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佳野
2021年7月27日 12:04
―プロローグ―「僕の声が、想いが届かなくても君が幸せならそれでいいよ。」そう言うと彼女は「ごめん。」と泣いた。僕が一方的に掴んでいた彼女の手は、これ以上力を込めたら壊れてしまいそうで、握り返してもらおうなんて求めすぎだって、分かっていた。だから、きっとこの恋は始まる前から終わっていたんだと思う。僕達はお互い報われない想いを抱えていて、この想いがある間は誰のことも幸せに出来ない