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「仕事の勘どころ」を伝授する

 技術者に限らず、どんな仕事の人にでも、若い人にはマネできない何かがあるのではないでしょうか。年とともに積み重ねてきた経験や、その経験に基づいて研ぎ澄まされてきたカンというのは、何物にも代えがたい財産。加齢とともに体力は衰えても、どっこい経験がますます生きてくるのです。
 もう若い人と同じ土俵で勝負するのはやめましょう。そこからはスッと身を退き、年を重ねたなりのワザとカンで「どんなもんだい」と若い人を引っ張り上げていく。それが老いることの大きな喜びにつながると思います。

桝野俊明「小さな悟り」p169 三笠書房

「どんなもんだい」にモヤッと「どんな問題」

ワザとカンで「どんなもんだい」を読んだとき、少しだけモヤッとした
僕の若い頃に示してくれる経験者がいたらとても嬉しかったと思う
この10年ほど、若い人と接してきた中で感じるのは
「経験者がいる」「マニュアルある」「説明がある」が当たり前
「どんなもんだい」とワザとカンを示しても
「昔と今は違うんだよな・・」って反応もある
ひとりよがりな「どんなもんだい」にならないように
「若い人を引っ張り上げていく」の姿勢
が大切のように思う


「どんなもんだい」を「どう思う?」の姿勢

時代や社会の変化が目まぐるしい中
「ワザとカン」は必要とされないことも増えている
経験値や技術の奥深さは通用しないことが増えているのでは?
社会の変化に適応しながら「ワザとカン」をどう伝えるか
「伝授」と同時に「若い人の意見も聞く」姿勢も大切だと思う
そして昔と今の「違い」も「変わらないこと」も共有して
共に学ぶ世代間の交流できる雰囲気づくりも大事
「知識や技術」だけでなく「歴史」や「変化」を知って
「変わり続ける姿勢」と「変わらない大事なこと」を学ぶこと
共に学ぶ姿勢を持っていたいと思う


「感謝」は求めない

「ワザとカン」を伝授している人から
「教えてやっているのに聞く態度がなってない」とか
「教えてやったのに感謝の気持ちがない」とか
「教えてやったのにわかってない」とか
そんな言葉を耳にすることも多い
伝え方が足りないのか、情報が多すぎるのか
受け止め方の勘が悪いのか、キャパを超えているのか
反応がわかりにくい若い人も増えたかもしれない
そしてすぐに伝わらないことも多い
若い人が経験していくなかで実感して分かるときがくる
それくらいでいい
すぐに「期待」や「感謝」を求めなくていいと思う


「ワザとカン」を言葉にするのも自分の成長

「伝授」にもいろいろやり方あるだろう
・やって見せる
・資料にまとめる
・言葉で伝える
・一緒にやってみる
・やらせて教える

どのやり方が伝えやすく伝わりやすいか
いくつか組み合わせてみたり
ベテランも伝え方の経験を重ねること
自分の成長だなぁと思う

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