孤独を叫ぶのを辞めた時、人は本当に独りになる。


この度エントリーしておりましたミスiD2021、セミファイナルに進出することが出来ませんでした。CHEERZなどでたくさん応援して頂いて本当にありがとうございました。


突然ですが、わたしの母は、高校を卒業し、普通に就職し、結婚し、24歳でわたしのことを産み、パートをしながら暮らしています。家族と、猫と、がいて、贅沢ではなくても当たり前に暮らせることが幸せと言っていました。
反抗期バチバチだった時の私は、自分のことをまだ特別な存在だとおもっていたし、何にも挑戦せずに生きてるだけのそんな人生でいいの?とすら思っていました。
ただ、今となっては、それは当たり前よりももっと難しいことだと、思っていたよりもっと幸せなことだとわかっていて、なによりも母が私を産んだ年齢を私はとっくに越してるのに、未だ将来に見通しは立っていません。


何を幸せとするか、何を幸せとして受け取るか、それは人それぞれです。
ただ、己が定めて気づいた幸せをうまく享受できない人間がそもそもおります。
母は幸せを享受できる人間で、自分は恐らく出来ない側の人間です。

何かに追われてないと、挑み続けていないと生きている心地がしないし、ふとした瞬間の安定に、これであってるの?いいの?死んだ時に後悔しない?って不安になります。


故に人に言えないようなやらかしたことなんてそりゃもう幼少期から驚くほどいっぱいあって、もしそれをちゃんとまとめて言ってたら通っていたのかもしれません。
でも、それは、アイドルとしての自分にはどうしても言って欲しくなかった。そしてそれを持たないただの自分では評価には届きませんでした。

アイドルなんて20歳までしか応募できないオーデションばかりの中で、こんな歳まで最前で頑張りつづけている、そんな自分はカメラテストですらまだまだ若いでしょって終わってしまって、評価の対象にはならなかったけれど、自分では、今回のテーマは自分のためにあったと、そう思うことだけ許してもらえたらいいなと思います。

あんまり表には書かないけど、たくさん追い込んで3年間アイドル頑張ってきたんですけど。
そしてこの情勢になり、ミスiD参加したきっかけも情勢のせいでライブできないからですか?ってたくさん聞かれて。でもそうではなく、ありがたいことに、全部の仕事が無くなった中で、事務所の仕事は割と順調めに動いていました。
そんな中でも、今まで目を背けてきたことに向き合って、もっと外側に向けて挑戦したり、頑張ったりしたいと思って受けたのがミスiDでした。
色々な文章を考えたり、CHEERZで応援してもらったり、びっくりするくらい、自分は毎日が幸せでした。テレワークや緊急事態宣言の中、毎日Showroomで好きな人たちと過ごし、ライブも少しずつ戻ってきて、好きだと言ってくれるひとがどんどん増えて。3年間のアイドル活動の中で、長年の人生の中でも、すごくすごく幸せで、でもそれはいつしか守るものに変わってしまって。結果を出して表に立って攻めていかなきゃ守れない気持ちと、このまま幸せなまま生きていきたい、そんなことの狭間でずっと揺れていました。

最近、強きものは弱きものの為にある、って言葉をきいて。
自分は、何か起きても大体自分で解決するし、やりたいことは調べてできるし、弱い、守られるべき側だったことって本当になくて(強いわけじゃないと思います)ミスiDは、居場所を求めて、助けを求めて、縋るように手を伸ばす人たちの場所で。
でも、自分は、居場所をなんなら自分で作れる人で、どうしたらここで必要とされる人間になれるかも分かって。助けられるよりも、誰かを助けたくて、でもそんなところまでは全然及ばなくて。助けが必要な誰かのために、自分の助けてを飲み込むことこそが、己の美徳で。だから、きっと違うんだろうなってずっとおもっていました。だけど、欲を言えば、もしかしたら、ミスiDなら、自分の飲み込んだ、いつ壊れるかわからない、noteに滲ませることしかできなかった、助けてって声に気付いてくれるかもしれないって、そう思っていました。

今回の結果を鑑みて、結局、自分は自分で立つしかない。
誰にも言えずに飲み込んだ「助けて」って言葉の先に、真の孤独がある。
その独り生きる決意と、たくさんの愛しい人を背負って、最後に手にした自立のフリをした孤独が、この今の幸福と唯一共存できると信じ、自分はまた立ち上がるんだと思います。
この半年で感じた幸せや、守るべきものや、愛しい人たち、悔しさ、苦しみ、それは全部ステージへの糧になると信じています。

この度はたくさん応援して頂き、本当にありがとうございました。結果を出せずに不甲斐なく、自分語りばかりですみません。
あなたに出会って、応援していただいたこと、それが自分の人生の唯一の墓に持っていける幸福です。愛してます。

2020.10.2 吉岡果南

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