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雑多な雑感――NPOの戯言⑨

《たぶん普遍的なテーマ②》 未婚と結婚
(前回のつづきのような気もするが)
 かつて「勝ち組」「負け組」という言葉が流行った。格差社会化のなかで正社員と非正規(派遣など)の所得格差をマジかヤケかは知らないが指し示すことが多かった。「就職氷河期」も影響していたのだろう。教師として授業で触れる機会もあったが「人生氷河期」のわたしに特段の感慨はない。
 また「結婚する(できる)女性」と「結婚しない(できない)女性」という乱暴な括りで「勝ち負け」を争う言説もあった。価値観に基準があると思っている人がいること自体バカらしいのだが、マスコミに踊らされるのが現代社会に生きる人間の弱いところ。つまり、実在しない「勝ち負け」が実在するかのように錯覚させるのが、マスコミが加担する世間の怖いところ。しかし個々人にとっては深刻な場合もあったにちがいない。
 こういう時は深呼吸をして冷静に「実際のところどうなの」と検討することも有益。千歩譲って「結婚か未婚か」で勝負を競うのがルール・オブ・ゲームである場合。結論から言うと引き分け。なぜか。理由を思いつきで揃えてみた。一般論を分かった気で持ち出すのは趣味ではないし、そもそも大した思いつきでもない。まぁ暇つぶしに。

【未婚のメリット】
①離婚せずに済む。日本の離婚率は約35パーセント。裁判所のお世話にならずに済む。結構なことではないか。
②未婚に未練は(たぶん)不要。生涯未婚率は男性約28%で女性約18%。有意味な男女差はあるが、未婚はどこにでもある話。「オールドミス」など夙に死語である。気に懸けるには及ばない。
③日常に潜在する夫婦喧嘩の種(罠)から解放されている。舅・姑、子どもの教育、家事分担から何から何まで種は蒔かれている。地雷かもしれない。
④自由な野垂れ死も可能(傍迷惑な孤独死は是非とも避けたいが)。

【結婚のメリット】
①結婚生活の良し悪しを学べる。多数派は結婚を望んでいる。ライフイベントの達成!
②離婚してもベターな再婚に巡り合うかも。未婚率の男女差はそれを反映している(モテる男はモテるのである。たぶん逆もほぼ真)。
③悩みはあっても子育ての楽しみや意義を分かち合う可能性がある。喧嘩はあっても、それが「幸福」であることも。仲睦ましい夫婦生活もあり得る。
④野垂れ死にせずに済む(かも)。

【結論】いずれにしても正解はない、というに尽きる。

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