ふたりは同時に親になる【読書のきろく】
5年前からパパスクールを担当している部署からお借りした本。
サブタイトルにあるように、産後の「ずれ」について、ママ目線だけでなくパパ目線からも書かれています。主に、これから出産を迎えるタイミングや、子どもが生まれて1歳になるまでの夫婦に向けてのメッセージ。
今度の子育て教室にむけて、考えを整理するのにちょうどよかったです。
産後の「ずれ」は、夫婦の認識の「ずれ」だけでなく、イメージと現実の「ずれ」も結構大きい。『赤ちゃんはいつも笑顔で、見てるだけで癒されるし、なんて幸せなんだろう』というイメージは、片面だけしか表現されていません。もう一方の大変さも、一緒にやってきます。
この部分に、すごく共感しました。
赤ちゃんのかわいさや尊さなんてものは、努力なんかしなくてもちょっと触れ合っていれば簡単に実感できるし、共有もできます。でも、赤ちゃんのケアをしながら家事をひとりでマネージメントする厳しさは、意識的に体験する努力をしないと、正確に想像することすら難しいのです。
>ふたりは同時に親になる|狩野さやか 著 p.172より引用
産前産後で大きな変化が起こる切り口は、「時間」、「身体」、「社会」、「精神」。それぞれの環境で、赤ちゃんとの生活がなぜ大変か、どんなところがキツイのか、実際の場面を表現しながら解説されていて、分かりやすいです。パパに対して、組織のせいや社会のせいにして甘えちゃいかんと書かれているのもいいですね。
もしかすると、「えっ!こんなに大変なの。。。なんか、自信なくす。」と感じる人もいるかもしれません。でも、「大変だから、ふたりで協力していこう」という気持ちになれるように、それぞれの立場でどんな歩み寄りをすればいいかが書かれています。それを読みながら、ママが感じたこと、パパが感じたことを、正直に語り合えば、きっと大丈夫。
つらさに対して「こうすべき!」という主張をぶつけるのではなく、「よかった」と思えるポジティブな変化にも気づいて、心のバランスを取ろうという提案もすごくいいなと思いました。
ママは、子どもを産んだからいきなり子育てがうまくなったり、好きになるわけではありません。パパも最初は、苦手なままで当然。きれいすぎるイメージや高すぎるハードルに、ふたりで気づいて調整する。
そうやって、大変さを共有しながら、親として成長していけたらと思わせてくれました。
最後にもうひとつ、気に入ったフレーズを紹介します。
初心者同士で仲間になる~欲しいのは応援じゃない
>ふたりは同時に親になる|狩野さやか 著 p.147より引用
◇
読書のきろく 2020年59冊目
「ふたりは同時に親になる」
#狩野さやか
#猿江商會
☆
本の中で、パパのワンオペ育児を体験しようという部分があります。
赤ちゃんという存在がいかに「コントロール不能」で大人を放っておいてくれないか、育児のすきま時間での家事がいかに「効率が悪くてはかどらない」か・・・・・・。こういった感覚を理解するには、実際に体感してみるのがいちばんです。
>ふたりは同時に親になる|狩野さやか 著 p.172より引用
僕も、最初はとっても大変でした。本当に、体感するのがいちばん。
電子書籍ですが、よかったらこちらもその際の参考にしみてください。パパと子ども(幼児)で一日を過ごし、「ママに休日をプレゼントする」ための行動リストを書いています。
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