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一口馬主の賞金を公開する!(新馬戦を勝ったカミニートデルレイの場合)

一口馬主としてシルクホースクラブに入会している。
私が出資している「カミニートデルレイ」が新馬戦で勝利(!)したので、賞金が分配されることとなった。
実際どのくらい分配されたのかを紹介する。

結論

実際に分配されたのが11,583円だった。
各会員に分配される賞金は、「賞金×60%÷500」でざっくり計算できる。
新馬戦の賞金合計が9,153,000円なので、この計算式に当てはめると10,984円と試算されるが、実際の分配額とほぼ同じであるのがわかるだろう。
では、この計算式の①賞金、②60%をかける理由、③÷500が何かを書いていく。

①賞金

競馬はレースに勝つと賞金をもらえる。
上のクラスのレースになるほど賞金が高くなり、日本最高額は3億円にもなる(ちなみに、来年から4億円に増額されるとニュースがあった…!)

賞金額はJRAの賞金シュミレーターでおおよその金額を算出できる。
カミニートデルレイは2歳の新馬戦で勝利したので、その条件でシュミレーションしてみると9,153,000円となる(実際も同じ金額)。

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今回の場合、本賞、特別出走手当、内国産馬奨励賞の3つで構成されている。

まず「本賞」は、1着から5着の馬に与えられるものである。
カミニートデルレイは新馬戦で1着だったので、700万円が交付された
2着から5着は、1着の本賞を基準にして40%、25%、15%、10%がもらえる。
(例えば新馬戦で2着だと700万円×40%=280万円、5着だと700万円×10%=70万円が交付される)

次に「特別出走手当」は、全ての出走馬に与えられるものである。
レースの距離や馬の年齢(馬齢)などにより増額、減額されるが、約42~50万円である。
馬主の収入源は基本的に賞金だけで、必ずしも5着以内に入るわけではないからこのような手当てがあるのだと思う。
(一口馬主をやってから、こんなものがあるのだと知った)

最後に「内国産馬奨励賞」だが、本賞と同じように1着から5着の馬に与えられるものである。
これもレースのクラスや馬齢で上下し、50~350万円が交付される。
文字通り、内国産馬(日本で生産される馬)を増やしたい(=日本の競馬は日本産の馬が頑張ってほしい)という目的だろう。
また、2歳新馬戦の単価が3勝クラスより高くなっていることから、早期デビューを促したいという思惑もあるのだろう。
(3歳新馬戦は2022年1月からなくなる)

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②60%をかける理由

賞金は全て馬主のものになるわけではなく、いろいろ控除される。
進上金、源泉所得税、消費税、クラブ手数料の4つがある。

まず「進上金」は、調教師、騎手、厩務員に対する成功報酬的なものである。具体的には、賞金のうち調教師に10%、騎手と厩務員に 5%ずつ分配される。
つまり、賞金の20%が進上金として控除される。

次に「源泉所得税」は、文字通り所得税である。
サラリーマンが給料をもらう時に税金が天引きされるのと同様に、馬主が賞金を獲得した時も税金が天引きされる。
ざっくり、賞金の8%が源泉所得税として控除される。

そして「消費税」も同様に控除される。
賞金が税込みで支払われるので、消費税を払う必要がある。
これもざっくり賞金の8%が控除される。
※「賞金ー進上金=80%」に約10%をかけるので、約8%となる(軽減税率だから8%なのではない)。賞金を売上と考えたときに、進上金は仕入分と考えるから控除するのだろう。

最後に「クラブ手数料」は、一口馬主クラブに対する成功報酬的なものである。
クラブによって異なるが、賞金の3~5%が手数料として控除される(シルクは3%)。

以上をまとめると、進上金 20%、源泉所得税 8%、消費税 8%、クラブ手数料 3~5%が控除される。
結果、全体で約40%が控除されるので、賞金に対して60%をかけている

③÷500とは何か

一口馬主は複数人が出資して1頭の馬を持っている。
100人で持っていれば、賞金は100人で割ることになる。
シルクは500人(500口)で1頭を持つ形なので、全体の賞金を500で割っている。
クラブによって口数は異なり、40~4,000口が多い。
もちろん40口のクラブの方が賞金は多くなるが、その分出資額(馬の購入代)なども40で割るので、費用負担も多くなる。

まとめ

一口馬主になって「控除されるのが意外と多い」ことがわかった。
賞金の約40%が控除されるので、出資額の約1.7倍の賞金を得ないと出資額を回収できない計算になる。
例えば、出資額が1,000万円の馬だった場合、出資額を回収するのに1,700万円必要である(1,700万×60%≒1,000万円)。
単純計算でデビュー2連勝すると賞金が約1,700万円になるが、実際は出資額が大きかったり、勝ち上がるのに時間がかかったりなどする。

しかし、一口馬主になって得られたものの方が大きいので、私は入会してよかったなと感じている。
(出資馬の成長過程をメールで知れたり、競馬場に行って出資馬を応援したり、1勝することの大変さを知ったり…。これは別の記事で書きたいと思う)

カミニートデルレイの次走は、11/28(日)のベゴニア賞(東京競馬場 芝1,600m)を予定しているようだ。
(残念ながら入場抽選に外れてしまったので、自宅から応援する🏇)

参考サイト

賞金シュミレーター(JRA)
出資と分配の仕組み(シルクホースクラブ)
3歳新馬戦の廃止(サンスポ)
進上金について(サラブレモバイル)

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