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株価レーティングの「新規」「変更」「継続」からターゲットを絞り込む!

アナリストレポートに付与される株価レーティングは通常、「変更(格上げ・格下げ)」、「新規」、「継続」の3パターンに分けられます。ごくまれに担当アナリストの変更などを理由とした「除外」もありますが、株価へのインパクトは微々たるものですので割愛します。ここでは、それぞれの株価へ与える影響を説明します。

1、「変更(格上げ・格下げ)」
アナリストは独自の業績予想に対して株価が割安と判断すると「株価レーティング」を引き上げます。「売り→中立」、「中立→買い」が一般的ですが、「売り→買い」に2段階引き上げることもあります。レーティングの変動を逃すまいと凝視している投資家も多いくらい、株価へのインパクトは大きいです。ただ、刹那的な上昇に終わるなど高値掴みのリスクもあります。そうならないために着目したいのが、株価レーティングの引き上げの理由です。

アナリストが「株価レーティング」を引き上げる理由は大きくみて3つあります。
①業績予想を強気に予想するとき
②株価が急落し、株価指標に割安感が出たとき
③何らかの株価を動かすような材料が期待できそうなとき

それぞれでリスク・リターン特性が異なるため、次回以降、詳しく説明します。

2、「新規」
アナリストが初めてレポートをリリースする銘柄には新たに「株価レーティング」を付与します。「カバレッジ開始」「カバー開始」などと言ったりもします。
新規に「株価レーティング」が付与される際には、一般的に数十ページにも及ぶ読み応えのあるフルレポートが作成されます。機関投資家はすべてに目を通すと思いますが、個人投資家はそこまでする必要はないと私は感じています。最初の1、2ページの重要な箇所だけで十分で、気になった部分だけを掘り下げればよいです。

レポートの内容を読まずに、「新規」の「株価レーティング」のみで飛びつくデイトレーダーも多いため、レポートがリリースされたとたんに株価が天井を付け、高値を掴んでしまうのもこのパターンが多いです。
あまりにリスクが高いため、短期投資にはオススメしていません。すぐに飛びつくのではなく、セカンダリーを狙い、中長期で保有するくらいで見ておくとよいでしょう。

3、「継続」
「株価レーティング」に変更がなく、前回と同様に据え置かれたものを言います。日々リリースされるレポートのうち9割以上を占めます。

「買い」が継続された場合、短期的な株価へ影響は大きくないものの、内容によってはじりじりと株価に効いてくることがあります。

地味ではありますが、高値掴みするリスクが少なく安定的に利益を上げることができるのもこのパターンです。短期投資家は見落としがちなので、穴場とも言えるでしょう。

ただ、銘柄数も多いため、私は「買い」を継続し、目標株価を引き上げたものにフォーカスをあててアナリストレポートやチャートをチェックしています。

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