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ちよちよびー

春の里山はほーほけきょで溢れかえる。
けきょけ・・げ、みたいなまだ下手な鳴き声もあり楽しい。
毎年思うんだけど、鳴き声はステレオで聞こえるのに姿がなかなか見つからない。なかなか、と言うより全く、の方が正しい。びっくりするくらい見つからない。
今日もそうだ。双眼鏡で探してもさっぱりだ。
あ、と思ってもメジロだったりする。メジロはサービス精神旺盛でたいへんよろしい。そういうところも大好きだ。
それに引き換え、ウグイスときたら。ああ、やっぱりダメなのね、と思ったその時。
「いた!」
地味な羽。小鳥サイズ。図鑑で覚えたその姿。間違いなくウグイスだ。やったー!
「ちよちよびー」
は?今なんて言った?いや、なんて鳴いた?
ほーほけきょ、じゃないの?ウグイスの地鳴きはちよちよびー?
リュックから図鑑を出す。ええと、ちよちよびー?
ありました。「センダイムシクイ」。いやあ、初めて認識した。似てるけど、ちょっと違う。ああ、まだ知らないことばっかりだ。悔しいけど、知らなかった鳥がわかったからよしとしよう。
そのあと、里山を歩く。
そこらから、
「ちよちよびー」「ちよちよびー」「ちよちよびー」。
なんだ、いっぱいいるのね。みんなあの姿の子が鳴いてると思うと楽しい。
まだまだ知らないことばかり。里山歩きは楽しいね。

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