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看護師がコロナ禍で抱える心の問題

「部下がどんな思いで働いているか知りたい」
「コロナによる従業員のモチベーションの変化を知りたい」
「他の病院のスタッフはどんな思いで働いているのか」
など

このような思いを抱えている方に向けた記事です。

コロナによる医療従事者の働き方の変化とは?

コロナにより医療従事者の負担はかなり増えています。
【具体的な負担増加】
・コロナ患者の診断、治療、ケアに対して感染対策に時間がかかり業務量増 
 加
・スタッフがコロナ感染や熱発で急遽休みになり、出勤者の業務量増加
・プライベートでの行動制限

このような環境で働いている医療従事者、特に看護師を対象にどんな心理的問題を抱えていたかを調べた研究があるので紹介していきます。

看護師がコロナでどんな心理的問題を抱えたか

ストレスの有病率は40研究で43%、
不安の有病率は73研究で37%、
うつ病の有病率は62研究で35%、
睡眠障害の有病率は18研究で43%であった。

Mohammed Al Maqbali

結果は上記のようになりました。
今回の研究では、93の研究で対象になった93112人がどんな心理的問題を抱えていたかを調べたものになります。

全体の約3~4割は、心理的問題を抱えながら仕事をしていることがわかります。

この問題は、従業員が辛い思いをするのはもちろんのこと、組織にも悪影響があります。

組織にどんな悪影響があるかもみていきましょう。

職場でストレスが多い従業員、仕事に不満のある従業員は、平均より生産性が低い

Martin Stepanek 2019

日本人労働者は、病気によるプレゼンティーイズムスコアが高い(労働生産性が低下している)ほど、うつ病や精神疾患による欠勤率が高い

Suzuki 2015

睡眠時間と労働生産性の関係では、8時間睡眠と回答した従業員の生産性低下が最も少なかった。6時間以下や9時間以上の従業員は、生産性が低下した。

Gingerich 2018

このように、心理的問題は、労働生産性の低下につながります。

これらのデータは、あくまでも一般的な内容になります。また、因果関係も明確ではありません。

しかし、コロナにより看護師は、心理的問題を抱えやすくなり、労働生産性が低下する可能性があります。

また、労働生産性の低下は、業務時間増加にもつながり、悪循環になる可能性も秘めています。

これらのことは、頭の片隅に入れておくのとよいかもしれません。

まとめ

・コロナにより、医療従事者、特に看護師も業務は増加しました。
・業務量増加などにより、心理的問題を抱えている従業員が増加しました。
・心理的問題が労働生産性を低下させ、業務時間が長くなる負のループに陥る可能性もあります。

最後まで読んでいただきありがとうございます。
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