結を心から願っているが、同時に現実主義者として、日常生活の中で地域社会を支える具体的な行動を取り続けています。

特技と趣味

  • 特技: 彼女はコーヒーの知識が豊富で、特に戦時中でも質の高いコーヒーを提供するためのブレンド技術に長けています。

  • 趣味: 本を読むことが好きで、特に歴史書や文学作品に没頭することで心の平穏を保っています。

キャラクター設定画像の要求

佐藤美希のキャラクターを反映した2つのアニメスタイルの画像を生成します。一つはバストアップ、もう一つは全身の画像です。

バストアップ画像:
佐藤美希がカフェのカウンターに立っている様子。彼女は温かみのある笑顔を浮かべており、シンプルで洗練されたエプロンを着用しています。背景にはカフェのインテリアがほのかに見える。

全身画像:
カフェの入口に立つ佐藤美希。彼女は手を振ってお客様を迎えている姿勢で、カジュアルながらもオシャレなカフェスタイルの服装をしています。周りにはカフェの看板や植物が配置されている。

これらの画像を生成するために、リクエストを送信します。

こちらが佐藤美希のキャラクターを描いたアニメスタイルの画像です。

2. 高橋一郎 (たかはし いちろう) - 自衛官

基本情報

  • 年齢: 45歳

  • 職業: 自衛官

  • 性格: 外見は厳格で堅物に見えるが、公平で正義感が強く、部下や地域の人々からの信頼が厚い。

  • 出身: 川崎市

外見

  • 身長・体型: 180cm、がっしりとした体型

  • 服装: 自衛隊の制服を着用。オフの日はシンプルなカジュアルウェアを好む。

  • その他の特徴: 短髪で、顔にはいくつかの傷跡があり、戦闘の経験を物語っている。

背景

  • 家族: 妻と一人息子がいる。息子も自衛隊に入隊し、家族は国のために尽力していることに誇りを持っている。

  • 教育: 自衛隊の士官学校を卒業後、さまざまな国内外の任務に就いてきた。

  • 過去の重要な出来事: 海外での平和維持活動中に重傷を負い、一時は戦列を離れた経験がある。

現在の状況

  • 住居: 川崎市内の自衛隊宿舎に家族と共に住んでいる。

  • 経済状況: 安定した収入と軍人としての恩給があり、家族は経済的に安定している。

  • 人間関係: 部隊内外でのリーダーシップが評価され、多くの後輩や同僚から尊敬されている。

性格・行動パターン

  • 基本的な性格: 公平で冷静、状況判断が迅速。

  • 長所: 決断力があり、危機的状況でも冷静さを失わない。

  • 短所: 時に感情を表に出さないため、近寄りがたいと感じられることがある。

  • 特定状況下での性格の変化: 家族や身近な人々の安全が脅かされたとき、情緒的になりやすい。

戦争に対する考え方
高橋一郎は戦争の必要性と避けられない運命を認識しつつも、平和を望んでいる。彼は自衛隊員としての義務と責任を重んじ、常に民間人の保護を最優先に考えている。戦争を通じて得た経験から、彼はより良い解決策があることを信じ、平和構築に貢献したいと考えている。

キャラクター設定画像の要求

高橋一郎のキャラクターを反映したアニメスタイルの画像を生成します。

(3番目以降の詳細キャラクター設定は省略)

5.プロットの出力

では最後にまたまたGPTを切り替えて、ここまでの設定を全て引き継いだ上で、ストーリーを出してもらいましょう。
最初はプロットです。
果たしてそれなりの文章になっているか?が見ものです。

エピソード: 「カフェ・ミネルヴァの一日」

場所: 喫茶店「カフェ・ミネルヴァ」、武蔵小杉
時: 2025年、冬のある日

導入部:
朝、雪がちらつく寒い一日が始まる。カフェ・ミネルヴァの店長、佐藤美希は、いつも通り店を開ける準備をしていた。朝の光がほんのりと店内に差し込む中、彼女はコーヒーマシンを温め、焼きたてのパンの香りで店を満たす。外の寒さとは裏腹に、店内は温かく、穏やかな音楽が流れている。

展開部:
開店時間とともに、地元の常連客たちが少しずつ店に訪れ始める。その中には、高橋一郎もいた。彼は最近、家族との時間が取れずにいたため、久しぶりにカフェでゆっくりとした時間を過ごすことを楽しみにしている。美希は彼のために特別なコーヒーを用意し、彼の最近の無事を確認する。会話は自然と深まり、戦時中の現状や家族のことなど、さまざまな話題に花が咲く。

一方、カフェには若い母親とその子供が訪れる。子供はカフェの雰囲気に圧倒されてしまい、泣き出してしまう。美希はすぐに彼女のトレードマークである優しさを発揮し、小さなおもちゃを手渡して子供をあやす。その姿を見た他の客も和やかな気持ちになり、店内は暖かい雰囲気に包まれる。

クライマックス:
午後になり、突然の空襲警報が鳴り響く。客たちは慌ててシェルターへと避難しようとするが、美希は落ち着いて行動を指示。店内のすべての人々を安全に地下の避難スペースへと案内する。彼女の冷静さとリーダーシップで、皆無事に避難することができた。警報が解除された後、感謝の言葉をかける客たちに、彼女はただ微笑を返す。

結末:
日が暮れていく中、客たちは一様に家路につく。美希は店の片付けをしながら、今日一日を振り返る。戦争がもたらす不安定さを感じながらも、彼女は自分のカフェが人々に安らぎを提供できる場所であることに改めて誇りを感じる。閉店時間、彼女は店のドアを静かに閉めると、明日もまた新たな一日を迎えるための準備を始める。

ここまでが、プロットです。

6.本文の出力

いよいよ、本文です。同じくこのGPTを使用します。

小説「カフェ・ミネルヴァの一日」 - 導入部

冬の朝、武蔵小杉の小さなカフェ「カフェ・ミネルヴァ」は、ほのかに雪に覆われた通りに面して静かにその日を迎えていた。朝の光が窓ガラスに白い結晶を描きながら、店内に柔らかく差し込む。寒空に震える街の息吹とは裏腹に、店内は暖かな灯りと共に穏やかなクラシック音楽が流れ、訪れる人々に安らぎを提供していた。

佐藤美希は、その日の準備に早くも取り掛かっていた。彼女はコーヒーマシンのスイッチを入れると、機械がほっと息をつくような音を立て始める。それに合わせて、オーブンに入れたばかりのパンがじわじわと温まり、やがて焼きたての香ばしい匂いが店内に広がっていく。この匂いは、カフェ・ミネルヴァの朝の始まりを告げるサインであり、すぐに地元の人々を引き寄せる魔法のようなものだった。

美希はカウンターに並べたカップを手際よく磨きながら、外を行き交う人々を見守る。彼女の手元は機敏であり、一つ一つの動作にはカフェ店長としての熟練が感じられた。外の寒さにも負けず、彼女の心はこの小さな空間を訪れる人々に温かいコーヒーとともに、ほっと一息つける時間を提供することに向けられていた。

カフェのドアが軋む音と共に、最初の客が入ってきた。それは、ひげを蓄えた老紳士で、美希は彼が好むコーヒーの種類をすでに心に留めていた。「おはようございます、寒い中ありがとうございます。いつものブレンドでよろしいですか?」彼女の声は温かく、どこかほっと安心するような響きを持っていた。老紳士はうなずきながら、いつもの席にむかった。美希の日常はこうして始まり、武蔵小杉の小さなコーナーにあるカフェ・ミネルヴァでは、また一日が穏やかに流れ始めていた。

展開部: 「カフェ・ミネルヴァの一日」

開店とともに、カフェ・ミネルヴァには地元の常連客が訪れ始めた。冷え込む外気とは対照的に、店内は温かく、居心地の良い空間が広がっていた。一人また一人と客が入ってくる中、美希はそれぞれの好みを把握しているため、誰一人として待たせることなく、迅速にオーダーを取り、コーヒーを提供していった。

その日の午前中、高橋一郎が店に足を踏み入れた。彼は長い間、家庭と仕事の間で忙殺されており、久しぶりにほんの少しの休息を求めてカフェを訪れていた。美希は彼の姿を認めると、すぐに彼の好きなダークローストを準備し始めた。「一郎さん、お久しぶりです。お仕事はいかがですか?」と美希が尋ねると、高橋はほっとした表情を浮かべながら答えた。「忙しいですが、今日は少し息抜きを…」と彼は言葉を濁らせた。

二人の間の会話は自然に深まり、戦時中の生活や家族のことについて話し合った。高橋は最近の状況について語り、美希は彼の話に耳を傾ける。店内の他の客たちも、その会話に耳を傾けつつ、時折自分たちの話題に戻る。

午後には、若い母親とその幼い子供がカフェに入ってきた。子供は新しい環境に圧倒されたのか、突然泣き出してしまい、母親は少し困惑した様子であやし始めた。美希はすぐに気づき、優しく近づいていった。「大丈夫ですか?」と声をかけながら、彼女は小さな木のおもちゃを取り出して子供に差し出した。子供はすぐに泣き止み、おもちゃに興味を持ち始めた。その様子を見た他の客も安堵の表情を見せ、再びカフェは穏やかな雰囲気に戻った。

美希の優しさと対応の良さは、カフェ・ミネルヴァがただの喫茶店でなく、コミュニティの一部として機能していることを象徴していた。彼女は誰もが安心して過ごせる場所を提供することに、常に心を配っていた。

クライマックス: 「カフェ・ミネルヴァの一日」

午後が深まる頃、突然の空襲警報が鳴り響き、カフェ・ミネルヴァの穏やかな日常が一変した。外はまだ明るいが、警報の音は冷たい風と共に店内に響き渡る。初めてこの状況を経験する客もいれば、慣れた様子で静かに行動を開始する客もいた。一瞬の静寂の後、店内は慌ただしさに包まれた。

美希は冷静に行動を開始する。彼女はすぐにカウンターの後ろから緊急時用の小さなホイッスルを取り出し、その音で客たちの注意を引いた。「皆さん、どうぞ落ち着いてください。私たちにはしっかりとした避難計画があります。」彼女の声は確かで、恐怖を感じている客たちに安心感を与えるものだった。

美希は客たちを率いて、店舗の後ろにある隠された扉を開け、地下へと続く階段を示した。彼女は以前からこのような事態に備えて、地下の避難スペースを用意していた。客たちは一人また一人と、美希の後を追って地下へと降りていった。子供を抱えた母親、高橋一郎を含む常連客、そしてたまたまその日カフェを訪れていた人々が、美希の案内に従いながら急いで避難した。

地下の避難スペースは意外と広く、飲料水や簡単な食料、応急処置キット、そしていくつかの毛布が備え付けられていた。全員が避難を終えると、美希は再び皆を落ち着かせようと努めた。「ここは安全です。警報が解除されるまで、皆さんが無事でいられるよう、私がここにいます。」

警報が鳴り止むまでの間、美希は客たちと一緒に地下室に留まり、彼らの不安を和らげるために話し続けた。彼女の行動と冷静さが、この危機的状況においてカフェ・ミネルヴァのコミュニティを強く結束させることとなった。

結末: 「カフェ・ミネルヴァの一日」

警報が遂に解除され、外の世界は再び静寂を取り戻した。地下避難スペースから、美希は客たちを一人ひとり慎重に地上へと誘導した。空気は冷たいが、共に過ごした緊急時のひとときが、互いの絆を深めていた。地下からの帰還後、客たちは美希に感謝の言葉を述べ、彼女の落ち着きとリーダーシップを称えた。

「ありがとうございました、美希さん。あなたがいてくれて本当に良かったです」と一人の老婦人が言った。美希は微笑みながら、それぞれの言葉に心からの感謝を返した。「皆さんが無事で何よりです。私たちはいつでもお互いを支え合えるコミュニティですから」と彼女は答えた。

カフェ・ミネルヴァのドアを再び開けたとき、夕暮れが迫る空には穏やかな色が広がっていた。美希は店内を整えながら、一日の出来事を思い返した。戦争がもたらす不安定さと恐怖が日常の一部となっている中で、彼女のカフェが安全で温かい避難所となり得ることに、新たな誇りを感じていた。

閉店時間になると、美希は店の照明を落とし、静かにドアに鍵をかけた。彼女は一日の終わりに深呼吸をし、明日もまた多くの人々に安らぎを提供するための準備を始めた。カフェ・ミネルヴァはただの喫茶店ではなく、困難な時代においても人々が集う、希望の灯る場所であることを、今日一日が改めて証明していた。美希は心の中で、カフェと共にこれからも多くの挑戦を乗り越えていく決意を新たにした。

まとめ

いかがだったでしょうか。
小説本文自体は、まあこんなものか、という感じですね。
これだけ詳細に設定を行なっても、まだまだ人間の小説家の書いたものの足元にも及びません。

それはさておき、今回行った、異なるGPTにデータを引き継がせて、連続して出力していく作業は大変楽でした。このNOTE記事を作るときのコピペの方がよほど大変なほどでした。

今回使用した、ストーリー設定を作るための個々のGPT自体は、1ヶ月ほど前に作ったのですが、それまでは出力された設定を手動でコピペして、次の工程のGPTに出力結果を渡していました。
それが今回ふとメンション機能を思い出して、試してみたところ、最後まで面倒くささを感じずにスムーズに行けました。他のGPTでもこの「連続技」を実験してみて、便利なものがあったら別の記事でご紹介します。

個別のタスクを組み合わせて、ジョブをこなせるようにする、これはAIエージェントの原型です。
OpenAIは、メンション機能を出すことで、エージェントAIが登場する前の予行演習を我々にさせているのかもしれません。

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