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後輩に教えたい「名前」の話

名前を覚えてもらえない悩み、誰でもあるかと思います。
いや、一流の芸能人さんにはあまりない悩みなのかな?

さて、改めてですが名前を覚えてもらえない悩みは誰にでもあるかと思います。
私も会社員で営業をやっていた頃は随分と悩まされました。

私はあまり特徴がある方ではなく、落ち着いた没個性の男でしたので、営業先だけでなく電話で会話するときなども実名ではなく会社名にさん付けで呼ばれる始末でした。

その悩みが晴れたのは会社員を辞め、個人事業主として独立した後のこと。

仕事にプライベートにと活動を続ける中で気がつけば名前を覚えてもらおうと躍起になることはなくなっていました。

今回は誰にでもできる名前を覚えてもらえない悩みの解消論についてお話します。

⬜名前を覚えるメカニズム

まずは名前を覚える側のメカニズムから紐解いていきます。

自分が人の名前を覚えるときのことを思い出してみてください。

例えば学生ならクラスメイトやゼミの友人達、先生方やサークルのメンバーなど、まずは名前を口にしたり耳にする機会の多さから自然と覚えられるものが1つでしょう。

他にも会社員なら得意先の方の名前や、同じ部署や課の先輩後輩。
名前を覚えていないことは失礼に当たりますから、先の学生の例に加えて意識的に覚えようとする働きも加わりますので、比較的接触の多い方の名前は覚えやすいことかと思います。

これが1つ目の要因、「接触回数」です。

何かを覚えることと同じく、名前を覚えることも単なる知識の1つですので英単語を覚えるように回数をこなせば自然と覚えられます。

……とはいえ、私の会社員の時の例のように、頻繁に関わることになる取引先から名前を覚えられていないということもありえます。

これが2つ目の要因、「重要性」です。

重要性が低いから私の名前は覚えられていない、つまるところ、名前を知らなくても困らないから名前を覚えようとそもそもしていない。

これが私が名前を覚えられていなかった原因であり、多くの方が求める名前を覚えてもらうために必要とする最も重要な要素です。

さらに3つ目の要因として、「難易度」が上げられます。

特徴のある名前、あるいは平凡で簡単な名前。これらは覚える難易度が格段に低くなります。

昔流行ったDQNネームの代表格に「光宙(ぴかちゅう)」という名前がありました。

これは極端な例ですが、取引先の方が名刺を出してきて、

「はじめまして、鈴木光宙です。よろしくおねがいします」

と自己紹介をしよう物なら一発で覚えられることでしょう。

しかも普通は名字で呼ばれるところを、名前で覚え、名前で呼ぶ人ばかりになること受け合いです。

実際私の同期にも名前の珍しい男がおり、実名は出しませんが彼は非常に女性らしい名前で、しかも見た目がぽっちゃりとした男らしい見た目だったことのギャップが相まって一発で名前を覚えられて皆に親しまれていました。
(彼が名前でいじられることを上手くプラスに変えられるキャラクターの男だった、ということも要因の1つではありますが。)

これも英単語と同じです。
覚えやすいから覚えた、それだけのことです。

自分の名前も、自分のキャラクターも、自分の見た目も特に特徴の無い普通な人間だと自分のことを自覚し、その没個性ぶりに悩んでいるのなら先の2つ目の要因である「重要性」に注目してみましょう。

現に私が大切にしているのはそれです。

それに私の仕事の場合は1つ目の接触回数は名前を覚えられた後に増えるようなものですし、3つ目の難易度に関しては今更自分のペンネームを「ちくわ大明神」に変えよう!だなんて発想にはなりませんから論外です。

⬜名前が知りたい…!

名前を覚えるときに大切なのが「重要性」。

どういうことかもう少しだけ掘り下げてみます。

例えば人の名前を覚える時ってどんなときでしょうか。

対面なら相互の自己紹介があったり、名刺交換があったりと様々でしょう。

とはいえ、どこの誰でどんなことをしている人で何ができる人なのか全くわからない相手に名前を覚えておくべきだと思うほどの「重要性」は誰もが考えないところでしょう。

ですがたまに相手を見た瞬間に「名前を覚えなきゃ!」と思う場合が存在します。

それが、TVやネット、セミナーなどで自分のアンテナに引っかかる人間を目にした時です。

・たまたまTVから聞こえてきた音楽が自分の感性にドンピシャだった。
・動画サイトで目にした動画が自分の探している好みの編集具合だった
・たまたま聞いた話がすごく良かった

どれもこれもその人の発信している「何か」に触発され、もっと聞きたい、もっと見たい、もっと知りたいという感情を揺さぶった際に生じる感情です。

この、「もっとこの人の情報が欲しい」、あるいは「もっとこの人と関わりたい」という感情が触発されたときに、現代ならば誰もが最初に頼るものがあります。

そうです。「検索エンジン」です。

その人の名前を検索しなければなりません。

その時に最重要で必要なものが対象の「名前」です。

買い物中に聞こえてきた音楽がツボだったからだなんて場面なら、聞こえてきた歌詞から検索をかけてアーティスト名にたどり着き、そこからそのアーティストの情報を掘り下げて探す、という程その名前を向こうから必要としてくれる場合も多くあります。

これが「重要性」の正体です。

自分にとって相手が、相手の名前がどれほど重要なものか。

それが名前を覚えることに対しての意欲に繋がります。

名前は英単語と同じです。

覚えようという意識がなければ一向に覚えられませんし覚えてもらえません。

⬜普通で普通な私の場合

さて、それではアーティストでも作家でも芸能人でもイケメンでもない普通で普通な私の様な人間がその手の重要性を相手に感じてもらうことは可能でしょうか?

可能です。

重要性、言い換えるならば「お得感」です。

この人の名前を知っておくべきだ。
知っておけば自分は得ができる。

こんな感情を刺激できれば名前なんて相手の方から探し出して覚えてくれるようになります。

例え自分の名前が「山田花太郎」でも「九天応元雷声普化天尊」でも関係なしです。

この人の名前を知りたい、知っておきたいと思ってもらうこと」

これが私と同じ悩みを持つ、自分のことを普通で普通だと思っているあなたが目指すべきことです。

⬜重要性を感じてもらう

実践編といきましょう。

重要性を感じてもらうには先に価値を示す必要があります。

自己紹介なんかで名前を強調することに意味はありません。
なんなら名乗らなくても良いくらいです。

もっと重要なのが、「自分は何をしている人間で」、「自分には何ができるのか」であり、その上で「相手に何を提供できるのか」をはっきりとさせることです。

例えばメディアなんかで情報発信を行っていれば話は早いのですが、SNSが一般的な現代とはいえ誰もが自身のメディアを持っていて、情報発信をしているわけではありません。

※情報発信とは、ビジネスの情報やライフハックのノウハウを発信したり、自作小説や漫画、歌や作詞作曲などの制作活動をネットを通じて配信するなどといった自己表現活動の一環のことを指します。

ですからこの記事では覚えてもらえる「自己紹介」についてお話しします。

意識すべきは、「金持ちの自己紹介」です。

金持ち=大量の上質な価値を提供しまくっている人間です。
詳しくはこちらの記事、「友だちに話したい“金持ち”の話」に目を通してみてください。

さて、例えば普通の自己紹介を私がすると、

「はじめまして。起業屋のヨシノです。ネットビジネスで生計を立てて生活をしています。趣味はゲームと小説、日記を書くことです。ビジネスのことなら何でも質問してください!できる限り答えてみせます。よろしくおねがいします」

とまぁこんな感じです。

別に普通です。
取り立てて話題にもならず数人の前ならパチパチとまばらな拍手が聞こえてきそうな、そんな普通な自己紹介です。

これが金持ちの自己紹介になると、

「はじめまして、教育オタクのヨシノです。人にものを教えるのが好きで毎日ネットを使ってそんな活動をしていたら、気がつけばそれでご飯を食べてました。
収益化ができるようになるまで優しく丁寧にビジネスを教え続ける、日本一教えることが得意で好きなWeb教育家です」

というふうになります。

一瞬で自分が何のスペシャリストなのか、何をしている人なのか。

この自己紹介を聞いた人に自分からどんな価値を受け取れるのかを短く伝える必要があります。

どれほど普通で普通な人でも、1人として同じ人はいません。

皆必ず何らかのスペシャリストです。

「でも自分には1位だったり、特化したりしているものはない」

その気持は分かります。

でも何でも良いんです。

個性を考える上で重要なのは、時間とお金です。

自分が今まで何にもっとも時間をかけてきたのか。
自分が今まで何にもっともお金をかけてきたのか。

個性のヒント、スペシャリストのヒントはそこにあります。

私の友人なんか「日本一具体的に長時間の妄想を繰り返した男」と自己紹介したくらいです。

私は誰よりも想像力に長けています。リスク管理なら私の右に出るものはいません。

そう言ってのけてリスク管理系の情報商材や、保険、防犯グッズなんかを売っていました。

確かに妄想量なんて比べようもないですから言ったもんがちですよね。
うまいと思いました。

さて、あなたが今まで最も時間をかけたものは何でしょうか。

そこに自分にできる自己紹介のヒントが隠されているはずです。

営業の仕事をしているけれど、趣味のライトノベルを読みまくった経験なんて生かせないんだろうな……

そんな事はありません。

絶対に何でも関連付けられます。

個性を持つということは、まんべんなく好感を貰うのではなく誰かからの好感を捨てる代わりに、別の誰かから圧倒的な好感を貰おうという試みです。

嫌われろといっているわけではなく、好かれる人を絞れといっています。

この決断ができれば脱没個性まで後少しです。

最後にいくつか自己紹介の例を出してこの記事を〆にしたいと思います。

⬜覚えてもらえる自己紹介例

どんなに小さな世界でも構わないから、自分がナンバーワンだ、もしくはオンリーワンだと伝えることが大切です。

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……と、この様になんでも良いので自分にできることを最大限に主張し、伝わる自己紹介を考えてみてください。


後輩に教えたい「名前」の話は以上です。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。

あなたの自己紹介に幸多きことを心よりお祈り申し上げます。

--Yoshino


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