若者が選挙に行きたくなることば、って?
新卒社員の給料が1990年にくらべて10%減っているとか、国がしれっと社会保険料を増額させて手取りが減っているとか、生活必需品がどんどん値上げしているとか。ま、とにかくぼくたち若者たちにとって、生きづらい世の中になっていることはたしかです。
それはなぜか?
暮らしのルールを決めている政治家たちが、若者のほうを見ていないからであり、どうして見ていないかは「票にならないから」だと思います。政治家にとって選挙は、いわば若者にとっての「就活」。仕事に就くための戦略のひとつと言えるでしょう。
さて、もうすぐ選挙があります。「選挙に行っても、どうせ一票で変わらない」と思っている若者が多いんじゃないでしょうか。わかります。たしかに、自分の一票で候補者の当選が決まるわけじゃないですし、大きな山をダイレクトに動かす一票にはならないかもしれません。
けれど、です。「今回の選挙で20〜30代が何票入れたのか?」という数字は、確実に一桁単位で開示されて政治家たちへのプレッシャーになるはずです。だから、「誰かを選ぶ」だけではなく、「票を入れる」だけでも意味があるのだと、ぼくは思います。
そんな危機感から、すこし前、誰にも頼まれていないのに「若者が選挙に行きたくなるキャッチコピー」を書いてみようと、会社の若手コピーライターたちで案を出し合いました。
そのとき、ぼくの選んだ優秀作品は、
というフレーズでした。若者目線で、動機をくすぐるいいことばだなと思い選びました。
と、ここからが本題で、先日の日経新聞に興味深いデータが大きく掲載されていました。「期日前投票」が増えていて、なんと前回の選挙では、全体票数の約3分の1が期日前投票だったらしいのです。
たしかに、せっかくの休日は遊びたいし、たっぷり寝たいのが20〜30代の会社員。わざわざ選挙に行くのには腰が重い。けれど、期日前投票ならば、投票日の前日まではほぼ毎日、20時頃まで近くの市役所に手ぶらで行っても身分証があれば投票ができる(たぶん)。なるほどなぁ!と感心した。
これもいいけれど、
とか
こっちのほうが、「若者が選挙に行きたくなるキャッチコピー」として効果的かもしれないな、と。飲み会がない仕事帰りの夜、「よし、期日前投票して帰ろう」っていうムードが広がるといいなと、勝手に思います。
(おわり)