見出し画像

講座を受講される方のお子さんが小さいと自然に子育て談義になることがよくあります。10から20年程先に子育てをスタートさせている私ができるのは、自分の体験談をお話するだけなのですが、その中でなるほど!と言っていただける話があります。

子育てのマイルール

子どもが産まれた時に自分で設けたルールは2歳くらいまではNOを言わない、2歳過ぎても泣いたり怒ったりしたら思い通りになるという経験をさせないことでした。

2歳くらいまでNOを言わない

これについては、例外として危険なこと、命に関わることに関しては激しくいけない、危ない、ということを伝えましたので、恐らく私の普段との言い方にも違いがあった(怖かった)ことで有効だったと思います。

根負けしない

よく街中で、子どもがひっくり返ってごねているのを見かけ、横でお母さんがダメなものはダメ!と怖い顔をしていて、でもあまりにぎゃんぎゃん泣いてわめき続ける子どもに根負けして、仕方なくじゃあ一回だけね、とか一個だけね、と折れていて、残念だと思っていました。ダメなものはダメで通さないとダメの効力が失われてしまう気がしたのです。

一個だけ!の言い方を変えてみる

それだったら、最初から一回だけ、もしくは一個だけOKと言っておいて、ぎゃんぎゃん泣く労力も、しぶしぶ待っているお母さんの時間も使わないで済んだのでは?と思っていました。我が家では私の中で早くしてほしい、そんなものは今食べないでほしいと思ったとしても、即答で

『いいよ』

と言ってきました。

でもその『いいよ』はただの『いいよ』ではなく、盛ります。たっぷり盛った『いいよ』です

『いいよ!』の盛り方

例えば夕飯直前になって、お菓子の袋を持ってこれ食べたいと言ってきた場合は・・・

『お菓子?どうしよう、これすごい美味しいお菓子なんだよね、
○○ちゃんこれそんなに食べたい?えーどうしよっかなー
じゃあ、特別にあげようかなー今すぐ食べたい?待てそうにない?
そっかー今ねーこれ美味しいお菓子だから食べたくなるよね、じゃあ○○ちゃんに特別に、特別だよ?と、く、べ、つ!に
あ、げ、る!はいどうぞ。と一個だけ渡します。(一個しかあげません)

え?ご飯前なんだから、ダメだよ。一個だけにしといてよね。ご飯食べられなくなるんだから!それ以上食べないでよね。と自分で1つとったあとに、袋をお母さんに取り上げられつつ食べるお菓子とどちらが美味しくて満足するでしょうか。

特別感のある言葉をたった一個のお菓子に添えて渡されて、美味しくないはずもなく、一個しかもらえなかったではなく、美味しいお菓子が一個もらえた、自分のお願いをお母さんがきいてくれた、ご飯前なのに今日は特別に食べられた、美味しかったといういくつもの心の充足感を得させることができると思ったのです。

大人からみて危ないけど、子どもがやってみたいこと

そしてNOと言いたくなる、ちょっと危ないけどやってみたがり悩んだこと、の1つが本物の包丁をもってお母さんとお料理したいという息子の願いでした。

これもいいよ!とやる気満々のむすこに包丁をもたせ、本当は大人にならないと危ないけど、○○君には特別にやらせてあげるね。という言葉をそえます。そして練習はお母さんと一緒に、と言って手を添えてお野菜を切りました。注意したいのは、包丁はそれ以降手の届かないところにしまうようにすることです。

『あなたにだけ、特別に』ってこどもも大人も嬉しいものですよね。

脅さない

これやったら、ここのお店の人に怒られるよ、とか、死んじゃうよ、死んでもいいの?怪我してもう幼稚園行かれなくなってもママ知らないよ、といった脅しでやめさせると、何かをやってみたい、試したいという冒険心や好奇心をつぶしそうな気がするのです。

やってみたいといった内容が自分のサポートがあれば何とかできそうならやらせました。子どもがやったらご迷惑になりそうな事は、直接店員さんに一緒に聞きに行き、お子さんはご遠慮願います。と言われたら何歳位からならいいですか?と聞きます。6歳ですね、などと言われたら、6歳になったらやらせてもらえるって!よかったね。もうすぐだね、6歳になったらすぐにこようね、楽しみだねー早く6歳にならないかしらね、今日は写真だけ撮って帰ろうね、○○ちゃん写真うまく撮れるかな、やってみて、忘れないように撮っておこう、など別の達成感の得られる何かをさせてあげ、やらせてもらえなかった、ではなく、待てばやらせてもらえる、今は仕方ない、でも代わりにこれができるを増やしてあげるようにしたのです。

なんでも思い通りにさせるとわがままに?

すぐに達成できる、なんでもいいよと言っていくとわがままになるような気もしますが、わがままにはなりませんでした。すぐにOKをしたのは2歳くらいまででしたし、それ以降は言葉を選んでお話ししました。2歳までに充分やりたいことをやってきているので、待てばやらせてもらえる。今はだめでもいつかできることが理解できていたような気がします。

3歳以降で一番困ったのは

「お母さん、みてー」と叫ぶことが多くて、えー今ですか?困るーと思っていました。

特に夕食を作っている時に多かった記憶がありますが、玉ねぎ切ってようが、ご飯をといでいようがお構いなしに
「おかあさん、きてー、みてー、はやくー」なのです。

子どもにとっての早く!はマッハ

時間の感覚がたとえ10秒でも、1分でも子どもにとっては大人よりも長く感じられるので、早くきてーを満足させるには、ものすごく高速で行かないといけません。

というわけで、とるものもとりあえず行くようにしました。そして今お料理していて忙しいんだよね、早くしてくれー感をひた隠し、真剣に向き合います。でも私の中での制限時間約1分。その一分誠実に、真剣に向き合って楽しみます。そしておもむろにお母さん、お腹空いたし、○○ちゃんに美味しい晩御飯作ってるから、台所に行くね、ご飯できたらまた見せてね、楽しみーと言い残して去ります。

おかーさーん!みてーー

何回呼んでもきてくれない
見てくれたけどチラ見
これだと、見てもらえたという満足感が得られず、いつまでも
みてーねーってばーみてーはやくーねーーねーーが続くのです。

今!見てほしいんですよね、今!
それも他の誰でもない、お母さんにみてほしい。
すごいことが起きているんです。子どもの中で。ほら、ほら、こんなにすごいよ!って。お母さん、と指名されたことを喜んで駆け付ける。

玉ねぎ切るのも、ご飯研ぐのも、いつだってできるけど、子どものすごいことできたというその瞬間はもう来ないかもしれないと思うと本当に愛おしい一瞬、一分でした。

世界の中心はお母さん

そして長い人生の中で全面的にお母さんを求めてくれるのは、生まれてからほんの5年程です。自分が40歳だとして、45歳まで、30なら35歳まで。その後は子どもの人間関係は広がっていき、お母さんと二人だけでの体験で得た満足感を土台に、他人とのコミュニケーションとお付き合いをしていくんですよね。子どもの成長は楽しみでしかないです。

これはあくまでも経験談。100人のお母さんが100通りの子育てしています。正解なんてないし、いつもあなたの子育てが一番!だと思って楽しんでくださいね。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?