歯並びが悪く、あごの痛み動きにくさがあるのは歯ぎしりのせいかも?
歯ぎしりは、本人が寝ているときに生じるため自覚がしにくいです。
毎日の歯ぎしりの影響で、歯並びが悪く、あごの痛みや動きにくさに繋がっている可能性があります。
本記事では、歯ぎしりの原因、治療方法などについてまとめました。
本記事は、1600文字程度です。
歯ぎしりとは?
睡眠時や無意識のうちに歯と歯をすり合わせることと定義されています。
別名、ブラキシズム(Bruxism)と称されています。また、睡眠中に行われる場合を、Sleep Bruxismと呼んでいます。
一言で歯ぎしりといっても、大きく分類すると3種類あります。
グラインディング
→上下の歯をすり合わせる運動
クレンチング
→上下の歯を静的に強く噛み合わせる
タッピング
→上下の歯を動的にカチカチと嚙み合わせる動作
歯ぎしりの原因は?
睡眠中の歯ぎしりは、様々な要因が関与しており、その発生原因は明確になっていません。
現時点では、
・ストレス
・歯並び
・カフェイン
・アルコール
・喫煙
などが原因であると考えられています。
※下記①~③を参考
歯ぎしりが習慣化するとどうなる?
・歯がすり減る
・あごの関節に力が伝わり顎関節症や顔面痛になる
・筋の緊張による頭痛や肩こり
・知覚過敏
・歯周病
・高血圧
※下記③~④を参考
歯ぎしりを生じる睡眠疾患は?
・閉塞性睡眠時無呼吸症候群
・レストレスレッグ症候群
・睡眠時周期性四肢運動
・睡眠関連胃食道逆流症
・REM行動障害(RBD)
・睡眠関連てんかん
これらの疾患の罹患者は、睡眠時の歯ぎしりを生じている人の割合が、一般の集団より多かった。
※下記⑤を参考
歯ぎしりの治療方法は?
一般的な治療方法は
・スプリント(マウスピース)
・認知行動療法
などがあります。
※下記③を参考
2018年の論文で歯ぎしりの治療方法をまとめられており、下記が示されていました。
理学療法による治療
・電気療法(14記事)
・認知行動療法(3記事)
・運動療法(2記事)
・鍼治療(2記事)
・姿勢認識(1記事)
・筋弛緩(1記事)
・マッサージ(1記事)
※下記⑥を参考
どの治療も低い科学的根拠であった。
この中で、簡単に一人でできそうな治療方法を紹介していきます。
・運動療法(2020 Renata S.R)
【具体的な報告内容】
筋肉を一定の長さで収縮させる練習を1日1~3回、1回15分実施することで、歯ぎしりが軽減。
今回の研究では下記の道具で筋肉を一定の長さで収縮させていました。
この道具を手に入れるのは、難しいですし、お金もかかります。
目的は、筋肉を一定の長さで収縮させることなので、代替えが可能かと思います。
たとえば、スプーンを使ったり、ペットボトルのふたを使ったり、色々なもので代替えできると思います。
歯ぎしりで困っている方は、口を少し開いた状態で筋肉を使ってみてください。
・マッサージ(2014 Cid André Fidelis de Paula Gomes)
【具体的な報告内容】
重度の顎関節症と歯ぎしりを有する対象者は、スプリント(マウスピース)と咬筋、前側頭筋のマッサージで症状改善。
※顎関節症とは、顎(あご)の関節とその顎に関連する筋肉=咀嚼筋(そしゃくきん)の病気。
まとめ
・歯ぎしりには、種類がグラインディング、クレンチング、タッピングの3種類あります。
・歯ぎしりに原因は、明確にはなっていませんが、ストレスなどが考えられています。
・歯ぎしりが習慣化すると、痛みや生活習慣を引き起こします。
・歯ぎしりの治療方法には、スプリント(マッサージ)、運動療法、マッサージなどがあります。
参考文献・サイト
①2020 Helena Polmann
②2021 Gary Goldstein
③e-ヘルスネット
④2021 Monika Michalek-Zrabkowska
⑤2022 Boyuan Kuang
⑥2018 Cinthia S M Amorim
⑦2020 Renata S.R.
⑧2014 Cid André Fidelis de Paula Gomes
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