『読書革命』 金川顕教

【Point】
一番大切なのは読書で得た知識ではなく、読書によって培った「思考の軸」と「先見力」
違う読み方で4回読み、20%読むことで、全体の80%を理解する
読書で得た知識をアウトプットし、定着化させる。インプットだけでは20分後には40%忘れる


第1章 読んだ本の感想を10分で話せますか
成功者の多くは読書家である。しかし、本をただ読むだけでは成功はできない。
「インプット→その情報をもとに多方面から思考し→自分の言葉でアウトプットする」。ここまでしないと意味がない。
たくさんの「知識」「情報」に接した際、それらを判断し、自分なりに解釈する基準「思考の軸」を読書によって磨かなければならない。


第2章 結果が変わる読書術 インプット編
同一ジャンルの本を4冊は読む。同時に読むと記憶に残る、著者の偏った意見を見抜ける、共通している意見が重要だとわかる。
20%読むことで、全体の80%を理解する。
一冊の本を違う方法で4回読む
1回目 予測読み
タイトル•帯の単語から本の内容、著者の考えを推察する。予想は外れてもいい、あくまで本の内容を理解するためのナビゲーションを作る感覚。
2回目 断捨離読み
読むというより、選ぶ感覚。2割の分量で著者は要点の8割を伝える。この2割を見極める読み方。
はじめに→終わりに→目次→本章。重要なところをマーキングしていく。
3回目 記事読み
熟読するステップ。断捨離読みでマーキングした箇所を読み、本に書かれていることと議論し対話し、自分の思考を深めていくプロセス。
4回目 要約読み
本との対話の中で、自分は何を学んだかという視点で3〜5のポイントに絞って項目をまとめていく。
項目が多くなりすぎる時は、自分にとって大切か、人に伝えたいのは何か、という視点で絞り込む。


第3章 鍛えた思考の軸はビジネスに効く!
読書の目的は情報を得るだけでなく、「思考の軸」を鍛えること。そこに重きをおくべき。
4度違う読み方で読書する中で以下の力を養うことができる。
予測読み:少ない情報から多面的に物事を捉える仮設を立てる力
断捨離読み:限られた時間の中で取捨選択する力
記事読み:情報を鵜呑みにしないで検証する力
要約読み:著者の主張を理解し、自分の言葉でまとめ再言語化する。マクロな視点で要点をまとめる力


第4章 成果に結びつく読書術 アウトプット編
「本を読んだ後が本当の読書」、アウトプットし人に伝えることで読んだ本の内容は自分に定着する。
人に教えることで定着する。ビジネススキルとして、コミュニケーション力とプレゼン力は必要な能力の上位。
3回同じ内容を話してブラッシュアップし、長さは10分くらいが適当。
1、2分程度の長さにまとめ雑談の中でうまく潜り込ませるのも良い方法。
6歳児でもわかるように話す、大切なのは本質を誰でも分かるように丁寧に説明する気持ち。


第5章 金川式最強の読書スタイル
読書習慣を作るには、単体で時間を取るのではなくルーティーン化すると良い。
制限時間の中で自分を追い込む「ポモドーロ・テクニック」も集中力を高める手法。

【感想】
今まで30年、ジャンル、読み方は変われど読書をしてきました。短からぬ間他人より本を読んでいるという自負もあってか、読みっぱなしでそこで学んだことをまとめ、実生活、仕事で生かす「アウトプット」の部分がほとんど無かったことに気付かされました。

速読の本は何冊か読んでコツのようなものは掴んでいたつもりでしたが、「読むところ」「読まないところ」をしっかり選択することで速読とは違った速さ、内容の深い理解が得られます。
そしてそれを自分の言葉に置き換える。そこで初めて自分の中に定着し使える考えや技術になるというのが、腑に落ちると共に自分に足りていなかったポイントだと実感しました。

まささに自分の中に『読書革命』が起きたと感じています。

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