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雑多な雑感――NPOの戯言㉒

《「田舎暮らし」の悲喜こもごも⑥》
 前回述べた引越しの続き。築20数年の平屋戸建へ。やけに傾いた隙間だらけの旧あばら家に比べれば新築同様(実際は歪んでいるが「見て見ぬふり」も生活の知恵)。引越しの際に起こる不平不満――鍵の交換で3万3000円とか、害虫駆除で2万――なんでやねん、さっそくゴキブリ出たやんけ! ――などの顛末はどこにでもありそうな話。
 なのでそのあたりはすっ飛ばすが、ともあれ街中(田舎のなかの)に越してきた。梅雨どきを跨いだので効率の悪い運搬作業で時間はかかったが(自家用車で積めるものは自分で)ようやく一息。
 大気の状態は入梅から梅雨明け後も変わらず不安定――わたしの情緒も不安定。老婆の情緒はすこぶる不安定――そのせいか雷が落ちた(自然現象の方)。どーでもいいけど久々に訪れた温泉で判明。窓口で「シャワーが使えません」と断りを受けて判明。修理に来たおじさんによると「雷が落ちてね」――因果関係は不明だが。
 わが老婆のストレスは笑いごとではない。高齢になると動線の変化にストレスを感じるらしい。要するに生活パターンの変化。トイレへの道のり(すぐ傍だが)、タバコの吸い場所、狭くなった台所、何がどこにあるのか不明になるなど――些細なことに思えるがムカつくらしい。ただし酒量は変わらない(わたしのことでない)。かろうじてアルコールで紛らわせている節がある。溜飲を下げるには吞むのが一番か。見守るわたしも吞むほかない?
 さて、本格的な夏到来。「あちー」という声がそこかしこに。暗雲に雷鳴と青空に入道雲が交錯しつつセミの声が耳障りになる――それが夏である。もっとも、子どもたちは夏休みと同時に夏祭りが待っている。わたしが教える子どもたちはアウトドア派で勉強より夏祭り。健全だが家庭教師業も休みがちで所得は増えない。暇になるとわたしも吞む。相変わらずのNPO――進化し続けている。


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