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子どもへの「過干渉」を見直す〜知らない間に子どもの発達を阻害しているかも【334】

 子どものためを思ってやっていることが、むしろ子どもたちの発達を阻害することになっているとしたら、、、大人の幸せの犠牲の上に子どもの幸せは成り立たない、子どもが自分で気づいたり学ぶ機会を知らない間に親が奪っていることなど、脳の発達という科学的な観点から、私たちが理解しておくべきことが述べられていたので、動画のURLと簡単な内容についてまとめておきます。
 私自身も反省点を振り返りながら、我が子との関わりについて再考したいと思います。

【子どもの脳に悪影響な3大行動】子育てはほったらかせ/「高学歴親という病」著者が現代の悩める親にアドバイス/溺愛・過干渉・矛盾を

【子どもの脳育て】脳の発達は順序が大切/カギは「脳の発達3ステップ」「3つの神経伝達物質」/過干渉の原因は親のストレス/グロースマインドセット

 小児科医、小児脳科学者の成田奈緒子さんのお話です。
 脳科学の観点から見る「過干渉」の子育てが生み出す、子どもの脳への悪影響について紹介されていました。特に高学歴親に多く見られる過干渉には、どんな問題があるのかを学ぶことができます。

【番組閲覧メモ】
・高学歴の定義
 高学歴は4年生大学を出ている人もしくは、自分が高学歴を持っているという意識を持っていること

・高学歴親の罠
自分に成功体験があるから、それを早い段階で子どもに努力と成功を求めがち
→「親と子どもは別個体である」と考える

親の心身の健康も子育てに関係することを忘れない
→親が無理している状態で子どもの幸せは実現しない

高学歴親の三大リスク

干渉・溺愛・矛盾

干渉と矛盾

 干渉しすぎると矛盾が生じやすい→つきっきりで見てあげるのはリスク
 兄弟喧嘩は手加減を知る訓練である

・小学4年生以降に論理的に考えるようになっていく

溺愛

・子どもにお金をかけすぎると子どもの金銭感覚がおかしくなる可能性がある
 「欲しいものはなんでも手に入る」という感覚をもつと、大人になった時にお金を借りてでも手に入れようとする
 →お金に関して家庭で話ができておりバランスが取れていたら問題ない

矛盾

 (成田先生のところに)相談に来た親は、最初は「そんなにこだわったことはしていない、子どもに任せている」と言いつつも、話が進んでいくと「自分の敷いたレールの上を歩いてほしい」と考えているような発言が浮かんでくることが多い

親からの過干渉に対して、反抗期で反発するぐらいなら良い
実際は「良い子」とされるような子が多いために、「親の言う通りにしていた方がいい」と考えてしまう
→今は反抗する子が少ない(大学の授業でも100人に4人程度になっている)

反抗期は自立の表れ

 親も脳が成長していると穏やかに受け入れる(できるか、、、?)
 子どもが言う乱暴な発言は本人は自覚して言っている
 →過剰に反応せず、オウム返しにすると効果あり
 中学生になってもスキンシップは大切なので、軽く背中に触るぐらいな感じで

期待しすぎず諦める準備を

 期待することは決して悪いことではないが、そうはうまくいかないという気持ちを持っておく

過干渉の原因は親のストレス

 ストレスがあると不安を感じやすい → イライラすると余裕がなくなる
イライラの原因は睡眠不足
親が「笑顔」になる活動
があるか

子どもの問題かと思いきや、
親の体がボロボロになっているケースが多い

「不安が高い」のは悪いことばかりではない
→社会での成功の特性でもある
良いストレスと悪いストレスを見極める

グロースマインドセット

「絶対に今よりも発達(成長)する」という考え
(今はダメかもしれないけど、これから育つ)
→この考えを持ち実行するためには、親のストレスが少ないことが重要

2022のネイチャーの研究結果
「君は絶対今よりも伸びるという言葉掛け」をされた子はテストの成績が上がったりプレゼンも上手くできた(心拍数も落ち着いていた)

脳の3つの発達段階

①土台となる0~5歳 生きるための脳
 自分の力で起きて寝る、自分で食べ物を食べることが大切 →現代抜け落ちているところ
子どもの睡眠5歳で11時間が目安
②1~18歳(小中学校がメイン) 人間らしさ(言語や勉強、スポーツ)
③10~18歳 社会の脳(社会での成功、幸せ)
→①はすべての土台であるため、これだけは5歳までに取り組んでおくべき

→習い事より立派な原始人を育てよ

脳の働き
ドーパミン、ノルアドレナリン、セロトニンそれぞれの働き

「正論」は避ける

高学歴親のための子育てメソッド
正論を大人が言うことで子どもは考えることを止めてしまう
正論を言わないで、子どもの失敗を見守る
→子どもは「失敗」してから学ぶ(実は大人もそうやってきた)

「褒める」ことにはリスクがある

褒めるのではなく「認める」ことが重要
発達したプロセスを認める
むやみに褒めると落ちた時に落ち込んでしまう(少しでも上手くいかないことがあるとそれがダメだと考えてしまう)

実際に、私も余裕がないとつい口出しをしてしまったり、子どもの考えを尊重できない時があると思いました。オランダに来てから、大人の幸せを大事にしている人たちが周りにいると当たり前の感覚になりつつありますが、ついつい無理をしてしまいそうな時は立ち止まって落ち着くようにしたいと思います。

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