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懐かしの再会〜オランダにようこそ!【370】

 先日、高校教員時代の教え子がオランダに遊びに来てくれました!卒業前にヨーロッパを周る旅をしているそうで、日本を発つ前にわざわざ連絡くれて本当に4年ぶりにアムステルダムで会うことになりました。
 私は大学を卒業するまでは、高校の修学旅行以外で海外に出たことはありませんでした。そのため、学生時代から留学したり、海外旅行をしようも思える意思とその行動力に心から尊敬を感じました。

「このままで良いのか」という疑問をもつ学生

 2022年にもドイツに留学に来ていた元生徒がオランダまで遊びに来てくれたことがありました。今回来てくれた学生も非常に素直な子たちで、「海外に住もうと思って、どうやって決断したんですか?」「私たちは一応就活も終えて日本の企業(自治体)に就職するんですけど、本当にそれでいいのかなって思うところもあって、、、」という率直な考えをぶつけてくれました。
 社会に出るまで何の疑問も持ったことのない私からしてみれば、学生の間に「今のままでいいのか」と自問できるのはとても素晴らしいことだと思います。社会に出る前は、期待と不安が混ざってなんともいえない気持ちになることもありますが、ぜひ働く中で自分にとっての幸せを探求し続けてほしいです。

決断した後の行動が大切

 「公務員だと給与とか手当が安定しているっていう考えもあると思うんですけど、それを辞めて海外で一からスタートするっていうのは本当にすごい決断だと思います。その辺りは先生はどう考えていたんですか」という質問をしてくれて、その時に「オランダに住むっていう決断を夫婦でしたけど、決断したことが今につながっているというよりも、それから毎日一生懸命過ごしてきたから今の生活があるんだろうな」という感覚がありました。

オランダに来て、子どもが現地の教育に馴染めるのか、私たちの仕事はちゃんと生活できるレベルでできるのか、オランダに来た時はどうなるかは分からない状態です。
 そこで、子どもが現地の子たちと関係が作れるようにするために保護者にできることは何か、仕事を十分に成り立たせるために必要なことは何かをよく考え日々行動に移していくことで、それが実現可能なものに近づいていきます。つまり、決めた後にどういう行動を取るかを選択し、とにかく実行に移していくことで、日々の小さな変化が大きな成果につながるのかもしれません。今はそう感じます。

生徒たちが育ててくれているという感覚

 私には教える仕事しか経験がありませんが、いろんな人から「ありがとう」と言ってもらえることがよくあります。これは非常にありがたいことです。ただ、それに驕ったり思い上がらないように気をつけるようにしています。私の仕事はただ利益を上げれば良いというわけではなく、学校に比べたら小さな規模ではありながらも、子どもたちの人格形成や人生に大きく関わる仕事だという自覚をもって取り組んでいます。
 実際は、私自身が生徒たちから本当にいろんなことを学ばせてもらっているので、こちらこそ「ありがとう」という気持ちでいっぱいという感じです。もちろん良いことばかりではなく、保護者と意見が対立したり、時には厳しいことを言わなければいけない時もありますが、子どもたちの日々の成長や変化、子どもたちがもつ独自の視点にいつも感心しています。

教員時代に取り組んだ「有志の勉強会」

 彼女たちとカフェで話をする中で、当時生徒たちと話し合って始めた、放課後の「有志の勉強会」のことをふと思い出しました。
 推薦入試が早く終わった子たちが「高校を卒業するまでにできることはないですか?」と相談に来てくれたことがきっかけで、プレゼン勉強会をすることにしました。
 そこでは、教科書ではなく図書館で各自本を選び、その内容をまとめてみんなにプレゼンし、その内容について議論しました。通常の授業でやるような決まりきった内容ではなく、自分で興味のある本を選び、どうまとめて話すのかを考える活動はみんないきいきとしていたのを覚えています。誰かにやらされるのではなく、自分たちで学びを作るのがこんなにも生徒たちを主体的にするのかと驚いていました。そのことを覚えていてくれて、やってよかったという気持ちになりました。当時の高校生たちとの放課後の勉強会については、以前に下の記事で書いたことがありました。

 今回このように久しぶりに学生たちと話すことができて本当に良かったです。彼女たちはまだヨーロッパを旅しているので、安全な旅を過ごせるように祈っています。
そして、すべて子どもたちとの関わりに感謝します。

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