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おじいちゃんのヒミツの割り箸【#物語の発想法を学ぶ】

夏休み、田舎のおじいちゃんちで、僕はヒミツを分けてもらった。

毎年、夏になると、おばあちゃんが畑のゴーヤでおひたしを作る。でも、おじいちゃんは、それが苦手。おばあちゃんが席を離れたすきに僕がさっと食べると、あとでこっそりお小遣いをくれる。

でも、今年は違った。
「ほっほー、今日もうまそうじゃ。」
と言うと、自分の机の引き出しから割り箸を取り出した。
そして、席に着くなり、むんずと皿を持ち上げて勢いよく食べ干した。
「そんなに、慌てなさんな。サトシも来とるがね。」
「はっはっは、すまんすまん。サトシの分まで食べてしもうたわ。」

おばあちゃんが台所に立った時に、僕は怒った。
「もー!なんで全部食べちゃうんだよ。僕が食べてあげようと思ってたのに。」
「おー、すまんかった。実はな、こんなもの手に入れたんじゃ。」

見せてくれたのは、ワニ口の割り箸。なんと、この箸が嫌いなおかずを食べてくれるそうだ。
「ほら、サトシの分もあるぞ。」
見た目は普通の割り箸だけど、ずしりと重みがある。
「便利じゃが、気を付けることがある。毎日綿棒で背中をマッサージすること。忘れたら、好きなおかずも食べられてしまう。」
僕は、ごくりと唾をのんだ。

先週に引き続き、田丸雅智さんの「#物語の発想法を学ぶ」講座を受講しました。
※イベント情報ページの「▽参加者の感想」に、僕の記事が載ってます!!びっくり!しかも、尊敬する人と一緒に並んでて、嬉しいです。

2回目となる今回は、だれでも書ける発想法の応用編として、「物語のふくらませかた」がテーマ。ダウンロードしたワークシートを使い、講座の中で出されるお題に答えながら物語をふくらませていく。
ひとりで考え込むと難しいけど、参加者の皆さんが続々と投稿されるコメントを読むと、刺激を受けながら発想がやわらかくなります。

後半のお題「ワニ口のような割り箸」で物語を考えているところで、終了時間がやってきて、次週に向けての宿題が出ました。

「夏休み」をテーマに、500字程度のショートショートを執筆してみよう!

なんと、ちょうど「ワニ口のような割り箸」のお題で、「夏休みに田舎のおじいちゃんちで見かけた」という設定を考えて書いていました。
それならばということで、宿題を含めて書き上げてみたのが今回のnoteです。

ちょっと展開が強引だけど、noteの文字数カウントでなんとか500字以内になりましたよ。

受講した皆さんの作品も、続々と投稿されていくと思います。こちらのマガジンに掲載されるので、ぜひチェックしてくださいね!

#物語の発想法を学ぶ #ショートショート

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