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オランダ生活・教育 vanaf 2020

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2020年3月から始めた学び溢れるオランダ生活の記録 オランダ生活を通して起こった人生観の変化を忘れないように残しています。
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#子育て

日本の公立高校教諭が「海外移住」を決意するまで[013]

 オランダに移住して1年が経過しました。この1年の間に、これまでの自分について振り返ることができました。この投稿では改めて「自己紹介」として、今オランダでどんな仕事をしているのか、なぜ海外移住をしようと思ったのかについて、日本での教育活動の中で抱いた疑問を中心に書いています。また、海外移住について夫婦でどう話し合い、なぜ移住先をオランダにしたのかについては、また別の投稿で述べたいと思います。 現在の仕事 現在私は、オランダのデン・ハーグで日本語教室の講師をしており、小学校入

我が子が通うオランダ現地校「朝の授業参観"Inloopochtend"」[455]

 新しい学年がスタートして約1ヶ月が経ち、朝の授業参観が行われるということで、子どものクラス見学に行ってきました。2週目のクラス保護者会は妻が行ってくれ、今回は私が行ってきました。  私の子どもが通っている学校は、いたってオランダのクラシックな学校です。オルタナティブ的な要素が強いわけでもなく、私たちがイメージするような一般的な授業が行われます。理科や社会の科目は統合されていて、そこではグループワークで何かを調べたり制作をします。また、学校の基本方針もありますが、担任によっ

子育ての日々は忙しいけれど、「我が子との時間」は人生の中ではかなり短い![452]

 妻が出張で家を離れていたワンオペ1週間がやっと終了しました!  夕方からの教室でのレッスンはお休みさせてもらい、朝からお迎えまで時間のみの対応にして、娘が帰ってきてからは習い事に連れて行ったり友達とのプレイデート、誕生日パーティーなどに連れていきました。  いつもは放課後は仕事でパンパンなので、忙しいながらも久しぶりに子どもに関われる1週間となりました。 ほぼ子ども中心の生活 学校も送り迎えが必要なので両方こなして、娘が学校に行ってる間に家事をちょこちょこしながらオン

オランダ生活日記〜娘の水泳ディプロマB試験【353】

 今週は妻が出張なので、私が夕方の教室業務を1週間休みにして、学校の送り迎えやプレゼン準備の手伝いと水泳のディプロマ試験に同行しました。学校でのプレゼン発表を水曜日に終え、「あとは土曜日のディプロマ試験だけ!」という感じで迎えた今日、「ドキドキするけど楽しみ〜!」と意気込む娘をいつもの水泳レッスンの場所まで連れて行きました。  日頃の水泳のレッスンは、外からしか見られませんが、Kijkdag(参観日のような意味)とディプロマ試験の時は、保護者が子どもの側でレッスンを見学する

オランダ現地校Groep5(小3)のプレゼンテーション - 本の紹介編[352]

 私の娘はオランダに来て4年が経過し、小学校も5年目に突入しました。オランダ現地の小学校は日本よりも2年早くスタートする(義務教育は5歳から)ので、娘は現在グループ5(9月始まりで小学3年生、日本ではまだ小2)に所属しています。  今回は冬休み前の大きなプレゼン発表の課題があり、サポート役としてその制作に関わりました。  オランダはいろんな場面で対話を大切にしており、話すのが好きな人が多い印象です。そういった傾向は学校教育から来ていると感じるので、子どもたちの言葉の発達や表

子どもへの「過干渉」を見直そう〜約3年ぶりの日本一時帰国【256】

 日本に一時帰国をして感じたことを記録しています。今回は、保護者の子どもとの関わり方について気になったことを書きました。過干渉については、我が家でも重大な課題であり、常にそうならないように心がけないとついついあれやこれやと口出ししてしまいそうになります。  年末年始に娘と一緒に公園に遊びに行ったところ、親子もしくはお友達同士で楽しそうにのびのびと遊んでいる姿が見られました。お休みになってから、子どもたちが家族と楽しそうに過ごしている、そんな素敵な光景がオランダに戻った今でも

娘が通うオランダ現地校での子どもたちの昼食の過ごし方について〜保護者同士で考えを共有する〜【Aflevering.217】

 オランダの私が住んでいる地域では、8月21日(月)から新年度のスタートを迎えました。娘も新しい学年に進み、勉強の内容が少し難しくなり、遊びの時間も減ってしまったそうなのですが、学校生活に関しては今の所問題なく毎日楽しそうに通っています。  今日は、クラスのメッセージグループで起こった「子どもたちの昼食時の過ごし方に関する保護者たちの議論」について記録しておきたいと思います。 「学校の数だけ教育がある」と言われるオランダ オランダでは憲法で「設立の自由」「理念の自由」「教

オランダに来て変わった子どもの「習い事」。その捉え方とは?【Aflevering.209】

 先日、娘が習い事として通っているダンスの発表会があったので妻と見に行きました。  会場は子どもたちの活躍に大盛り上がり。私たちも素晴らしい時間を過ごすことができました。我が子の舞台での堂々としたパフォーマンスを見て、子どもたちが少しずつ成長していることを感じました。 習い事で成長する子ども「少し離れたところ」から我が子を見る大切さ  娘のダンスパフォーマンスを見た時、私と妻は、 「◯◯(娘の名前)は、あんな生き生きとした表情で踊るんやね」 「行きのバスでは『ちょっと不安

夫婦で話し合って決意した「海外移住」[14]

 以前「教育」という視点で移住に至った経緯を投稿しましたが、ここでは私たち夫婦がどのように話し合い、海外移住をすることにしたのかについてまとめました。妻は娘と共に2019年の5月から、私は2020年の3月からオランダで生活しています。  それまでの私は、日本語以外でコミュニケーションを取ったことがほとんどなく、海外で生活することに不安を感じていました。初めは海外移住についてあまり前向きには考えていなかったのですが、夫婦で対話を重ねていくことで、私の気持ちは少しずつ変化してい

オランダでの小学校の送り迎え【Aflevering.144】

 私の娘は現在6歳で、オランダ現地の小学校に通い始めて3年目になります。オランダ現地の小学校は4歳からスタートするため、小学1年生に当たる学年は"Group3"になります。この学年から本格的な読み書きがスタートし、学校からの学習状況の報告も受けるようになりました。日本人である娘はオランダ語としてはビハインドですが、妻が担任の先生と積極的に関わってくれていて、今のところ順調に学習内容についていけているようです。  日本での子どもたちだけで学校に登校する文化とは異なり、オランダ

絵本がくれるいろんな体験【Aflevering.124】

 読書の魅力の1つとして、自分だけでは体験できないことを追体験できることがあります。また、読書というのは、他の人が経験したことや考えたことを知るための会話だとも言われています。  私の娘は本を読むことが好きで、よく本を読んでほしいと頼んできます。その時に、読み慣れた絵本を子どもと一緒に読むのも楽しいですし、新しい本を一緒に読むことも新鮮で楽しいです。  先日、日本語教室に通う生徒の保護者の方からいくつか絵本を譲っていただきました。6歳の娘は絵本が大好きなので、いつものよう

娘が生き物の「命」について考えた話【Aflevering.106】

 オランダの自宅近くには、動物たちがいる公園がいくつかあります。そこでは、許可されたものであれば餌を与えることができます。 動物が大好きな娘 私の娘は動物や植物などの生き物が好きで、特に動物たちとのふれあいの場があると時間を忘れて動物たちと過ごしています。  先日遊びに行った広い牧場に行くと、飽きることなく動物たちと触れ合っています。餌を与えたり、なでるのがとても好きなようです。私も動物たちと触れ合っているととても落ち着きます。 私たちと生き物とのつながり そんな娘に、私

「幸せ」は比べられない【Aflevering.77】

 先日、おおたとしまさ氏の著書『ルポ 教育虐待 毒親と追いつめられる子どもたち』を読みました。この本は、2019年に出版されました。内容としては、教育虐待のいくつかの事例について紹介されています。その後、少し視野を広げて「なぜそのようなことが起こってしまったのか」ということについて、教育やそれを取り巻く社会のこれまでの変化について書かれています。  初めは教育虐待がどのように行われているのかを知りたいと思い読み始めました。この本はただ単に、こんなひどい親がいるのか、という話

オランダで迎える娘の誕生日【Aflevering.52】

 今日は娘が6歳になる誕生日です。  数日前というよりも、むしろ数ヶ月前から楽しみにしていた誕生日を迎えた娘は、いつも以上に早起きでした。  6時前にはすでに起きており、もう興奮状態という感じで、私の計画していたプレゼント探索も、先にプレゼントを見つけられてしまい失敗に終わりました。  オランダに来て1年と3ヶ月が経ち、こちらに来て感じたいろんな日常の変化が当たり前になりつつあるので、今日は子どもの誕生日のことを記録しておきたいと思います。 オランダに来て変わった、子ども