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ワインテイスティングに思うこと SONO 2

今回はワインのテイスティングついて現役フランス料理店のソムリエとして自分なりの考えを書いてみます。

ソムリエがワインのテイスティングをする目的は

1. ワインがコルク臭や酸化などで劣化していないかどうか試飲する。

未開栓のワインを開けるときソムリエは抜栓した直後に直ぐにコルクの匂いを嗅ぎます。これはワインのコルクに独特なコルク臭がしていないかをチェックするためです。この匂いはワインに独特な嫌な香りをつけてしまい”ブショネ”という劣化をさせてしまいます。ブショネの確率は5%ほどといわれてますが、私の経験からは10%ぐらいはあるかと思います。

2.ワインの分析

ソムリエにとって一番重要なテイスティングスキルだと思います。このワインがどういうワインなのか、色調、香り、味わい、提供温度、相性料理、適正グラスなどについて分析していきます。いつ、どの場面で、どのようにサーブするのか、この分析を元に考えます。

3.ワインの温度を確認するために試飲する。

2のワインの分析に付随して特に提供するワインの温度がそのお出しするシュチュエーションにおいて適正であるかどうかを見ます。ワインに限らず飲み物の温度はとても重要です。
ワインには「白ワインは何℃で赤ワインは何℃、さらにこの銘柄のワインは何℃が適正」などよく耳にします。この温度は私にとってはあくまでも1つの指標であり参考です。レストランは刻一刻と状況が変わりまたお客様のお好みや料理との相性を考えるとその都度提供温度は変わります。そのワインにとって最高の温度と今お客様にとっての最高と思われる温度の2つを考えます。その最大公約数的なものを導くためにテイストします。
例えばシノンというロワールの赤ワインがあります。通常14℃~15℃ぐらいいが適温とされてますが、独特の青い香りから野菜や魚料理と合わせる場合がありますが(実際アスパラガスなんかはめっちゃ合います)、この時には少し冷やして、12℃ぐらいでお出しします。このように温度の確認のために試飲します。

ブラインドテイスティングについて

ソムリエが上記のテイスティングの目的を遂行するにあたり大事なトレーニングだと思います。ワインの色、香り、味わいを元に品種や銘柄(アペラシオン)、ミレジメ(収穫年)をあてていくことは、サッカー選手がリフティングで足元のテクニックを鍛えるようなものかと思います。(なんでもサッカーに例えてすみません。。)ただ、このティスティングがクローズアップ
されていてソムリエの技術=ブラインドテイスティングのイメージが強いですが、本来の目的はワイン分析のためだと思います。

ブラインドテイスティングで大事なのはまず、品種をあてていくことかと思います。

次回のお題はブラインドティスティングについて自分なりの意見と品種の当て方を書いてみようと思います。







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